Gathering Blue (Readers Circle)

著者 :
  • Laurel Leaf
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本棚登録 : 33
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780440229490

感想・レビュー・書評

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  • Giverの続編です。前作と同じく、すべてが管理された世界が描かれています。
    Giverでは、人は色を認識できないという設定であり、表面上清潔で、皆が幸せに過ごしていたので、私にとってのイメージカラーは白でした。
    この本では、人は色彩を認識することができます。実際に、Kiraが染色技術を習得する際には様々な言葉で色彩が表現されています。それでも、私にとってのイメージカラーは、ねずみ色でした。

    コミュニティにとって不必要とみなされたものは、追放されるのも似ています。Giverではセレモニーを行い、送り出される者も、送り出す方も、痛みを感じません。がGethering Blueでは、あたかも獣に食い殺されるかのような恐ろしい印象があります。しかし、実際には獣は存在しないのです。権力者が一般人を恐怖によってマインドコントロールしていたのでした。

    特殊な技術をもつことで、他の住民より恵まれた生活を送ることができるというのは悪いことではないと思います。しかし、その技術が権力者にうまく利用されているとなると、話は別です。
    そのことに気がついた主人公が、これからどのような行動をとるのか、とても興味があります。

  • 刺繍という特殊技能を持っているために優遇される主人公。最初の裁判が終わったあたりからずーっとマンネリを感じる展開が続く。

    最後に、私があなたのお父さん、と名乗り出るあたりは既にお見通しで、そこからもう一つくらいどんでん返しが欲しかった。

    主人公が今の暮らしに満足して出て行かないあたりが、逆にどんでん返し?

    すんなりと終わって逆にびっくりしました。

    やっぱり、生きていくには手に職をつけておくべき、というのが教訓なのでしょうか??

    (48,032語、多読王国YL6、通算91,171語)

  • ロイス・ローリーの「ギバー3部作」の内2作目にあたる本書。

    1作目の「ザ・ギバー」と同様に、自由を奪われた人々の心理と状態を描いた。また、世界観も特有で「ザ・ギバー」と共通的な設定が見られた。

    主人公は母は病で死に、父は<野獣>たちに捕らわれ死んだ(と思われている)状態。また、足が生まれつき片方不自由で、うまく不自由性を体現した人物だ。

    主人公が住む村は<野獣>の棲む<森>に囲まれ、決して外部へ行けない。

    これも村を閉塞的にするうえで重要な設定だ。

    しかも、ネタバレ的にすると、<野獣>は存在しないものなのだ。ただ、支配者(理事会)が生み出した概念を愚なる住民たちが盲信した存在だ。

    それが住民たち、村自体を束縛するということが作者の伝えたいメッセージへの手掛かりとなるだろう。

    最近のエンターテインメント小説とは違い、文学的要素も含まれていて、読んでいて「美しい」と思えた。

    ★★★★★

    ぜひ、英語が読めるならば「ザ・ギバー3部作」を読んでほしい。

  • ○あらすじ
    生まれつき片足の不自由な少女Kira。
    病気で母を亡くし、孤児となった彼女は、
    住む場所も失くし、村では使い物にならないと死を迫られます。
    しかし、幼い頃から得意だった裁縫の腕を買われ、
    その才能を彼女たちの社会をまとめるCouncil of Guardiansのために
    使う代わりに、特権を与えられることとなります。
    初めての裕福な暮らしに戸惑いながらも、安心し、
    与えられた仕事に励もうとするKiraでしたが、
    その中で、彼女たちの世界に隠された謎や秘密を知ってしまい…。
    (あらすじは参考程度でお願いします。)

    ☆感想☆
    「The Giver」&「The Messenger」と並んで、
    The Giver Trilogyと呼ばれている?らしいです。
    これは、第二作目にあたります。
    世界観は、「The Giver」と同じですが、
    社会の形も主人公も違うので、これだけ読んでも大丈夫かと。

    Kiraの暮らす社会は、
    平等などなく、「The Giver」の世界のような表面的な幸せもなく、
    嫉妬と奪い合いが蔓延する弱肉強食の世界。
    体が不自由な人間や仕事ができない者は、
    Field of Leavingという場所に連れて行かれ、
    放置の末、森に住む獣の餌にされるという死が待っています。
    そんな中で、これまでずっと母に守られ生きてきた
    片足の不自由なKiraは、母の死後、彼女の持つ類稀なる裁縫の才能によって
    Council of Guardiansの庇護の元に置かれます。
    彼女の仕事は、年に一度行われる集会でThe Singerと呼ばれる、
    世界の歴史の歌で語る者が身にまとうローブの修復。
    そして、その修復に使う糸の染色です。
    染色は誰でもできる技術ではなく、
    それが得意だった母からもあまり教わることのできなかった彼女は、
    かつて自分の母が習ったAnnabellaという老女から技術を学ぶことになります。
    しかし、Annabellaの元に通い、
    同じく才能を買われて来た孤児のThomasと仲良くなるうちに、
    この社会の疑問が浮かんでくるようになった彼女…。
    彼女の周りで、その謎が少しずつ紐解かれていきます。

    んー、なんか上のあらすじを長くしただけみたいですみません;
    あまり書くとネタばれになるし、どうも上手く書けなくて

    読了後、ちょっとモヤモヤが残るお話でした。
    読んでいて、Kiraたちの住む世界がすごく殺伐としているというのは、
    分かるんですが、一体この社会の何がいけないのか?
    どこで道を誤ってしまったのか?まだ明かされていない謎がすぎて、
    どうも理解できません…;
    これは、次の「The Messenger」で語られるってことなのかな?
    次を読めば、少しは頭の中が整理されるのかもしれません。

    どうやら、あらすじを読んでみると
    「The Messenger」は、Kiraの友達のMattが主人公のよう…。
    ストーリーもこの話の後のことなのかな?
    いたずら好きで元気なMattを見る(読む?)のは楽しかったので、
    次回が楽しみです♪

  • 独特な世界を作り出しているLois Lowryの作品ということで読んでみた。The Giver によく似てると思ったら続編のようだ。
    といっても全く別のコミュニティの話なので登場人物も違う。
    The Giver と違いこの話にはちょっとした希望の光も見えてくるので、読んだ後もすっきりできた。
    ということは、The Giver の主人公ジョナスも結局救われるのか?
    この続きがMessenger だそうで、それも読んでみたい。

  • As the other works of Lois Lowry, it unfolds the world of great fantasy, yet so real... I couldn't stop reading it. Kira's calm and brave decision is worth admiring.

  • なかなか進まなかった「The Giver」を読み終えてすぐ着手。
    ところがこれも序盤なかなか進まなかった・・・
    物語が動くまでが退屈で退屈で(-_-;)
    Kiraが村に残れるかどうか?あたりからちょっと面白くなってきて読むスピードは上がった気がする。

    ラストはちょっと予想してたのでそれほど驚かず。
    むしろKiraの最後の選択に驚いた。
    えー、普通そっちを選びますか^^;な感じ。
    なんかすっきりしない。
    やっぱり「Messenger」まで読み終えないとこの感覚は解消されないっぽいですね。
    急ぎ読みます。ハイ。

  • 最後の最後で思わぬ展開が訪れた。
    途中までは微妙だったけど後半一気に面白くなった。

  • YL 5.6   48,032語

    少女Kira は、幼少の頃に、父が狩で野獣に殺され、
    物語は、母は病気で死亡したところから始まりる。
    母の死後、Kiraは、生まれながらの足の障害にため、コミュニティから抹殺されそうになった。
    しかし、刺繍の能力を持っていたKira は、支配者達から、歴史を刺繍した衣装の補修を任され、特別な生活の場を与えられた。
    そして、その後彼女は、驚くべき隠された真実に出会う。
    彼女が最後に選んだ選択はー?

  • 『ザ・ギバー』の関連作、、、邦訳が出ないからとりあえず買ってしまった。半年前から取り掛かっているが。先は長い。

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