保育園「改革」のゆくえ――「新たな保育の仕組み」を考える (岩波ブックレット) (岩波ブックレット NO. 775)

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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000094757

作品紹介・あらすじ

深刻化する「待機児童問題」解消を旗印に、厚生労働省が提起した「新たな保育の仕組み」。保護者と保育園との直接契約制度の導入や、保育事業への株式会社の新規参入を促進するための最低基準緩和など、「新たな保育の仕組み」で打ち出された「制度改革」の内実を検証し、その背後に隠れる「公的保育への市場原理の導入」がはらむ問題点を指摘する。

感想・レビュー・書評

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  • 現在の保育園行政の仕組みと、民間参入の方向性のリスクを説きます。

  • 設置の最低基準が現実より低すぎる
    設置基準に基づいて補助金が出ているので、足りない
    新しい保育は自治体の関与を減らして、保育の質を落とす
    利益を見込めない保育に株式会社が参入すれば質を落として利益を出すしかなく、子どものためにならない。
    待機児童の解消のためには、規制緩和ではなくて、公費をもっと投入して、保育園を建設すべき。

    現場の大変さや子どものためにと努力されているのがよく伝わる。改革について現場を無視して進めているようにも感じた。
    もっと予算が必要なのも理解できるが、規制緩和による競争は本当にダメなんだろうか。タクシーの失敗もあるのでなんとも言えないが、競争で生産性は上がらないのかな。

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著者プロフィール

白梅学園大学・短期大学学長・教授。
1953年東京都生まれ。信州大学教育学部卒業、聖徳大学大学院博士課程修了。博士(児童学)。1978年~2004年山梨県、長野県、千葉県にて私立保育園保育士・園長を経験。2004年~2007年長野県短期大学幼児教育学科講師・同付属幼稚園長兼務。2007年より白梅学園短期大学准教授、同大学教授を経て2018年より現職。専門は保育学・保育史。日本保育学会、幼児教育史学会会員。著書は『保育とは何か』(岩波書店、2014年)『保育の自由』(岩波書店、2018年)ほか。

「2021年 『保育の質を考える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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