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みんなの感想・レビュー・書評
(25レビュー)正直言ってまたよく理解のできない自堕落なアウトローの小説か、と思ったが良い意味で裏切られた。あらすじからの官能的な印象と異なり純な精神を扱っている。衰えかけた美を抱いたレアの心の機微が読み応えある。
素敵だ。世界観、その表現、その愛、そしてその愛の失い方。この表現の美しさは、コレットその人の精神の精錬さをそのまま表現している。
ジッドをして、無駄と言わしめた最後の章だが、あれは女の苦しみとして、言葉で刻まれることに意味がある、とは思うもののそれはコレットへの敬意を払うものであり、実は畏れ多くもジッドと同じ感想を抱いたことは口にしないこととしたい。
若さとは、老いとは、何と切ないものか。愛よりも恋よりも真実を映し出す。
偶然だが、先日ドキュメンタリーを読んだココシャネルが生きていた頃と同時代の、パリを舞台にした小説。正直、シェリには魅力を感じなかったし、レアの生き方にも共感できなかった。ただ、末尾の解説を読んで作者のコレットの生き様を知り、コレットがこの本を通して自らの経験、思いなどを表現したのだろうと思うと、等身大のコレットが見えてきて、その人間くささに親しみが持てる。
この「シェリ」と「シェリの最後」ともって、1つの作品とみるべきかもしれない。 40代女性と20代男性という、恋愛としては稀少な組み合わせのこのお話、もっと稀少なのは、夢中になるのが年上の女性のほうではなく年下男性のほう、というところ。それを、あくまで崩れのない硬質な文体で描く。 恋愛がより燃えあがるためにはいくつかの障壁が必要だが、昔の定番であった「家柄」「貧富の差」「戦争」などに始ま... 続きを読む »
フランス文学のなかでも特に好きな作品です。
49歳の元高級娼婦レアと25歳の恋人シェリの恋愛が美しく描かれています。フランスの恋愛小説の王道のようでいて新しさを感じさせるのはコレットがフランスでは数少ない女流作家だからでしょう。女の欲情がきちんと描かれています。
シェリの美しさには本当にため息が出る。冒頭で真珠のネックレスをねだる彼がかわいらしくて大好きです。レアも本当にいい女で憧れます。
コレットは美食家だったそうで作品中にさまざまなお料理が登場します。そういったところを見るのも楽しいかも。
続編として「シェリの最後」が出ています。
2010.10.07.試写会(ニッショーホール)
映画タイトル「わたしの可愛い人〜シェリ」
まだDVDがないので、原作本で登録。
非常に美しい映像だった。ベルエポックの時代の、アールヌーボー建築やココットの衣装が堪能できる。
親子程も歳の違う男性との恋愛、女性側の愛し方や執着は、想像はできてもまだ腹で理解できる境地にはないけれど(観ていて、こんな男性いやだ、とイライラしてしまった…;)、また自分が歳を取ると味わいが違うのかもしれない。
元高級娼婦と親子ほど年の離れた美しい青年との恋。コレットの美しい文章表現にどんどん引き込まれていった。『薔薇色の…』が所々に散りばめられてて印象的。薔薇の花のように美しいだけでなく、ラストはその棘に刺されたように心が痛く切なくなった。素敵な小説でした。
素晴らしい小説。書くことを志す人は皆、目に見える世界をまるごと自分の手で描きだしたいという欲望を持っていることだろう。しかしそんなことが出来る人間は少ない。植物を育てる魔法の手を「緑の手」というが、これほどの作品を描き出したコレットの手もまた一種の魔法の手だったように思える。
うむ、流麗な文章。素敵。さすが、これがコレットの最高傑作かあ…。親子ほど年の離れた男女の恋愛。わたしも年を取ってきたので、なんだかほんの少し、少しだけ、50歳のレアの気持ちがわかったような(10年前は決してわからなかった)。最後の一文は、ああやっぱりそうだよねと納得するような、切ないような。
途中までダラダラ読んでいたけれど、最後が素晴らしかった。理性と欲望との相克。高級娼婦レアは、その後どう過ごしたんだろうか。続編「シェリの最後」はそのうち読もう。今すぐ読む気にはなれない。
須賀敦子が書評でコレットの筆力を大絶賛していて読む気になった本。<br>
高級娼婦レアと、息子ほど年が違う美貌の愛人シェリの物語。一歩間違えればハーレクインの世界で実際とても甘美なのですが、心理描写があまりにも鮮やか故に、実はとてもとても苦い。<br>
レアの老いへの恐れや、別離の痛みに身を焼きながらもあくまで粋であろうとする中盤までの心の動きも見事ですが、その意地が綻んだとき、感情移入の波にむんずと沈められてしまいました。シェリがクライマックスで示す愛情と優しさとズルさの三つ巴もリアル過ぎ(泣)。
再読。
前世紀は娼婦→高級娼婦→資産運用って、逞しく生きる美しく賢い女性がいたんだね。
高級娼婦を引退したレア(自称40歳。人に言わせると50歳過ぎてる)は、元娼婦仲間のシャルロットの息子で10代のシェリ(愛称。本名フレデリック)と恋に落ちる。もっちろん南フランスの別荘で過ごす。
シェリの結婚を機に、二人の関係はギクシャク。お互い言いたいこと言って、別れる。レアは「あの子は戻ってくるかもしれない」と期待したが、見てしまったのは、せいせいとレアの屋敷を後にするシェリの姿だった。
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

