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みんなの感想・レビュー・書評
(171レビュー)
一人の日本人女性が、20代後半から40歳になるまでの十数年間を描いた本。現実世界の1990年代から2000年代前半の十数年間を舞台に描かれていて、そのときの時代背景や大きな事件等がそのまま小説の中に出てくる。
内容が厚く、とても読み応えのある良作でした。小説故、ドラマチックで死と別れの多い人生ではあるものの、非常に共感する場面の多い小説だと思います。特に女性にとっては、かなり沢山。
しかし、、、小説に登場する主人公格の女性というのは、ほぼ100%に近い割合で才色兼備です。美は致し方ない気もするけど、知はどうなのだろう。男側であまり知がない人物が主人公格になることは比較的良くある気がするけど、、、これが指し示すことは何でしょう。色々考えられることはありますね。
深く深く胸にしみ込む物語。 話の中にドストエフスキーの本が出てきたが、 途中、純平や達哉、亜紀の長舌には 思わず『カラマーゾフの兄弟』を思い出す。 自分に正直なようでいて、迷い続け、 環境や時代に翻弄されながら悟った一つの境地。 しかし、それも終わりではなく亜紀は迷い続けるだろうけど、 一つのブレない芯のような、 亜紀と彼、その家族によって作られた支えで 生きていけるし、紡いでい... 続きを読む »
思想としての運命論には共感できないが受け入れられることの方が結果的には生きやすいのだと思う。年を重ねていくことでの成長の描き方がとても上手い。通常ここまで考えて生活していないけど、理路でもって説明されるとそうそうとなる。生と死は普遍的テーマだな。
再読。
作者の方はかなりの運命論者?
他の作品でも、同じような印象を受けましたが、‘運命’について、作者の方の独特な考え方が現れているように思います。
私には共感できない思想ですが、小説ということで割り切って読みました。
亜紀の日常の生活に関する細かい描写は、楽しく読めました。
自分がした選択に。
もしも運命というものがあるとしたら。
それには全て理由があって、必然なのではないか。
きっと、一生懸命考えて、向き合って、選択して、実現しようともがくから、そう思える。
点と点がどんどん結びついていく。
女性としての行き方が中心に話が進んでいくから、
共感できてたまらない。
これはやばい。
多分、初読が29歳ぐらいだったような。その頃には理解できなかった気持ちの動きが、今はなんとなくわからないでもない。
若いってムダにつんつんしてるんだな。と、思ったり。
「冬なのにアキ」亜紀には共感はできないし、どちらかというと鼻もちならない印象なんだけど。
「運命」ってなんだろな。と、考えさせられる。
白石一文7
私という運命について(角川書店、2005年4月)、文庫化
単行本で読んだ記憶がある。
人生は短い。誰の人生であれ、その密度は濃い。「しかけ」を含め、丁寧に作られているリアル作品かなと。
本屋さんのポップとか帯に興味ひかれて、わくわくして読んでみたんだけど…。まず主人公にあんまり魅力を感じなかったのと、確かに揺れる11年で運命に翻弄される感もあるっちゃあるんだけど、出来事をつらつらと時系列順に並べてるような、ぱっとしない印象だった。でもラストはそれなりによかったし、好きとも嫌いとも言えず、自分の中での分類が難しい本。
共感できる・・・って思える表現もあったけど、
全体的に普通すぎて魅力ない主人公と、表面的なできごとを
とらえたかんじのさらーっとした内容かなぁ。
ちょっと期待して読み始めたので、途中で疲れてしまった。
身の回りにいたらいやなかんじのする女性だなぁ
元彼の結婚。
転勤。
新恋人。
交通事故。
義妹の死。
がん。
マンション購入。
結婚、出産。
大震災。
運命についての恋愛物語。
長い時間をゆっくりかかれている感じ。
抑揚はないけど、最後は泣ける。
大人の小説でした。
大人のしっとりとした恋愛物語。
しかも大人の恋愛にありがちな性描写がないというのが珍しい。
そして、同時に、主人公亜紀の「運命」の物語でもある。
一人の女性の経験したドラマに浸れる。
最後は少し切ないが、同時に幸せな一瞬も見せてくれる。
観念としての恋愛を楽しむには最適の作品だ。
新潟と東京が舞台。
新潟生まれ新潟育ちで、東京の男性に嫁いだ私にとっては、それだけでもちょっとときめきを感じてしまう本です。
一人の女性の恋愛遍歴を追いかけたストーリーに、同じ世代の私は、彼女と一緒に成長しているような錯覚を覚えたものです。
色々回り道をしても、どんなに離れ離れになったとしても、やっぱり運命は人をあるべき場所へ誘っていってくれるものなんだなあ、赤い糸ってほんとにあるのかもしれないなあ、なんて思いました。
大手メーカーの総合職として働く女性の29歳から40歳までの”揺れる10年"を描き、運命の不可思議を鮮やかに映し出す… 1990年代、バブルが崩壊し、世の中がめまぐるしく変わっていった時代の話。 「女性」としての幸せ、結婚・仕事・子ども…をめぐる議論は正直あまり理解できなかった。 それは私がまだ子どもだということだろうか。 「運命」をめぐる議論も、押しつけがまし... 続きを読む »
この作品は私の心をナイフでさくっと切ってくる感覚がして、読んでいる間に何度か目をそらして考え込んでしまいました。亜紀の人生はそれほど特別なことはないのですが、一つ一つが結びついていてその結果として現在がある、それを運命と言いやや超常的に捉えています。自分の人生と似た部分もありつい重ね合わせてため息も出ましたが、やはり私も現在起っていることは必然だと感じています。それまでの選択や生きてきた結果としての現在があり、それを運命として抗わずに受け入れることが大事なのでしょう。これまでと同じように自分の気持ちに素直になり流れに逆らわず選択し生きていけばいいのでは、と背中を押してもらえる作品でした。
中盤、好きな箇所はいくつかあったけど、最後の「愛する人の声」は主人公と康の説教くさいところや長い会話に嫌気がさした。
個人的に、好感持てる登場人物があまりいない…好きなのは郷美くらい。
この手の、人の人生をテーマにした作品は、主要人物に共感できないと読んでてしんどい。私は。
だから、読みきるのが精一杯、だった作品。
ひたすら泣いた。人の運命、えにし、というものの切なさに、なにか感じるものがあった。主人公の年齢に近い間に、しばらく経ってまた読みたい。
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