グリーングリーン: 鐘ノ音ファンタスティック (角川スニーカー文庫 129-2)

  • KADOKAWA
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044246020

作品紹介・あらすじ

都会のはずれ、山奥にたたずむ鐘ノ音学園。男子校でさらに全寮制のこの学園が共学化をはかるために試験的に女子を編入させるというのだ。悶々とした生活をしてきた男どもは、女の子をゲットできるということで大騒ぎ!それをさめた視線で眺めていた祐介にある女生徒が近づいてきた。なんと彼の幼なじみ・みどりが編入してきたのだ。もてない男どもの恋のさや当てと祐介とみどりの微妙な関係。山奥の学園でいま、空回りの青春が始まった。

感想・レビュー・書評

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  •  王道青春学園ラブコメ。ヤマグチノボルさんの作品は『ゼロの使い魔』が肌に合わず敬遠していたのですが、この作品はそんなこともなかったような。基本的にテンポが良く、また舞台設定も分かり易かったため、物語には入り易かったです。文章量もページ数の割には多くなく、2、3時間もあれば読めてしまいます。
     内容、というか結末は、まったく想像もしていなかった展開で、少し驚きました。小みどりの存在が何らかの伏線だろうとは思っていたものの、まさかあのような壮大な設定になっていたとは……。また最初から主人公への好感度がMAX状態のヒロインに、初めは抵抗を覚えつつ読んでいたのですが、最後はまさかの悲恋ものとは。表紙イラストや『ゼロの使い魔』の印象のせいもあり、少なからず予断を持って作品を手に取ったのですが、その予想は裏切られました。切なす。
     男連中が馬鹿すぎたり主人公が退学になってしまう流れが強引に感じられたり、その辺でやや苛々させられましたが、細かいことはうっちゃって久々に王道の学園青春モノを楽しめた気が。ただ(自分だけかもしれないけれど)登場キャラクターとイラストがなかなか自分の中で結びつかず、何度か「このキャラは誰だっけ」となってしまいました……むむむ。
     あと、この作者はやっぱり主人公に美味しい思いをさせるのが好きなんだなあ、とw ……や、それとも「巻き込まれ型」を描くのが上手というべきか。機会があれば、またこういう作品を書いて欲しいです……でも、主人公の魅力を相対的に高めるためだけに存在するかのような脇男キャラ達や、主人公を女子という女子が取り囲むハーレム展開は勘弁な!

     ちなみに、ラストの解説はまさかの 虚 淵 玄 です! この時点で何かを吹き出しそうになったのですが、内容を読んだら完全に撃沈でした。この内容でどうして夕日のガンマンが出てくるというの……?
     その意味では虚淵さんのファンにももしかしたらおすすめかもしれませんが勿論僕は知りません(無責任)。

  • シナリオが元々ゲーム用に書かれていて設定とかもかなり違うらしい。そちらはやったことがないので作品全体の整合性がとれてるのかよくは知らないけれども、この本一冊から受け取った感じとしてはジュブナイルの王道なストーリー、届かなかった恋愛の話か。
    種明かしの場面で主人公の記憶をいじって忘れさせてしまってそれっきりみどりが姿を現すことはなくなってしまうのと、エピローグで歌としてだけ記憶に残されているというのが何とも言えないものがある。
    寮を修理する気になったのが少し幼い(中高世代かそれ以下)反応かなという意識を持ったり、そのきっかけの事件で退学処分になるのはキツい設定かな?とも受け取れたが、主人公がそういう状況下で前向きな行動が取れているのもストーリーがいいと感じれた所。逆に自分がもう少し小さい頃に読んだとしたら主人公に苛立ちを覚えそうな気もして、あまり注目しなかっただろう点だとも思う。
    学園モノというとこれからはどんどん遠のいていく記憶になってきている分、こういうストーリーが噛み合いやすいというのも再発見できた。

  • ゲームのノベライズ。1冊。馬鹿連中が良いね。ゼロの使い魔にもおんなじ様な連中出てた。グリーングリーンの詞が悲しい。最後がわからなかったので、読み返してやっとわかった。

  • 初期の「せつない系」ヤマグチノボル作品。
    個人的には、氏の最高傑作。本人もお気に入りの一冊と聞く。本作刊行からほぼ10年後の桜開花時期に、ヤマグチノボル本人が死去。
    『ゼロの使い魔』シリーズ以前の作風や文体に触れたい場合のマストアイテム。

    解説は・・・
    『作者のヤマグチノボル氏は前述したゲーム版「グリーン グリーン」のシナリオも担当した他、恋愛アドベンチャーゲーム「カナリア」のシナリオ担当とノベライズも手がけた経歴を持つだけあって、媒体の変化に伴って設定・構成にアレンジを加える手際には素晴らしいものがあります。

    マルチエンディングのゲームシナリオを小説という形できちんと成立させるには、新たに加味した設定で一本筋を通し、なおかつ原作の世界観を崩さないバランス感覚と構成力が要求されますが、この小説版「グリーン グリーン」は、そういったゲームノベライズ化の模範例とも言うべき良作です』
    虚淵玄。(まだ大ブレイク前)

    バッチグーっしょ!

  • 再読。原作ゲームについては一切知らずに買った頃が懐かしい(知らなくとも楽しめます)。作者はあのヤマグチノボル氏だったのですね。馬鹿な学校ではあるけど、青春って感じで楽しかったです。解説には虚淵玄氏という豪華な感じもありました

  • グリーングリーンはいい作品です。

  • ゲームとは若干違った展開ですが、これはこれで泣けるお話でした。みどりに限っては、ゲームより小説のキャラの方が好きだったり。

  • ゲーム「グリーングリーン」シリーズの小説版。基本はラブコメディですが切ないシーンも多々あるのでなかなか楽しめます。

  • ゲームのグリーングリーンの小説ですが、ゲームの中とは少し別の内容になっています。
    でもゲーム版グリーングリーン2の設定はこの小説の続きって感じがする。

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