半分の月がのぼる空 上

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
4.01
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本棚登録 : 585
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048685191

作品紹介・あらすじ

普通の少年と少女の、だけど"特別"な物語。

感想・レビュー・書評

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  • 第一話で断られているように、「男の子と女の子が出会う、ただそれだけの話」。ただし、女の子は難病。自意識過剰で直情径行型の男子高校生が現実と向き合い、成長していく話でもある。

  • 文庫本版は刊行当初に何度も何度も読み返した。間違いなく自分の人生観や恋愛観に影響を与えた本のうちのひとつ。
    単行本版は記念として保存用に買って以来、読む機会はなかったのだけれど、入院をきっかけに読み返すことに。
    初めて読んだ時から10年以上経つことになるが、今読んでみると、主人公の若さや幼稚さが見てられないと感じたり、逆に大人たちの言葉に共感できるところがあったりと、読む側が年を減るにつれて、またたくさんの本を読むにつれて、作品の捉え方が変わってくることに気付かされた。
    物語として見たときに、当時は気づかなかった稚拙な部分や意図がわからない部分もあるなというのも、正直な感想ではある。ただ、物語の主題となる部分、たとえば恋愛のみずみずしい描写や、少女の生と死の縁に直面した主人公の心情が吐き出されるような独白、長い作品の中の本当に要所にだけ突然現れる、一生忘れられない愛の言葉。
    そうした小説の文章の端々には、やっぱり今も変わらず自分の胸に響くものがあって、昔の自分が夢中になって読み耽ったのもうなずけるし、当時にこの作品に出会えて本当に幸せだったと思う。文庫版や画集など、収録されてないストーリーも、ぜひちゃんと書籍化してほしいと思う。

  • 急性肝炎に罹り、入院した裕一。
    あまりの退屈さに、無断外出して、看護師の亜希子さんに怒られる日々。
    そんな中、裕一のいる症状の軽い病気の西病棟から、重病の東病棟に行った。
    窓から黒髪の少女、里香を見つける。
    里香は、学校に行ったことがなく、友達もいなくて、少し難しい子だったが、裕一とだんだんと仲良くなっていく。
    そして、裕一は里香が難しい心臓の病気であることを知る。
    里香の主治医、夏目先生、亜希子さん、司、山西、みゆき…
    沢山の友情、愛情が交わる切ない恋愛物語。

    この物語に登場してくる人物全て好きでした。
    里香は、少し屈折してるけど、でも純粋で優しい所もあったり…。
    夏目先生も、裕一と里香の仲を邪魔して、しまいには理不尽にも裕一を殴ったりするけれど、何故か嫌いになれないキャラでした。そして、夏目先生の過去をはやく知りたいです。
    上下巻あり、上巻だけでもかなりのページ数なので、読むの大変かなと思いましたが、読み始めたらスラスラと物語の中に入ることができました。
    下巻も楽しみです。

  • 映画を観たので読んでみた。おばさんの私には忘れてしまった純粋な少年と少女のお話。たまにはこんな作品も良いけど、とにかく長い。まずは下巻を読んでから…。

  • 「病院」「少女」のタグで脳内検索かけた時に真っ先に思い浮かぶ作品。
    完全なる王道であるが、全くありきたり感を感じさせない。

    心の底から感動して泣きたい人におすすめ。

  • これがラノベだと知ってたら読まなかったという装本詐欺。
    とりあえず巻数を稼がないとってのがありありとわかる
    くだらない寄り道だらけで本道だけとったらラノベの一冊分にもならないだろう今作品がドラマ化されたとか製作者に感心した
    上下巻あり、まだ下巻があると思うと気が重い

  • 文庫版全巻を読了したうえでのハードカバー版読破です。文庫1から3までが収録されています。具体的なレビューは文庫各巻のレビューをご参照頂けたらいいのですが…。

    本書は伊勢弁で書かれていて、そのほうが地方都市特有の、温さや変わらなさ、閉塞感が出てリアルだと思います。でも、内容が非常にエッジの立ったものなので、私は最初に読んだラノベ版の標準語のほうが切迫感があって好きです。

    本の内容としては、ハードカバーに収められた文庫の5巻までが大事で、ここで終わっていいのにと文庫を読んだ時感じたので…この収録の方が自然ですね。どちらのバージョンがお好きなのかは、読者の方によってお好みが分かれると思います。文庫を読んで、間を空けてこちらを読んで、好きな方を、とご意見がありましたがその通りと思います。

  • 神社だらけの寂れた街,伊勢市を舞台に,軽い病気で入院した高校生の主人公と、ずっと闘病してきた女の子が仲良くなるお話です。ジブリ「風立ちぬ」で話題のサナトリウム文学ですが,ライトノベル原作なのでコメディ要素もあり読みやすいです。一生懸命になりたくなる,これから環境が大きく変わる人にお勧めしたい本です。
    *推薦者(工院)T.S
    *所蔵情報
    https://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00312381&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 4時間くらいかかった、かな…笑
    考えこんでるあたりが橋本さんだよなぁ、と思う。文体がラノベなだけで。まぁこっちが先に書かれてるから当然だけども。
    初版だからってのもあるけど、ところどころ誤字脱字がある。ていうかまぁまぁひどい。それが少し残念。

  • なかなか入り込めずに読み進まなかったけど何とか読破。これが下もまだ続くのかと思うと少し気が重い。
    重いテーマなんだけど文章が軽い。
    だから余計に感情移入しにくくて入り込めない。
    軽いのは主人公が若いからかな。
    どこが重要なのかがダラダラ長いからわかり辛い。

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