みんなのレビューページ
オフィシャルコメント
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
-
歳月が,あらゆる殺人の証拠を消し去ってくれていることを私は確信していた。Sの頭を叩き割ったあの岩も,彼を埋めた穴から遠く離れた場所に捨てた。いまさら見つかるはずもない。血痕さえ流れ落ちてしまえば,あんなものは地面に無数に転がっているただの岩でしかない。私の犯罪を知っているのは,あのときの鈴虫だけだ。倒木の陰で侘しげに鳴いていた,あの鈴虫。
― 8ページ -
何気なく身体を動かしたとき、僕の左の小指が、きみの肩に触れたんだ。きみはじっとしていることに夢中で、気づいていなかった。きみの体温が指に伝わって、それだけで、僕は裸同士で抱き合ったみたいな気持ちだった。
― 167ページ -
私たちの心は壊れてなんかいない
みんなの感想・レビュー・書評
(202レビュー)
道尾秀介さん初の短編集。
6つの短編を収録しているが、どれも秀作。
道尾さんの小説は、手品のような印象があります。物語に必ずフェイクとなる存在を登場させ、読者の意識をフェイクに集中させたところで、、、、実は、みたいな。
この短編集も、道尾さんのマジックテクニックがふんだんに盛り込まれています。
しかも、短編なのでテンポもいい。
近年読んだ短編集の中では、非常に満足度の高い一冊でした。
短編集でホラー寄りのミステリー。
全ての話にSという人物が関わり、表紙に似合った恐怖と主人公のへのどんでん返しやオチが待ち構えている。
道尾さん独特の恐怖を誘うムードに夢中になります。
連続短編集。
ミステリとホラー両方の要素がある。
ホラーが苦手だが、この人のホラーは気持ち悪くないので夜中でも読むことができた。
とにかく、この人の才能は素晴らしいと思う。
初めて読んだのが、『光媒の花』だったのだが、とても面白かったので、すぐに直木賞受賞作品である『月と蟹』を読んだ。
まだまだたくさんの作品があるので、これから読むのが楽しみである。
2時間で一気読みした。道尾秀介の短編集。この短編集はホラー色が随所に出てる。文章も意識して書かれてるのか、背筋がゾクゾクするような感覚になった。6編の短編だが、上手くまとめられていて、どれも小気味よい作品。「向日葵~」のような飛び道具もなければ、あっと驚くような大仕掛けも無いが、趣向を凝らしたラストは、余韻が残る。
中でも、「ケモノ」が良かった。ラストで、えっ!?と言うような、ちょっとした仕掛けがあり、楽しめた。
連作短編集ということですが、ほぼ独立したお話です。
(多少の関わりはあるけれど、重要ではない)
道尾さんというと、最後に複数回のどんでん返しが来ることを期待してしまいますが、
今回は短編という事もあってか、あくまで「オチ」程度。
話がコロコロ転がる描写を書くのが上手い人なので、
この本ではそのあたりが消化不良気味。
短編集
椅子に彫られた名前を辿って家を尋ねていく話なんかは最後のオチもこの作者らしいもの
でもやはり長編のほうが面白いかな
短編は、ちょっと物足りない感じがするけれど面白かった。やっぱり長編の方が好きだな…。何回もSさんて登場するけれど、同じ人間なのかなぁ…?違う名前にして欲しかった。犯罪する人間をイニシャルで書くけれど、同じ名前の人がいると不快に思うからだろうか?
内容は
道尾さんの短篇集。6編だったかな。
どの作品も、静かに追い込まれるような怖さ。
中でも、日記を過去に遡る形式の『冬の鬼』に現れる
偏執的な愛情で繋がってる2人の話などは大好き。
最後の『悪意の顔』という話は、絵の中に現実を
入れ込んでしまうという、たまに見る設定ではあるけど
ひっそり狂った空気が良い。
ホラーテイストの短編を集めた作品集ですが、「向日葵」系のイヤーな鬱々とした雰囲気で、後味もよろしくないのばかりでした。
物語の怖さ、よりも、生理的な嫌悪感のほうを覚える話が多かったので、お話として楽しめた、とは正直あまり言えないなあと。
最近はわりとまっとうな?お話が多いので、これはこれで「黒いほう」と割り切って読めばいいのかもしれませんけどね。
私のお気に入り順は、
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

