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みんなの感想・レビュー・書評
(68レビュー)
愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失」で罪に問われなかった。運命を大きく狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が街で偶然すれ違ったのは、忘れもしない「あの男」だった(amazonより抜粋)
読み始めた途端から、これは面白いと思ってしまった。
そのまま読み続けたら2時間くらいであっという間に読めてしまいました。
それくらい興味深く、早く続きをとページを捲ってしまった。
これらの登場人物がどう繋がっていくのか、その期待が大きかったです。
心神喪失で無罪になること。
殺されてしまった娘、バラバラになった家族。精神が磨耗されていく母。
文章を読んでいくにつれ、この世界観にすぐに入り込むことが出来ました。
そして最後の結末が非常によかったです。
「そうだったの?」という展開が上手い。
薬丸さんは上手いなぁと痛感しました。
心神喪失だと、なぜ罰せられないのか。
理不尽な現状について、改めて考えさせられる作品。
被害者遺族が痛ましい。
読み物としてもよくできているし、問題提起も充分な作品だった。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-5d39.html
刑法39条をテーマにした小説。天使のナイフに引き続き、またもや色々と問題がある法律をもとにしたミステリー。つくづく法律と現体制の矛盾を認識させてくれたよい本であった。
精神を病んだ男による無差別殺人。青年は無罪で、数年後には自由になっていた。この男に娘を殺され、自らも重症を負った女性は、辛くも生還したが、精神は既に病んでいた。恨みを抱えた彼女のとった行動とは..的な話。
一体誰が悪いのか。誰が罰せられるべきなのか。精神疾患は誰が決めるのか。そんなテーマにひとつの答えを出していて、ラストはちょっと予想外。
誰に視点を置くかで見方が様変わりする考えさせられる良い作品。
登場人物が少ない分、一人一人に感情移入しやすくて良いと思った。
障害者犯罪が題材だが、それ以上に夫婦の絆について深く考えさせられた。
昨日まで当たり前にあった幸せが他人の手で奪われるなんて悲しすぎる。
復習の為に身を削って、そんなことの為にしか生きていけないなんて・・・
夫婦だった頃の温かさが伝わったからこそ、現在の虚しさが引き立つ悲しい作品。
東野圭吾の「秘密」に似た妻の愛を感じた。
ただ、蓋を開けると全部つながっていました的なオチは求めていないので止めてほしかったな〜。
度々問題にされる刑法三十九条を扱った本。どこからが精神病になるのか、その境目が私にはわかりません。そして何を基準に正常と異常を決めているのかもわかりません。そんな状況で、犯人は病気だからと無罪にされたら被害者としては納得いかない。最近はネットで何でも情報が得られるし、病気を装う事なんて簡単に出来てしまうんではないかと怖くなった。
薬丸 岳氏の作品は、2冊目。
今回のテーマは「刑法39条」。
「心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する」。
重たいテーマですが、ミステリー作品としても成り立っているので、一気に読めます。
精神鑑定によって不起訴になった加害者と家族を殺されたその被害者。
さらに関係している人たちも巻き込んで、双方の論理というか立場というか単純ではない、その裏側を追っていきます。
久坂部 羊氏の「無痛」も同様に「刑法39条」を扱った作品でしたが、この法律が被害者、加害者にどう影響を及ぼしているのか、決してそれが小さいものではないことを改めて考えさせられました。
薬丸 岳氏の作品は他も読んでみたいですし、
「刑法39条」に関しても追っかけていきたいテーマです。
三上孝一は公園で起きた通り魔殺人で娘を失い、現場に一緒にいた妻・佐和子も心と身体に重い傷を残した。 その後、犯人の藤崎は統合失調症と判断され、不起訴となる。 事件の後、夫婦仲の冷えきった2人は離婚したが、ある日佐和子から三上のもとへ電話がかかった。 藤崎を見たというのだ。 あれから4年しか経っていない。藤崎はもう退院しているのか。 佐和子の見たのは本当に藤崎なのか。。。 薬丸さんの... 続きを読む »
天使のナイフ、闇の底、虚無、と全体的に同じような感じですが相変わらず文章が上手く読みやすくて面白いです。これから先どのような作品を出されるか楽しみな作家です。
精神異常者に子供を殺された夫婦の話です。
最初から物語にぐいぐい惹き込まれ一気読みでした。
とても面白かったです。
でもほんと、精神異常者に殺された被害者ってどうすればいいんだろう?
精神鑑定ってどこまであてになるんだろう?
物語としては面白かったけど実際こういう事件ってあるわけだから
考えさせられます↓↓
この人の文凄い読みやすいなぁ。天使のナイフと似たような設定だけど、あっちは中学生の殺人に対して、こっちは精神病の殺人事件。ある種社会に守られてる殺人の罪のテーマ。
なんとなく女性への扱いが悪いような・・・主人公の妻は正常な神経持ってる人にしては、あまりにアレだし、ユキちゃんは私はあんな可愛そうな設定でなくとも良かったと思う。弟が知的障害だからってイジメはわかるけど、レイプされるか?知的障害の弟がリンチならわかるけど。
天使のナイフは実際あるかもって思ったけど、虚夢はなんだかねー。本当元奥さんがありえなさすぎ。死んだ子供は確かにかわいそうだけど、復讐のために旦那やほかの人の迷惑を考えないのは、やっぱり正常な神経じゃないよ。演技であんなことをやろうとする神経はもう精神異常者だよね~~
単純に話の内容の出来具合は天使のナイフの方が面白かったと思うけどこちらもなかなかの作品だと思う。 最後のキャバクラ嬢、ユキの過去はあまりいらなかった気もしたけど。 以下ネタバレ ユキが障害児の弟のことでつらい日々を送っていて手にかけてしまったことは分かる気はするけれど、そういった事情があれば精神疾患を患っていたし同情できる。 そんな思いを抱かせてしまいそう。 起こった事件の背景も... 続きを読む »
通り魔事件で娘を失った。犯人は精神を患っており、心神喪失という事で罪に問われる事は無かった。4年後、犯人と同じ病気の元妻がその男を見たという。それは幻か、現か。主人公の思いをどのように昇華させるのかというのも見所。このテーマを描く事で池に石が投げ込まれた。そして著者は、読者に消えないシミの様なものを残していく。この表紙よく見ると雪です。
「総合失調症」という精神の病が軸となった事件に、少しのミステリ要素を足した物語は、著者の読みやすい文章も手伝って、一気読み。
やり場の無い怒りの矛先を、どこへ、誰へと向ければ良いのか。加害者は「総合失調症」だったという理由ひとつで、裁判にさえかけられない。被害者側の苦悩がひしひしと伝わって来ます。それと同時に「総合失調症」という病についても知ることが出来、読んでいる間中、ずっと胸がモヤモヤとしていました。
それぞれの精神科医によって意見が食い違うのは何故か。「総合失調症」と判断する基準は何なのか。薬丸氏の著書を読み終わった後には必ず、たくさんの疑問が残ります。そして、いつまで経ってもその答えが明確に出ることは無いのだけれど、それでも読んで良かったと思えるのです。
刑法39条問題というのはよく話題になります。被害者の側からすると怒りのやり場すらなく、やりきれないことでしょう。……というのは想像がつきましたが。
これを読むと、心神喪失が詐病ではなかった場合、加害者側もかなりつらいんじゃないかと。加害者側の心理が描かれていると、そうも思わされてしまいました。もちろんそれで良いわけじゃないけれど、誰が悪いと言うのも一概に言えないのかなあ、と。あの人が病んでいた、というのも意外でしたしね。精神的な問題が原因で裁かれずに放置されることって、実は本人のためにもよくないのかもしれません。
現代の世の中、病んでいる人は非常に多いのだと思いますが。願わくはこんな事件があまり起こってほしくはないものです……。被害者も犯人も、誰も救われませんよね。
読みやすかった。
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

