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みんなの感想・レビュー・書評
(28レビュー)ヤコブ病と言えば難病加算に始まり、いくつかの加算が取れる病名として医療事務なら名前を知っている。 患者に出会うことはあまりないが、国の難病の補助制度を受ければ医療費はほとんどなくなるにも関わらず風評被害を恐れて登録をしない人もいる。 2005年の本だったので、現状が非常に気になる内容だった。 プリオン病というのがその病名で、ヤコブ病も狂牛病も同じ病気だと聞いていた。 しかし、その発生経... 続きを読む »
私はバイオ研究者なのでプリオンという名前は知っているが、
本書を読んで改めて複雑な印象を受けた。
野心的な内容で、既存の説を実験的証拠を基にして議論しているが、
途中から内容の詳細さについていくことが出来なくなった。
何度も読み返すことにより理解が深まる可能性もあるが、
自分としては内容というより、著者の文体にもついていけなかった。
従って、恥ずかしいことではあるが、あまり良い点数をつけることが
出来なかった。
プリオン説は、異常性プリオンタンパク質が単独で、感染し、増殖し、伝達性スポンジ状脳症を引き起こすというものである。この説は、多くの研究者にとってはにわかに信じられないものであった。なぜならば、生命の情報はすべて、 DNA→RNA→タンパク質という順に流れるというこれまでの、生物学のセントラルドグマ(中心原理)から逸脱するものだったからだ。 いったいどういうメカニズムで、病気が発症す... 続きを読む »
面白かった。
この人の本は、非常に冷静だし専門家ならではの裏打ちされた知識も豊富で、
それでいて非常に平易な文章で理路整然と、
それでいてドラマティックに書かれていてよい。
「客観的に分析する」と言う割には、プルシナーを批判したいという
意図がところどころ透けて見えるけれども。
しかし、研究者、つまり「中の人」が、自分の畑について解りやすく書いている本は実は希少で非常に貴重だ。
数学界の文筆家といえば藤原正彦、
生物界の文筆家といえばこの方。
羊のスクレイピー病、狂牛病、人間のヤコブ病。これらは宿主が違うだけで全て同じ病気である。筆者はこの原因を異常性プリオンタンパク質だという今の主流の説に懐疑的で、おかしい点を述べつつ自らの説を最後に立てて終わる。
ノーベル賞が科学的な信憑性を裏付ける手段となってはならないと思う。このまだコッホの三原則も満たしていないプリオン説は科学的でないと思った。
とても面白かった。
[ 内容 ] 遺伝子を持たないタンパク質が感染・増殖するという新しい発病機構を提唱し、ノーベル賞を受賞したプルシナー。 彼の唱えるプリオン説は、狂牛病対策など公衆衛生にも、重大な影響を持ち、科学的真実として受け入れられている。 しかし、プリオン説はいまだに不完全な仮説であり、説明できない不可解な実験データも数多い。 はたして、プリオン説は、ほんとうに正しいのか? ノーベル賞評価への再審請... 続きを読む »
ピンスポットな論点をここまで一般人に向け、面白くかける人ってこの人くらいでは。
科学者、化学者ってどんな仕事しているかは、全然知らないけども、この本を読んで、彼らが近しく感じられるようになった。何に悩み、何に面白みを感じているのか。それは、ハンターそのものというか。
プリオン説発表のくだりは、科学というより、政治的な臭いがぷんぷんして面白い。
著者の反証は、あくまで科学的で、なるほどなーこうやって実験やってんだーと思う。かなりな粘りが必要なんだって。
それにしても科学は進んでいるなーと改めて思う。この本が出てもう5年近くなんなんとするけど、どうなんでしょうか?まだ謎のままなのかなー
個人的に無生物と生物のあいだより好みである。
結論を端的に述べれば、プリオンタンパク質は病気と密接に関わっているが、病原体そのものであるかを証明するにはまだ不完全である。
プリオンタンパク質は通常タンパク質に見られる特徴がみられないという謎だらけの物質であり、中々興味深い。
わかりやすい文章で書かれているので、専門でなくても興味があれば面白く感じると思う。
狂牛病やヤコブ病などについてプリオン説の解説とその反対意見を交えて解説された本。
タイトルの通り著者はプリオン説に懐疑的で、プリオン説の問題点を指摘し、それを踏まえて自説を述べている。プリオン説が生まれた背景や、狂牛病問題の始まり等の解説がたくさん書かれているので、狂牛病やヤコブ病についての粗方の知識を得るにはとても良いと思いました。
著者の福岡氏はたいへん文章が綺麗なので、何を言われてもとても説得力があります。生物学に詳しくない身としては、「プリオン説はほんとうだ」という書籍を福岡氏が同じように書いて出したら、同じように信じてしまうだろうなぁと思ってしまいました。
面白い! 『生物と無生物のあいだ』は全然面白いと思わなかったけど、これはテーマが具体的だし、分かりやすいし。プリオン病について、知りたいと思うことは読んでるうちにほとんど分かると思う。福岡さんは『生物と・・・』を書く前にもいろいろと書いていたわけで、はっきりとテーマを決めないで書いた初めてのものがあれだったわけですね。それを何にも知らないで読んで、つまんないと勝手なことを言ってたと。もう1度読んだ... 続きを読む »
09/7/8 ★★★☆
狂牛病の原因=プリオンの定説を科学的に検証する
プリオン説を唱えたプルシナーは自分以外の論文のデータを集め、
そこからプリオン説を発表した。本人が得たデータはほんの僅からしい
ってこの本と全く同じ構造
普段食べる牛肉に今も影を落としている狂牛病問題。「BSE」が何の略なのかもよくわからないのに、「プリオン」「特定危険部位」という言葉はよく耳にするなあと感じていました。 BSEに限らずヤコブ病、スクレイピーなど「伝達性海綿状脳症」と総称される病気の病原体・感染媒体が「異常型プリオンタンパク」であるとする最有力仮説に、この本の著者は高らかに異議申し立てをします。 この本を読んでみると、プリオンタ... 続きを読む »
一連の狂牛病〜プリオン説成立の経緯について興味深く読めた。まだどっちとも言えない、が本書の結論だ。ただ、確かにノーベル賞をあげるのは早すぎたんじゃないかという気はする。<br>
しかしこの本が出てからもう2年。なにか進展はあったのかな。
(2008/1/16)
2007/11/14
プリオン説を取り巻く研究に対する知識を得られるだけでなく,読み物として面白い。プリオン説,ウイルス説,果たしてどちらが優位なのか,今後の研究が待たれる。
プリオン説でノーベル賞を獲ったスタンレー・プルシナーの人間性に疑義をはさんでいる。科学者といえども今は予算をぶんどってくる政治力・交渉力が要求されるのはわかるけれど、ずいぶん強引でハッタリくさい人間であることは確かみたい。
ただ、プリオン説は本当とは言い切れないけれど、代わる有力な説もないのだね。
ブルーバックスなんだけど、読み物として面白い。
「サイエンス」の基本的な考え方が繰り返し述べられていて、プリオンそのものに興味がなくても得るところがあると思います。
これは面白い。当該分野の研究者が書いたこの本は、プリオン説にロジカルに異議を唱えるだけでなく、研究者のパーソナリティにも踏み込んだ記述がエッセンスとなって、ただの専門書に終わらない。ジャーナリストが書いたみたい。
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