- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062732956
作品紹介・あらすじ
今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。(講談社文庫)
今度はあなたが、爆発させてみる?
退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる
デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。
感想・レビュー・書評
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乃南さんの短編集。
ホロっとするのから、後味悪い、怖いのまでの6作品。
好きなのは、この2作品かな。
後味悪い系
「かくし味」
常連さんばかりの赤提灯。いつも常連さんでいっぱいで、なかなか入れない。
ある日、席が空いて…
それが、これとは怖い…
ホロっと系
「福の神」
自身の店に、離れた娘の名前。
会えるとか思ってないけど、やっぱり、別れたとは言え、子供はね。
どういう巡り合わせか…こんな事が…
涙なくして見れん…読めんか…^^;詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
6つの短編集。
どの短編もうるっときたり、ぐっときたり。話それぞれが濃くて感情移入しやすかった。
「かくし味」はラストのオワッって感じが良かった。「夜明け前の道」はほのぼの出来て「福の神」はうるっときた。
この3つがお気に入り。 -
「かくし味」はやばい。
1行だけで相当ぞくっとした。
こえー。
「幽霊」が気に入った。
すごい気分良く読み終えた感じ。
でも表題作はあんま好きじゃない。 -
かくし味がほんとにぞわっとしてて面白い!
ふと、あ、また見返そうと思う -
人の感情を爆弾と例え、さらにそれが爆発しない、できない不発弾として秀逸に表現されている。
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短編集、最後の[幽霊]が一番面白かったかな。乃南アサさんは長編の方が好きかな。
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表題作を含む6編の短編集。はじめの「かくし味」で乃南ワールドに入り込む。絶品の料理が、実は鉛中毒の源泉という落ちが最高に怖い。表題作「不発弾」はごく普通の家庭に潜むストレスに上手く焦点を当てた作品。多くの家族に「不発弾」が存在する寓意を感じた。「幽霊」では蹴落とされたテレビマンが、深夜の通販番組をプロデュースして逆転劇を演じる、爽快で好きな話だった。
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ミステリー短編集。
どの話もすき。どんどん吸い込まれていく。
『かくし味』
『夜明け前の道』
何年経っても忘れられない。 -
さすが乃南アサさん。短編集ですべてがいい!と思える本はなかなかないのですが、この本はどの話も面白かったです。黒かったり、ほろっとする話だったり。