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みんなの感想・レビュー・書評
(19レビュー)
メフィスト賞受賞作
これはファンタジー小説、ミステリーではない。
ミステリーだと思って読んでいたため
「あれ、あれ?」という思いがずっと離れず、
序盤は読むのが苦しかった。
しかし中盤物語に展開が出てくると、
どんどんこの世界に引き込まれる。
読後はとってもすっきり、とともに
「こんな小説があるのか」と軽い衝撃を受けました。
ファンタジー小説があまり得意ではない私が
のめり込めたのは作者の描写力のおかげでしょう。
実際にはありえない物ばかりが登場するが
それを、ありありと思浮かべることが出来る。
また登場するキャラクターがとても愛嬌があり、
それぞれの生活史もうかがい知ることが出来
そのセリフに涙しそうになることも。
まとまらないですが、読んで損はない作品です。
ちょっとしたショックを受けると思います。
「不思議の国のダブ(エ)ストン」
これはぐるぐる目が眩む。
夢遊病の恋人を探し、
とある国に来てしまう。
パドルをもたず、
たくさんの人に出会い、
さまざまな場所へ行く。
この世界観に溺れそうになる。
独特というか奇妙……。
異国とはこういうものか。
解説石田衣良。
行方不明になってしまった恋人を探す男の話。
一見ありがちな設定に見えるがその内容はとても不思議。一言で言うとテーマは「迷うこと」。その世界は何もかもがあやふやで、確実なものが何一つ無い。なにしろ舞台になる土地の名前でさえ「ダブストンだかダブエストンだかという所」とはっきりしていないのだ。
そしてダブ(エ)ストンに迷い込んだ者は二度と脱出することは出来ない。そんな謎の土地で恋人を探し続ける主人公。永遠にさ迷い続ける人々。
絶望的なまでに異様な状況なのに、その世界は何故か居心地がいい。キャラたちも実にあっけらかんとして楽しそうだ。
何かを探し続けたり、求め続けたり、そんな状況が永遠に続くのも悪くないのかな、と思う。奇妙なユーモアに溢れたファンタジー。
ユルくておかしなキャラクターの数々と、不思議な世界設定に魅了され、読み始めるとあっという間でした。
この不思議な世界での数多の経験を経て、主人公のケンがラストに示した力強い決意(あるいは覚悟)は、とても清々しく、現実の世界に生きる自分自身も「頑張れよ!」と背中を押されたような気がしました。
読んでよかったなと、しみじみ思える一冊です。
タニアを見かけませんか。僕の彼女でモデルなんですけど、ひどい夢遊病で。ダブエストンだかダブストンだかに探しにきたんです。迷い込むと一生出られない土地なんで心配で。王様? 幽霊船? 見ないなあ。じゃ急いでるんでお先に。推理作家協会賞受賞作家の原点。メフィスト賞受賞作。解説――石田衣良
受賞 メフィスト賞 (8)
メフィスト賞受賞作品なので実はあまり期待せずに読み始めました。
が、多いに期待を裏切られました。
大変面白いです。
どこか「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」に通じるものを感じました。
ダブ(エ)ストンという所では王様やタイを首に巻いた喋る熊、上半身だけ下半身だけの幽霊コンビ等の突拍子もないキャラクターが次々と登場します。
ですが、アリスが夢の中の物語として描かれているのに対してこちらは現実の物語として描かれています。
最後の方の郵便配達夫との別れには泣きました。
とても感動出来る面白いファンタジー作品だと思います。
わりと直接的に人生を暗喩するようなファンタジー。
オージュポンの祈りを彷彿とするような異空間。
サブキャラ達のストーリーの纏めっぷりもキレイではあるのだけど、もう一歩テーマにからめて欲しかったり、
メインテーマもちょっと書きすぎのようにも感じた。
デビュー作ということで、このあとどんな作品を書いているのか気にはなった。
借本。
著者の本はこれが初めて。
あっと言う間に引き込まれて、あっと言う間に読み終わった一冊。
登場キャラ等、ゆるくて好きです。
ファンタジーが好きな方にはおすすめ。
絵本のような、童話のような奇妙なお話。郵便屋に王様にくまに呪いの赤い影。主人公は恋人を探してダブ(エ)ストンをさまよいます。ちょっととぼけたキャラクターたちと、不思議な旅ができました。他のどの本にも似ていない、一風変わった味わいの本です。
メフィスト賞を受賞した、でもミステリじゃない風変わりな小説。<br>行方不明になった恋人を探して、ついに辺境の地・ダブ(エ)ストンに漂着した主人公が繰り広げる恋人探し道中…の合間に、謎の王様と執事ピエールその他の大集団の謎な旅模様、変なところで道徳的な半魚人、蝶ネクタイに手間取る熊、さまよう幽霊船、「白馬に白タイツ」の白雪仮面などなどなどなど…ダブ(エ)ストンを迷い歩く者たちの小話が突然紛れ込む!迷うファンタジー。</br><br>タイトルの絶妙なバランス感覚、本文冒頭の文章の引き込みのうまさが瞬間的にレジ行きを決意させる本!?癖のないさっぱりした文章は非常に読みやすく、ダブ(エ)ストン全体の妙さ加減も面白い作品です。</br><br>というか、良く考えると謎に満ちたお話。</br>
……感想は無しということで……というわけにも行かないので少し書きます。 歯切れが悪いのは、楽しめなかったからです。珍しく。 ええと、ダブストンだかダブエストンだかという名前の土地に、愛するタニアを探しに行くお話。 喋る熊とか半漁人とか幽霊とか出てきて 普通の世界の話ではないのです。 それは別にいいのですが、話が終わってみると 「えっ? それだけ? 他に何もないの?」って感じ。 ... 続きを読む »
なんとなく日本版「アリス」って印象かな。主人公が迷い込んだダブ(エ)ストンという世界の魅力が何よりもすごい。描かれる非日常の世界のインパクトや魅力が素晴らしく、荒唐無稽なはずなのにだんだんその世界に浸ることが楽しくなってくる。また登場人物の全てが「迷っている」この世界にあこがれる自分に気づく。ハッピーエンドかどうかは判断しにくいが、なんとなく明るい感じのするラストではないかな。
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

