みんなのレビューページ
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
(622レビュー)堕落とは思わない。これは、主人公が上から下へ落ちてゆく物語ではない。主人公は始めから最後まで一貫して、何も変わってはいないのだ。人間といぅのに辟易して道化の仮面をかぶり続けた幼少期から、ひとり、病床にふせる最後まで、彼は、誰よりも人間であった。世間を恐れ、個人を恐れ、自分を恐れ、生も死も恐れる。人が怖いのに、関わらずにはいられない。離れようともがけば、何時の間にかその手をしっかりと掴んで離さない。嫌になるほど人間臭い。人間失格?否、人間合格だ。
今更ながら、読みました、人間失格。(表紙が目立ってたから)
こういう本だったのか。これは感想は書かないでおきましょう、なんとなく。
この下り↓は、とても心に残りました。
(それは世間が、ゆるさない)
(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)
(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)
(世間じゃない。あなたでしょう?)
(いまに世間から葬られる)
(世間じゃない。葬るのは、あなたでしょう?)
文章が口語みたいで読みやすい印象、
一気に読めてしまった。
最初の方は結構葉蔵に
同情っていうか似たようなものを感じられたけど、
後半は落ちていくばかりで読んでいて辛かった。
ブームに乗って買ってみました。 太宰治の遺書兼自伝的小説。 古典文学(?)なんて、久しぶり。 物心ついた時から人間不信で偽善者を認識している1人の男“葉蔵”が,「自分」とは何か、「生」とは何か、「人間」とは何かを問い続けながら、その答えに絶望し破滅していく話といった所か。 自分もどちらかと言うと「偽善者」の部類に入る人間だと思う。そして、あまり心から人を信じたりするのが苦手。だから... 続きを読む »
2011年100冊目の読了。太宰を読んで己の事を書いているかに感じる人というのは少なくないらしいが、自分はそちらの人間ではないらしい。辛うじて、人間であるらしい。
ある種の遺書だと思った。
作者も実際に自殺をしているし、人間が追い詰められて、
失敗を重ね、取り返しがつかないことになる様子が分かる。
ただ、決して遠い世界の話ではなく、誰もが、主人公の葉蔵に似た
感情を抱いたことがあるはず。
死と引き換えに、何人もの女を吸い寄せる魅力。
「キスしてあげるから」
名フレーズ。
太宰治の自伝的小説。
最終的に自殺するし、もっと暗い雰囲気の話かと思ったら
主人公が案外自信家というか自慢しいというか…^^;
でも太宰の写真についての話とか芥川賞云々の話とか聞くと納得。
そんなこんなも含めて太宰を知れる作品ではあるかと。
とても不思議で、吉田修一と近い空気を感じた作品。
『人間失格』というタイトルだけれど、『人間』というタイトルでも違和感がないだろう。
とにかく、主人公が持つ、「他人」に対する恐怖が、この物語を支配している。
救いはないし、起承転結もない。とにかく、ずるずると堕ちていく様、が、ずるずると語られている。全然、前向きな要素がない。
けれど、それがストレートに飲み込めるのは、物語を動かすエネルギーのようなものが一切なく、慣性の法則に従うような展開によるものだろう。
ちなみに主人公の葉蔵は、27歳で、今の僕と同い年。
(とはいえ、平均寿命が違うから、同じ感覚ではないだろうけど)
また、現代を舞台にした本格コミック『人間失格』もある。こちらはおススメ。
弱虫は幸福さえおそれるものです。
人を信じられず、お道化で世を歩いてきた葉蔵という人物の半生。
周りには本当には誰もおらず、独白のような手記が延々とあるだけでした。
それは、手記だからというより...
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

