- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087714074
感想・レビュー・書評
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京極夏彦の小説を初めて読んだ。
この作者はホラー作家だと思っていたので、適当に選んだ作品でももれなくホラーであろうと思い、手に取った。
重松清を想起させる内容だった。
こんなにテンポよく読める作家だとは知らなかった。
現代作家はさらさらぁっと読めるように書いている人が多いね
後半の話になるにつれて、主人公の嘘がうまく機能するようになっていて面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一言でいうなら、読み流しように最適(笑)! 真剣に読まなくても一行に行飛ばしても大丈夫。それで通じるから。ちょっと時間があるときにさーっと読み流すのにいい。
というのは、くだらないというのもあるんだけど、これ京極のあのテンポの良さを楽しむのに向いてるからだ。あのぐいぐいひっぱっていく吸引力はないけれど(済みません)、楽しい。たださーっと眼を通すだけで頭の中に話が入ってくる。
目立たない、書割少年をめざし、日々第三者的な眼から楽しみを探して笑っていることが好きな少年ケンゴとその友達たちの、子供らしくまたオジサンくさいオチにむかって、つづく漫才みたいな話だ。 -
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始めの数ページを読んだとき、どれだけエグイことが起きるんだろう・・と身構えましたが、一転、噴飯!
箸が転んでもおかしい年頃ではなくなっても、なにかの拍子にツボにはまって笑いのスパイラルに突入してしまうことって、今でもありますよね!?
幸いにしてこの本はレンガの如く分厚いことですし、一人のときに読むことを強く!(笑)オススメします!
京野達彦・・京極夏彦・・名前似てるなぁ、とかだけでも更に笑えたのは、私だけでしょうか?? -
帯表
恋なんかしない子供だっているのだ。
美しくて輝いていて素晴らしくて瑞々しくて神々しい時代をして青春と呼ぶのなら、そんなものはない。
帯背
均せば普通だ
ソノ一・三万メートル -小説すばる二〇〇九年五月
ソノ二・たった一票 -小説すばる二〇〇九年八月号
ソノ三・月にほえろ -書き下ろし
ソノ四・団結よせ -小説すばる二〇〇九年十一月号
ソノ五・けんぽう -小説すばる二〇一〇年二月号
ソノ六・ひょっこりさん-小説すばる二〇一〇年五月号
ソノ七・屁の大事件 -小説すばる二〇一〇年八月号 -
いつもながらの理屈っぽい文体に読み慣れるまで時間がかかる。
昭和50年前後の小学生男子が主人公と思われる。
アホな男子の生態 -
普通の小学生男子の何気ない日常。のはずだが。こんなにシュールで面白いとは。えらく詭弁臭い小学生。小学生時代にこんなに下らない内容をコムツカシイ会話にしてしまう三人組。後から加わった笑うだけの慎太郎。なんだこいつは。なんだこの小説。これは、笑えるぞぶはははははは。
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ちょっと昔(昭和30年代?)の小学生の日常を描いた小説で、実際は6年生とは言え、こんなに語彙が豊富な小学生がいるかよ!って感じでしたが、文章が面白くて楽しく読ませていただきました。
まぁ、すぐに記憶から抜けそうなお話ではあったけれど、自分の才能を隠して目立たないように生きようとしている少年たちがいずれはバブル時代に社会人として世に出ていたとしたら、めっちゃ彼らは勝ち組だわなぁ…。
我が家にいるロスト・ジェネレーション世代からしたら、うらやましい時代のお子ちゃまたちだわ。
モーレツ社員である親たちを冷めた目で見ていた楽しければ良いってのが人生の軸である少年たちが、いずれはバブルに踊り、公務員あたりに潜りこんだイマイチ組が中年時代には勝ち組になるような世代ですかね。
これはこれで良いですね。