西炯子エッセイ集 生きても生きても (フラワーコミックスルルルnovels)

著者 :
  • 小学館
3.30
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本棚登録 : 465
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091342355

作品紹介・あらすじ

人気まんが家・西炯子の初エッセイ集、登場

真摯・赤裸々・刺激的!! 「娚の一生」「姉の結婚」で大人気まんが家・西炯子の初エッセイ集が登場! 今では読めない若き日の辛辣エッセイから、最近の痛快エッセイまで一挙に収録! 日常のあれこれ、エッチめエピソード、いろんな鑑賞日記などを、作者ならではのユニークな視点とユーモアあふれる毒舌で語ります。各誌に掲載された当時の挿絵や、まんが原稿の裏に描いた秘密の落書きも収録。西炯子の魅力満載、爆笑しつつ思わず納得な楽しいエッセイ集!

感想・レビュー・書評

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  • まだ西炯子さんを知って日が浅い為、エッセイとはどんなもんかと想像すらしていなかったのですが、大変面白く、素晴らしかったです。
    絵のテイストやストーリーからして、割りとおとなしい、ふんわりした人なのかと思いきや、真逆。割とビッチで結構病んでる方が、ざっくりぶっちゃけていて。
    なにせ自分がオタクでビッチで病んでるため、変な親近感を感じました。

    とりあえずやらなきゃ男はわからん、とか、だれそれに抱かれたいとか、たしかそんなような話がすごくツボで、面白かったです。
    炯子先生が大好きになりました。

  • 西炯子が20代〜30代に書いた様々な文章をまとめたエッセイ集。普通の人なら受け流すところを受け流さず、ひっかかりまくり、考察した内容が多い。それだけ色んな物にひっかかる人だから、あの作風なんだな、と納得はしたけど、全く考えに共感しなかった(笑)。まあ、私は「その人がそれで良いなら、それでいいんじゃないの」と何でも受け流すタイプなので、漫画家にも作家にもなれなかったのだろうな。彼女は20代でデビューした直後から少女まんが界のカリスマスターに祭り上げられファンの作り上げた「西炯子」の虚像が物凄いことになったせいで、その虚像と自分とのギャップに悩み、読者の抱く虚像を壊そうとするあまり作風が迷走していた時期があった。このエッセイのほとんどは、まさにそういう迷走期に書かれたものが中心で、自分が何にひっかかりを感じているのかを、毒舌&下品に文章にし、自分の虚像崩しに余念がない感じ。まあ、基本はものすごーーーーく真面目で自分に正直な人なんだろうな、という想像はついた。しかし、本当にこれっぽちも考えに共感するものがないのに、彼女の描く作品は大好きって不思議だなー(笑)。インプットとアウトプットの間にいったい何があるんだろう。それが「才能」というやつなのかも?

  • 創刊当時からJUNEを読んでおり、ケーコタンのお絵かき教室で著者を知りました。投稿当時の心境などが書かれていて興味深く読みました。
    特にJUNEに強い思い入れがあった訳ではないのか…と少し残念になりながらも、そういったこちらの勝手な落胆を吹き飛ばすような、気持ち良いマイウェイ感のあるエッセイでした。

  • 「娚の一生」「姉の結婚」などの著者の手によるエッセイ。複数の雑誌連載を集積。時期は1990年代から現代まで。下品・下ネタ満載だが、良くも悪くも、実に女女した著者のエッセイ。「女々しい」という意味ではないのはもちろんだが、著者が、決して男の感性を持ち合わせた人物ではないのが見え隠れする。特に、松田優作・龍平評、阿部寛評、キャンディ・キャンディに対する目線、BL作品に対する思いなど、実に女っぽい。その意味で、男の私では、その感性は拾いきれない、あるいはそうなのかっ、という驚きにも満ちている。

  • けっこう・・・

  • この人の類い稀な話を作る工場を覗きたくて読んだ。
    少し、わかった。

  • 人が絶対的な価値や行動の規範を失ったとき、よりどころとなるのは最終的に、自分がどうであるか、ということ。他人がどうであれ、自分は何をよしとし、何をダメとするのかというはっきりとした自分の範囲を持たないものは他人の判断をあてにしたがる。君が君であるため、だのそのままでいいだの、という無責任な言い方に何のひっかかりも抵抗も感じない、むしろ甘い自分工程間を感じる人はなんなんだろう。

  • 好きだし面白いけれども、何は無くとも時代を感じる一人称に手こずりました。

    発言するのって体力がいるけれど、ちゃんと発言しているから文句言う権利もある…と偉そうにも思いました。


    「私が私であるために、そばに誰かがいる必要は無い。誰がいてもいなくても私は私だ。」


    「それを言ったらおしまいよ」は別の作家さんですが…さて、私はここまで断言できるかしら。

  • うわべに誤魔化されず、世の中の本当のところを見つめて生きていたい。というような少女期ならではの潔癖にも似た信念を中年になってもこっそりとお腹の底で燃やし続けている種類の人(私とか)は、膝をバンバン打つ箇所が幾つかはあるはずです。

  • 【西炯子エッセイ集 生きても生きても】:西炯子(著)  フラワーコミックスルルルnovels


    西炯子:漫画家 少女マンガ~BLまで手がける。
    その他にもエッセイ、小説の挿絵なども書く。
    この本は、西炯子が書いたエッセイをまとめたものである。

    さて、この本を読んで思ったことは・・・

      「ぶっちゃけてんね、この人は。」だった。

    イマイチ深く思考を廻らすことの出来ない私は
    この本のもっと深いところまで読み取ることは出来ないでいるが
    読んでいると、時々クスっとわらってしまう。
    こんな文章を自分でも書けると楽しいだろうと思うし
    自分の言い方で、自分の考えを言えたら素敵だなと思うが
    何せ、私には自分の確立具合が足りない。

      「私が私であるために、そばに誰かがいる必要はない。
       誰がいてもいなくても私は私だ。」の一文が潔い。

    ”北野武”では、「幸せ」「不幸せ」についてが。
    ”やがてハゲるきみたちへ”では、弱点を自ら作るなといい。
    ”女の子はどうしてホモが好きなのか”については、
    女の子じゃないから全部が全部に「うん」とは言えないが言い得て妙だった。
    ”’少年A’の含有量”では、「理解」することについてなど、なかなかにおもしろかった。

    彼女のように、どうでもよいこと(大事なことも含め)にも
    考えちゃえるような人に、私もなりたいものだ。
    考える。では堅くて言葉が合わないような気がする。
    ~しちゃえる。くらいの「真面目に、力が抜けてて気楽」な感じがいい。
    なんとなく・・・仁王立ちで腰に手を当て、人差し指をこちらに
    突きつけている姿を思わせる。(顔は見たこともないけれど。)
    これは勝手な想像なんだけどね。

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著者プロフィール

鹿児島県出身。1988年『待っているよ』でデビュー。代表作は『娚の一生』『姉の結婚』。

「2018年 『キスする街角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西炯子の作品

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