みんなのレビューページ
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
(1376レビュー)
時代を超えて愛される衝撃的な傑作。
天才中の天才であるが故の苦しみ。
ただなすがままに筆を走らせたであろう、ストレートな胸中の独白が、胸に響く。
太宰自身の奇妙な流転の人生はそれだけで面白く、退廃的な戦中の空気感がたまらない。正直、彼は異様なまでに気が弱く、異様なまでに流されやすい。そして、なぜだか人にモテる、女にモテる。人を恐れるが故の道化。それが故の人気。
その哀れさを全て吐き捨てるように美しく文章に昇華させたのが本作である。
奇人・天才、太宰治の真骨頂とも言える傑作である。
有名な小説だけれど、はじめて読んだ。 読んでいるときにふと思い出したのは、バットマンとウォッチメン。日本を代表する小説にたいして、アメコミを引き合いにだしたら太宰先生に祟られそうな気もするが、思ってしまったのだからしょうがない。 人間失格の主人公である葉蔵はまわりの目を気にし、幼少期から道化を演じている。 おなじく根っからの道化であるバットマンのジョーカー。アーカムアサイラムという単行本... 続きを読む »
又吉さんの本の影響で、読まず嫌いだったけど読んでみた。
あまりに壮絶な主人公に同調はできないけど、彼が抱える人間に対する恐怖は理解できる部分もあって。ただそこを深く考え始めたら、どんどん本当の自分ってなんだ?と、結論のないループに。
結果、やっぱり太宰治に対する苦手意識は払拭できなかった…。
超リア充小説。「ダメ男に女は惹かれる」という理論をこれでもかってくらい立証するような作品。最後の最後には死んでしまうし、酷い話である。
「クズすぎる俺がそれなりにリア充して自殺した話書いてく」って感じで2chまとめブログに載っててもおかしくない……ようなストーリー構成。
でも、読んでて面白いんだよなぁ。
文章に、太宰の魂が篭っていると思った。
子ども時代から他者との関わりに深く迷い、青年時代においても世の中や人間関係に恐怖し続ける葉蔵。その内面の弱さと容姿に女性は惹き付けられ、葉蔵は次々と同棲相手を替えていく。断ち切れない酒、薬、そして自殺未遂。重苦しい絶望感のなか、葉蔵はひたすら愛と幸せ、生きる意味を悩み続けていく。
この時期にこの作品に触れたということに運命的なものを感じざるを得ない。
今よりも若くても、年老いていても、
この作品の本質を肌身で味わうことができなかっただろう。
「蟾蜍」
「人間は決して人間に服従しない、
奴隷でさえ奴隷らしい卑屈なシッペがえしをするものだ、
だから、人間にはその場の一本勝負にたよる他、
生き伸びる工夫がつかぬのだ。
大義名分らしいものを称えていながら、努力の目標は必ず個人、
個人を乗り越えてまた個人、世間の難解は、個人の難解、
大洋は世間でなくて、個人なのだ」
読むのが遅すぎたかなぁと思います。高校の現国の先生によれば、中学か高校の頃に読んで「これは俺だ!」と思ったそうなのですが、
ちょっと自分には、主人公が女々しくて駄目でしたが…
物語としては、さすがといいますか…しかし、太宰の人間性にを垣間見てしまい、あまり好きになれませんでした。
もっと内容が重厚で長編の大作をイメージしていたけど、読みやすい文体でさらっと読めた。
人間の信頼とか、自己否定とか、共感できる部分もあり、酒や麻薬中毒など理解しがたい部分もあり。主人公と太宰治が重なる、ある一人の人間の話。
こんな話だったんだなー。
人間失格といっても、人間である以上、そうも言っていられない。人間って悩んで色々考えるのが常だし、それでこそ人間なのじゃないか、と思った。
この小説に何百万人の人が共感するという事実に胸を圧迫されるような感を覚える。せめて自分1人の特別な苦しみであったならどれだけ楽か。
皆が同じ思いに苦しみながら、傍から見るとすごく気楽そうに見えること、これが怖い。
初めて手に取ったのが16歳の頃。読んでは止め、読んでは止めを繰り返していた、私にとって初めての太宰作品です。
冒頭から惹き付けられつつも、距離を感じる手記。読み進めるうちに、予想通り、それ以上の不幸へと落ちていく主人公。苛立ちを覚えながらも、悲しく、そして虚無感を抱きました。
まだ、私には早い気がします。また、手に取りたいと思う作品でした。
幼年時代の部分って自分と
重なり合わせたくなるけど、勝手に自分でつくり上げているのかも
うぇうぇ 吐き気を もようしながら
最後まで読みました。えらい
人間1人の中身と半生を 例え文章でも知るということは
こんなにも体力がいるもんなのですね。
泥臭いってもんじゃない
そんな簡単なもんじゃない
あ、ちなみに吐いてはいません。
この歳になるまでこの作品を読んでいなかったわけですが、
もっと早く読めば良かったな。
主人公の幼少期の、世間という物が理解できずにおびえる感じは
非常に身に覚えがあって、共感というか
ああ私だけではないのかというむしろ安心を得た。
話が進み、主人公が成長してもなお、
おびえながら不幸な不始末を重ねていく様は
ふつふつとした腹立ちを覚えたけど。
しかし、この腹を立てる自分というのは
おそらくこの主人公の内情が理解できるから
腹が立つのだと思ったり。
深く考えれば考えるほど、自分に跳ね返ってくる小説です。
自分の本質を見透かされ苦しい、目を背けたいような思いをする読者と、全くそう思いはしない、自分とは関係の無い話だし思う読者の二通りに大きく分かれそうな本に感じた。
最初はすごく分かる分かるってかんじだった。みんな世の中そういうふうに生きて楽しいの?って疑問もたないの?って。でも自分も実際ふつうにみんなと同じように生きてる。だから結局太宰にはまけるのかって悔しくもなった。けど太宰も結局そうなんじゃんって。てかみんなそうなんだと思う。なんも考えてないように思える人もすっごく考えているような人も別に変わらない。みんな結局そうなんだ。抜きん出るにはものすごい力が必要だ。だから太宰のおちように励まされるってか自分はまだましだと思うみたいなのをどっかで見たけどそれ違うと思う。結局みんな一緒。変わらない。でも自分は他の人とは違うって思いたい。そうなりたい。よくわかんない。
太宰のちょっとしつこいような文章の書き方が好きです。
一文が、長いので読んで確かめてみてほしい。
とことん、失格、というか堕落していて、逆にちょっと笑えてしまうくらい。
話的には好き嫌い別れそうな内容だと思うけれど、自分は好き。
この本は、昔から読もう読もうと思って途中までは読んでみるのだけれど、必ず半ばに至る前に挫折していた。けれども、久しぶりに取り出して読んでみると、文体やなにやがしっくりと来て、とても読みやすかった。機が熟したということなんですかね。
人間の中に潜んでいる闇が見事に書かれていて面白かった。
主人公の葛藤や衰退する様がりあるで、厳しい現代社会にも当てはまる素晴らしい作品だと思う。
ただ、気持ちが暗~くなる…
似ている部分もあれば、全く異なる部分もあり。ひとつも太宰の作品を読んだことがなかったが、自分は太宰と似ているのではないかと以前から感じていた。だから、買っておきながら遠ざけていた『人間失格』。
男は人間失格の烙印を押されたのではない。男の認識する世間が、人間失格の烙印を自身に押させたのだ。
自分は幸せなのか、他人の苦しみとはどんなものか、他人は何を考えて生きているのか、何も分からず本当の気持ちも言葉も発することができず、道化に徹する。この感じ、決して珍しいものではないなと思う。人見知りで...
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

