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この作品に関連する談話室の質問
みんなの感想・レビュー・書評
(69レビュー)日清戦争後の「言文一致」運動を尻目に圧倒的な魅力を持つ文語体で書かれた樋口一葉の傑作である「にごりえ」、「たけくらべ」。同時代の同じく雅文体で記されている鴎外の「舞姫」ともまた異なった雰囲気を漂わせているように感じられる。これが二十五歳で夭逝した女性作家によって書かれたものであることを考えれば当時においては衝撃的であっただろうことが容易に想像される。
「と」の識別とか受験生の時にやったなぁ。まったく覚えてなかった。でもそれを思い出してからはようやっと読めるようになった。
うまく言えないけどすごく好き。たけくらべのせつなさは現代の小説ではなかなか出せないと思う。今までよんだ近代小説と違って登場人物に好感が持てる感じが良かった。
なによりもまず、そのあまりにも美しい文章について触れるべきなのかも。言文一致が生まれて間もない頃の文章であるにも関わらず滑らかに流れていく言葉と、そんな時期だからこそまだ使われていた古文調の言葉遣いで述べられていくその文章は、読めば読む程に魅力が増していく。
そして、そこに描かれる物語の大半は、世間という荒波に翻弄され、風習という名の運命の荒野に投げ出された男女の報われぬ物語。社会の進歩に対して余りにも早く自我というものに目覚めてしまった、早熟の才故に描くことのできたあまりにも報われぬのに美しき物語。僅か25歳で天寿を全うする、その最後の1年間に書かれた本書には、踏み躙られても尚衰えぬ輝きというものがある。
とにかく文章のリズムがいい。声に出して読みたくなるほどだ。
華魁にならなければならない美登利。恥かしそうにして正太と口を利くことができなくなってしまうところとか、上手いなあと思う。
美登利は源氏物語の紫の上に重なる。何も知らずに無邪気に遊んでいられた子ども時代は良かったなあという気持ちになった。正太は何にも気づいていないけれど、美登利はきっと一足先に大人になってしまったんだろうと思う。
大人になるのはすごく悲しいことだ。けれど、誰にでも受け入れなければならない現実がある。そう思うと辛いけれど、やはりそれを受け入れ、生き抜いていくしかないのではないかと思う。
最後に、水仙の花が格子戸に置かれているシーンが印象的で美しく、どこか救われた気持ちになった。
実はお札の人、としか印象の無かった樋口一葉さん。壮絶な人生送ってたんですね。
そんな彼女だからこそ書ける文章というのがあるんだなぁ、と感じました。
ちょっとした描写に深い意味が隠されているようで、色々考えさせられました。
文語調で少し読みづらいですが、これは文語でしか伝えられない文章だとも思います。
「たけくらべ」や「にごりえ」も良いのですが、個人的には「わかれ道」がお気に入り。
虐げられた時代の女性の悲しみを描いた作品集。特に遊郭の並ぶ吉原で育つ子供たちを映した「たけくらべ」が印象的です。吉原という特殊な環境にあるとはいえ、思春期の子供たちの日常はどこも同じ。装飾のない素朴でしっとりとした文語体の作品です。
鴎外がめざましき草の三人冗語で絶賛した有名な「たけくらべ」をパラパラめくってみた。
というのは建前で、お札なってるし~(笑)才色兼備だし~(笑)みたいな俗物根性が根底にあるのが本当のところ。なので擬古文とか日本語の仮名の美しさとかよくわからないまま読み進めてしまい、結局いまいちピンと来なかった。こういう状況を、読者としてまだ撰ばれていないというのだろうか。
やっぱり、
一つ異質な感情が私を驚かせた。
とか
私自身の總身が喰ひ荒されてゆく過程、あるいはさうした想像が齎す一種熱つぽい背徳感と、自己防衞の狡知が象嵌された倒錯的な優越感とを、衝き合せたやうな感覺であつた。
とか
周圍から、冷笑と難色を灌がるたび、この惡魔的な至福は一層味はひ深く私を包み込むのであつた。
とか
三島由紀夫的な心情分析のほうがしっくりくる。三島由紀夫こそお札になるべきだと思う。
あまりの読みにくさに途中放棄してましたが、この度読了。この世界観は好きなんですけど、私絶対分かってない。ああ、何か悲しいな。「たけくらべ」とか好きなんだけどなぁ。という事で、何時か再読する事にしよう。その時は、もう少し分かる様になっていると良いなぁ。
お札になってしまった有名人。文語体で非常に読みにくいですが、一度は読むべき価値があります。とくに「にごりえ」のラストは衝撃的。「たけくらべ」も明るい中にも哀愁を感じさせる、まさに日本の小説といった風。ちなみに、かのアウン・サン・スー・チー氏は「にごりえ」が好きらしいです。
「たけくらべ」しか読んでいない。
美登利さんはやんちゃで気前のいい女王様なのに、ああいう未来が待っていることを皆わかってるんだもんなあ。
花一輪と共に「そう想ってくれていた人がいた」ということを励みに、その後生きていけないものかなあ。
課題で読みました。女性の目線で書く女性が上手いな、と。「十三夜」「わかれ道」とかがすきです。
不幸さやむなしさゆえの、持て余すうつくしさ。 この人が描くと、歴史として彼女の一生を知っているから、尚更痛切に、そしてきらきらして見える気がしてしまいます。
浦野所有。
お札の顔としておなじみの樋口一葉ですが、その作品世界に触れた人ってどのくらいいるんだろう? お札が変わったからというのではないけれど、一葉の作品は国語の教科書にも載せるべきだと思います。文体もきれいだしね。ただ、テーマが艶っぽいところがあるから、難しいのかなぁ。
個人的には、「大学生がよむ50冊」に選ばれた「たけくらべ」よりも、「にごりえ」「大つごもり」が好きですね。
ちなみに文語体なので、非常に読みにくいです。
大学時代
「たけくらべ」を卒論のテーマにして
研究しました
とても哀しいお話です
その「哀しさ」は巧みな技法によって隠されている
「哀しさ」は時折顔をのぞかせる
読めば読むほど作品の奥深さに感嘆します
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

