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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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「私を見抜いてください。」ととうとうと私は言った。「私は、お考えのような人間ではありません。私の本心を見抜いてください」和尚は盃を含んで私をじっと見た。雨に濡れた鹿苑寺の大きな瓦屋根のような沈黙の重みが私の上にあった。私は戦慄した。急に和尚が、世にも青朗な笑い声を立てたのである。「見抜く必要はない。みんなお前の面上にあらわれておるぞ」和尚はそう言った。私は完全に、残る隈なく理解されたと感じた。
― 262ページ -
終戦の詔勅をきいてから、東京なら宮城前へゆくところであろうが、誰もいない京都御所前へ泣きにいったものが大勢いる。京都には、こういう時に泣きに行くための神社仏閣が沢山ある。
― 68ページ -
夢想に育まれたものが、一旦現実の修正を経て、却って夢想を刺激するようになったとみえる。
― 33ページ
みんなの感想・レビュー・書評
(723レビュー)吃りの主人公の美に対する対抗、その抽象的な概念を金閣寺という具体的な対象をもってして、破壊せしめんとする。 自分のなかにあるコンプレックスは、たんなる自意識過剰といい放ち、自分を大事にしているだけだと一蹴する悪友、柏木。 彼自身は内飜足、主人公は吃り、黒い塊を背負っていた両者だが、そんなものは目に見える、耳に聞こえるだけの飾りにすぎなかった。彼らのなかには、深く染み込んだ拭いきれない痛みが... 続きを読む »
高校時代に読んで、久しぶりの三島由紀夫、金閣寺。
やっぱり、若い時分に読むのが良いのかなと思う。
今の年になって読むとなかなか理解できない部分多い。
綺麗な文章で、本を読んだって感じがすごいします。
初めて三島由紀夫の長編を読んだ。50年以上前の作品だからか、三島由紀夫の作品だからかは解らないが、難解でなかなか読み進められなかった。しかし、第7章あたりから最後まで一挙に読破でき、後半は面白いと思った。
終戦を跨いでいるので、当時の日本人が感じた敗戦のショックが、どういうものか垣間見ることもできた。
金閣寺に一月の間に3回行ったことがあります。
3回とも金閣寺~竜安寺コースでした。
金閣寺は金色のアレが有名ですが。
写経もオススメです。
とくに冬場は暖房の効いた温かい部屋で、フカフカの座布団に座って写経ができるのでオススメです。
小説に出てくるような魅力はなくても十分美しいです。
前回読んだ短編集で、嫌悪感しか残らなかったので、今作品もあまり期待していなかったのですが、これは面白い。
主人公の設定、金閣寺に対する造詣の深さ、移ろいやすい少年心の描写など、今後の自分の参考になりそうなものばかりで勉強になりました。
これぞまさに純文学。一人の若い坊主の懊悩が全開である。三島由紀夫は初めて読む。難解であるが表現力が半端ではなかった。このなかで一人、主人公の友人として足の不自由な柏木という男が出てくる。彼の立ち位置や言葉が際立って素晴らしかった。この男を登場させることでこの物語は物語として成立していた。認識と行為、世界を変えるのはどちらか、ここらへんの件が難しかったが面白かった。
2012/01/23
一種洗脳じみた方法で女性の心を掴む
柏木のキャラクターが俊逸だった。
美しいもの、愛情を注いだものであるからこそ
それを全部壊したくなる欲望が心地よい。
坐禅合宿に参加した経験のためか、作品に入り込みやすかった。
用いられている表現が難解。それが日本語の良さでもあると思う。
途中から引き込まれるように面白くなってくる。
非常に読み応えがあり、奥深い一冊。
主人公の気持ちの表現や会話が哲学的なところは、今の自分にとってはまだ難解で、一読だけでは正確に読み切れていない感が強い。
要再読。
難解な部分もありましたが、コンプレックスと向き合う人間の心情がよく伝わってきた。頭をそこかしこにぶつけながらも生きているうちにもう一度読もうと思う
やらかしてもーた男の話。多くの場合、やらかしてもーた事に対して深い動機など無い。本書は、生まれ育ちや、培われたコンプレックスと思しきものを大量の漢語で捏造することによって、主人公がなぜ金閣寺に火をつけるに至ったかを説明してみた、という話。だが、私は、やらかしてもーた事に対して、そんな深い動機は絶対にないと思う。
綺麗な文体だけでなく、一つの小説に、投げかけたいものが幾つも詰まっていることに感動がやまなかった。
1回じゃわからない、一生かけて付き合いたい本のひとつになりそう。
多くの一般人・有名人(爆笑問題大田など)が重要な部分を取り違えているように思われる。金閣寺がいかに美しいものであるかについて焦点をおいている読者が多いがこれは間違いである。
主人公は最初美を独占するために金閣寺を燃やそうとしていたことは事実であるが、物語がクライマックスに近づいていくにつれてそれが変わっていき自身でもその変化に気づいていく。
ここがこの小説の醍醐味であるにもかかわらず、前半(といっても全体の九割だが)の気持ちばかりに引っ張られたコメントが多いように感じられた。
まあ、解釈は読者のかずだけあるのかもしれないが…
おそらく誰が見ても面白い作品なので見ていない人にはかなりお勧めなのは確か。
個人的には最後の一文「生きようと思った」が印象的だった。
命が有限である人間にとって、「永遠」ほど妬ましいものはないのだと思った。妬ましいという感情は尊敬にも似ていて、上手くいえば憧れの存在になるのだと思う。この本を読んでそれを痛感した。
「私」(溝口)は...
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

