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みんなの感想・レビュー・書評
(41レビュー)
ベトナム戦争に従軍記者として取材を行う小説家の話。
ベトナム戦争について詳しくないので立場が分かりにくいが誰もがベトナム人の問題であってアメリカ人が撤退すれば内戦が自然と解決する方向に向かうのに・・・と思っているが実行できない虚しい戦争で多くのアメリカ人、ベトナム人が死んでいく。
印象に残ったのは被弾の嵐の中、平然とおにぎりを食べたり、お茶を飲むアメリカ側ベトナム人。生きるとか死ぬとかが自分の意思ではないところで定められてしまう、戦闘モードになれない現地人の姿は、虚しくもあり悲しい。
非現実感。楽天的で戦争に隣接しているという舞台設定を忘れかけてしまう。おそらくそこが、本作品のねらい、ヴェトナム戦争下の非当事国家と国民の空気だったのだと思う。
喜劇なのだ。そして、悲劇の演者と最後に主客が転倒する。
開高健を微妙に追いかけてた高校生の時、たぶん読んだと思う。いや確実に読んでた。
私はやっぱりエッセイの文章の方が好きなのかもしれないなあ。ベトナム戦争についてはよく知らない部分が多いせいかもしれないけど、なかなか「???」となってしまう部分も多くて、なんだか。いや演習のレポートこれで書いたけど!!!
終わりの見えないベトナム戦争に記者として乗り込み、200人の大隊について行き、森の中の激戦で17名しか残らなかった中の一人である開高健
小説だがこの話のかなりの部分は実話であろう。
印象的だったのは、終盤で現地人のチャンが軍隊への招集を逃れるために指を切断したが、不幸にも招集されてしまい、主人公と山田記者が入隊検査直前に見舞いに行ったところ。チャンは今まで海外の記者をただ面白がるためにベトナムへきている薄情なやつと思っていたが、誤解していたといって咽び泣く場面。
そしてラスト主人公が四方八方からの銃撃に思わずバッグをすてて泣きながら逃げ走ったところ
つくづく戦争はいやだと思った
という言葉がシンプルでずしんとくる
濃厚な文章でした。
まず思ったのが、日本人離れしているということ。花鳥風月色恋をうたいのではなく、自然に託して情景を描くのでもなく、ひたすら事実(自分の体感する事実)を切り刻むように描いている。それも饒舌に。
なんだか小説ではないような。
筋書きもあるような内容なだし。
ベトナム戦争ののルポと考えると、正直ちょっと首をかしげる。
当時はしょうがないのかもしれないけど、ベトナム語もできずに、現地の姉ちゃんとのセックスに妙に重みを持たせるのは、
GHQの将校が芸者との恋を書いたように見えなくもない。
でもまあ、ベトナム戦争自体は、どうでもいいんだと思う。
ひたすらに生々しく、
汗と酒と女と血の匂いが鼻を刺す。
私たちができることは「彼」の眼を通して
見ること。そう、ただそれだけなのだ。
「徹底的に正真正銘のものに向けて私は体をたてたい。私自身に形をあたえたい。私はたたかわない。殺さない。助けない。耕さない。運ばない。煽動しない。策略をたてない。誰の味方もしない。ただ見るだけだ。わなわなふるえ、眼を輝かせ、犬のように死ぬ」(P251)
開高さんのベトナムでの体験が生々しく書かれていました。
ベトナム戦争の経過も分かりますが、やはりメインは開高さの自信の心の変化なだと感じた。
ベトナム戦争
すごく面白かった。ベトナム戦争を直に体験したことが書いてある。最後数十ページだが、戦渦の中を走っていることが書かれていた。衝撃だったのは、ちょうど小説の中間あたりに、少年が銃殺されるところが書いてあったところだ。
ベトナム戦争が、どんな戦争で、何を目指していたのか。
ベトナム戦争帰還兵の本を読んだことがあるが、この作者も、小説中の「私」も、兵士らと同じようにこの戦争に捕まって、逃げられなくなってしまったような気がした。
疑うことなく、最近読んだ中では一番の傑作。ヴェトナム戦争に記者として前線に赴き、その過酷な状況の中で生と死、戦争について綴っていく。「何も言えねぇ」くらいに圧倒される。彼の言葉を前にしたならば、ホントに何も言えなくなる。ただただ味わうのみ。
生々しいベトナム戦争従軍の記憶をもとに書き下ろされた、”見る人 開高健”による、冷静な 、重厚な文体に圧倒される。
ベトナム戦争にかんするルポは数多くあるが、”臨場感”と、実際にそこでであった 兵士の懈怠、不安、狂気 また 道端の僧侶との会話、天神の化身がいるという池を大真面目で爆撃する話など 映画をみているようなエピソードが溢れていてすごい。
妻子を日本に残し、記者としてベトナム戦争に従軍した作者のルポ。
ルポと言いつつ内省的で重厚な描写が世界観を作り上げています。
作者は悲劇的状況を主体的に受け止め、抉剔しようとしながら、最も恵ま...
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