みんなのレビューページ
この作品からのみんなの引用
-
おれは天下を取るのだ。天下をとるには善い響きをもつ人気がいる。人気を得るにはずいぶん無駄が必要よ。無駄を平然としてやれるにんげんでなければ天下が取れるものか
― 716ページ -
道三山城入道こそ、風雲の化身のようなものだった。道三は自分と信長を愛し、その衣鉢を継がせようとし、すくなくとも芸の師匠のごとき気持をもってくれていた。その山城入道の相弟子同士が、数日後には本能寺で見えることになる。これもあれも、宿命というほかない
― 557ページ -
俺は天下をとるのだ。天下をとるには善い響きを持つ人気がいる。人気を得るには随分無駄が必要よ。無駄を平然としてやれる人間でなければ天下がとれるものか。
― 716ページ
みんなの感想・レビュー・書評
(64レビュー)
全巻読了。後編は信長篇と謳ってはいますが、信長より光秀の事が詳細に描かれていました。
信長と光秀を対比する事ができて面白かったです。後半は光秀の葛藤、孤独感が胸に突き刺さり、読んでいて切なくなりました。しばらく歴史小説にはまりそうな予感!
明智光秀が織田家に仕官してから山崎の戦いまでの物語。明智光秀は織田信長に政務官、武官としてその能力が評価され、木下藤吉郎とともに織田家家臣団のトップにまで異例の出世を遂げた。織田信長は能力ある者なら自分も含めて擦り切れるまで酷使したため、明智光秀がいかに働き回ったかが描かれている。
そんな中で、藤吉郎が織田信長にうまく気に入られたのとは対照的に、光秀の伝統や仏教を重んじる態度は信長に嫌われていた。完全に実力主義である信長の譜代の家臣に対する冷酷な処遇や、自分への厳しすぎる態度から、光秀は信長を悪意を持ってみるようになり、最終的には冷静さを欠いたまま謀反を起こした。
物語は終始光秀の動向を中心に描かれていて、謀反を起こす前の光秀の苦悩が詳しく書かれている。
これは面白い。斉藤道三が油売り商人と大名の兼業とは知らなかった。しかも織田信長と明智光秀に多大な影響を与えていたことも知らなかった。それにしても明智光秀の性格がこんなにもウェットだっとは歴史の教科書からは全く想像できなかった。ひとは名誉、財産、身体を傷つけられそうになると暗殺(報復)を企てるようになる。と、なにかで読んだけど、光秀がまさにこれに当てはまる。同情するしかないな。
副題は織田信長となっているのですが、完全に明智光秀です。まぁ、斎藤道三の流れを光秀も信長もくみますから、いいんですけど。司馬先生は結構自由な感じ?と思ってしまいました。
でも、光秀の目線から織田信長をみるのは楽しいです。信長が天才であることは分かっているけれど、自分の方がもっとすごい。信長の人材主義がなければ、取り立ててもらえず歴史に埋もれていたかもしれない。自分の大名の家の子として生まれていれば。。。そんな光秀の苦悩がクライマックスの「敵は本能寺にあり」につながるのです。
斎藤道三から織田信長編までを通じて思ったのが、時代は人を選ぶんですね。
凄まじく素晴らしい小説です。
歴史という結果論の集積の中であえて、日陰者にスポットライトをあて、それをひとりの人間ドラマにまで昇華させています。
読んでよかったぁ!
司馬遼太郎の作品の中で、「小説」とししては一番まとも! 前半の斎藤道三から後半に織田信長、明智光秀に主人公を切り替えるという着想が抜群。そして明智光秀はなんと魅力のあることか。
斎藤道三⇔織田信長⇔明智光秀と日本史はやはり面白い。
学生時代、道三の落姫の子孫を称する人物と交流があったことを思い出す。
その人物曰く、豊臣家、織田家それぞれ子孫は続いていて、庶民感覚とは全くか...
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

