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みんなの感想・レビュー・書評
(90レビュー)
人の美しい部分だけを取り出した本。
なごやかでなんとなく分かるのだけど、物足りない感じ。綺麗ごとっぽい作り。将棋関係の作品はあれ程登場人物の肉声や情熱を感じるのに・・・?
九月の四分の一
大好きな作家、大崎善生さんの、4つの作品を含む短編集。
いやーいつも思うけどこの人の作品は読んだ後も、読んでいる最中も考えさせられるし、
話が、そして作中に出てくる挿話がすごい印象深く、
読んでよかったと思う
四作品とも、裏表紙に書いてある通り、喪失と再生を軸として物語が進んでいく感じ
んで全て『存在』について触れている
この人はどんだけ存在と死について考えたんだろね
個人的には「悲しくて翼もなくて」、「九月の四分の一」が心に残った
九月の四分の一の本当の意味に気づくのは最後の方
とても素敵な話
実存主義的な恋が本当の恋なのかなーってちょっと思った
レッド・ツェッペリンを意識して聞いたことはなかったけど、
読んでいる最中は聴きたくて聴きたくてしょうがなかったー
大崎を2冊読んで、なぜ彼の小説が響くのかが分かった。
限りなくリアルを書いているから。舞城の言葉で言えば、
「血とか汗とか魂の切れ端とか、文章になすりつけてしまう」からだろう。
たとえば、心を打たれた表現や情景に折り目を入れる。
自分が亡くなった後に恋人がその項を繰って同じ思いに浸ってくれたらいいな。
と、そういうことを夢想させるようなものがたりを書く人だな、と思った。
それから作家には珍しく、音楽を効果的に配置する。
「悲しくて翼もなくて」をきっかけにツェッペリンとポリスのベストを聴くようになった。そうすることでよりものがたりに耽溺できる効果を高めることができた気がする。
4つの物語が入った短編集です。
出会いと別れ
そしてやりきれない孤独や、喪失感。
せつない。
一番最後の、
「九月の四分の一」という話が
いちばんすきです。
「失われた恋は、崩されたビルのように二度と戻ってくることはない。ただ、残像が残っているだけである。しかし、残像であるがゆえに、より鮮明に心に投射し続けるということもある。残されたビルよりも、壊されたビルをより強く思うように。」
大崎さんの文章は、
意外な方向からするりと心に入ってくるので
いつもドキドキします。
逃げるようにして、僕はブリュッセルへ辿り着き、世界一美しい広場で、ひとり悄然としていた。潰えた夢にただ悲しくてやる瀬なくて。そこで奈緒と出会った。互いの孤独を埋めるような数日間を過ごし、二人は恋におちるのだが、奈緒は突然、姿を消した。曖昧な約束を残して・・・
*
繊細で切ないストーリー
表題の「九月の四分の一」が一番好きだと思った。
日本から遠い地で出会った二人。
そして不思議な時間。
あと「ケンジントンに捧げる花束」のキリン通貨!
大好きだなって思った。
あたしも恋人にそんなこと言いたいなって思った。
大崎さんの本は全てどこかで繋がってる気がしてならない。
4本入った短編集。
「ケンジントンに捧げる花束」が物凄くよかった。
わたしの中における、小説のお手本みたいなプロット、色、人。好きです。
表題作は、『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』に収録されてる続編をうっかり先に読んでしまったのが惜しかったな。
唐突に現れる、スイッチバック、冥王星、恐竜、炊飯器・・・そういう独特の単語が物語に立体感を付けてくれるんだろうなあ。面白い。
繰り返し書かれる、雑誌の編集、北海道、ヨーロッパ、水、花、音楽、美術、少し昔・・・といった大崎さんのモチーフ。その反復にほっとしたりする。いいなあ。
「ケンジントンに捧げる花束」
君が見つける物語の中に納められているもの。
冥王星(プルート)と見知らぬ人同士がつながっていると言う関係性が面白い。
2010/06/中旬 読了
読了後良い印象だったり、私の好みではないけど音楽が好きなんだなー、性描写がちょっと引くなー(学芸員のやつ)、と思ったりしたのですが、自分の抱いた印象ばっかりで短編の内容がほとんど思いだせない。
大崎善生デビューの本。
もう一回読もう。
大崎善生の短編集。 *報われざれるエリシオのために *ケンジントンに捧げる花束 *悲しくて翼もなくて *九月の四分の一 今回は石田衣良の解説はいってました。 「ケンジントンに捧げる花束」がよかったな。 でも、メインにはいるまでが長い。「パイロットフィッシュ」でも、メインにくるまでが長いと思った記憶が…。この山道をぐるぐる廻りながら上っていく形が、大崎善生の... 続きを読む »
友人が読んでいて、タイトルが気になって読み始めたのがキッカケ。
そこからズブズブと大崎ワールドにハマるキッカケになった一冊。
四つの短編からなる一冊で、どれも淡く切ない色をしている青春の終焉を描いた物語。切ないけれど、悲しいものではなく、読み終わった後に重たくならない。
全て男性一人称で物語は描かれているのだが、同じく『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』にて女性の一人称で書かれた短編集がある。しかも、この短編集の最後のストーリーと、『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』のはじめのストーリーの世界がリンクしているところにもヤラレてしまった。
あの時ああしていたら・・・。そんな過去は誰にでもあるものかもしれない。そんな思いは年を重ねるごとに大きくなるし、純化されていく気がする。けれど、たぶん再会してもそこには同じ時は流れない。そんな切ない気分が描かれる世界。
4つの短編、すべて男性の恋愛を物語った小説が詰まっている文庫本。大崎 善生氏の恋愛小説に登場する主人公は繊細すぎて。自分と重ね合わせてしまいます。
「報われざるエリシオのために」がやるせなくて…時が過ぎ去って取り返しのつかない残酷さ。秀逸です。
【あらすじ】
逃げるようにして、僕はブリュッセルへ辿り着き、世界一美しい広場で、ひとり悄然としていた。潰えた夢にただ悲しくてやる瀬なくて。そこで奈緒と出会った。互いの孤独を埋めるような数日間を過ごし、二人は恋におちるのだが、奈緒は突然、姿を消した。曖昧な約束を残して(表題作)。―出会いと別れ、喪失と再生。追憶の彼方に今も輝くあの頃、そして君。深い余韻が残る四つの青春恋愛短篇。
【感想】
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

