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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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心にからみついている思いを放っておいたら、きっと、いつまでも、このもやもやは消えない。
― 171ページ -
とりあげ女は、自ら穢れのなかに手をつけて、赤子をとりあげる。貴いけれど、おそろしい仕事だよ。望まれぬ子を、あの世へそっと<お返し>することもある。
― 66ページ -
小説というものは、魔法です。この魔法は、作り手=作者だけでは発動しません。それを行使する人=読者の存在を、絶対的に必要とします。ただ活字が印刷されているだけの紙束から、世界を出現させる―野火の駆ける夜の熊笹の繁みや、小夜が彼の背に負われてふと感じる日向の匂いや、霊狐に食い殺されてもかまわないから外へ出たいという小春丸の願いが、ありありと実在している世界を創造する方法はただひとつ、魔法の呪文を綴る作者と、それを唱える読者の共同作業です。
― 380ページ
みんなの感想・レビュー・書評
(329レビュー)
和風ファンタジー。日本のような世界観で時代はあいまいだけど、民俗学が世界つくりの土台になっているからか世界観はしっかりしていた。呪者は陰陽師のなれの果てだろうか。
小春丸と小夜のエピソードがもう少しほしかった気がする。結局彼らは異母兄弟で、それが判明した後の兄弟としての小春丸と小夜の会話は…とおもってしまう。
最後は駆け足だったけどなんだかんだでハッピーエンドだったので、満足。奇跡は分りやすい希望の光、立ち向かう力。
あらためて読了。
上橋先生の世界は幻想的で、実際の世界とは遠く離れているように感じますが、すぐ近くにもありそうな世界で、すぐに引き込まれます。
この作品は私が中学生のころに読んだのかな?
展開がすごくドキドキして、最後の結末にキュンってして、心に残る大切な一作となっています。
憎しみとか怒りとか。生きていくうえで決して手放せはしないけれど、消化して昇華して次に進むことはできるのかなって、考える作品でした。
久しぶりに児童文学を読みたくて。満足です。欲しい気持ちが、しっかりもらえました。書かれてる、風景から匂いがするみたいな、温度が感じとれるような物語でした。普通に私たちが思うようなハッピーエンドでないところ。静かにじわじわとくる幸福感がありました。
児童文学とあるが、大人でも楽しめる。
物語の絵を自分なりに想像しながら読むのがよい。
あまり登場しなかったが、個人的には木縄坊の飄々とした感じが好き。
読み終わった後、表紙を眺めると感慨深い思いがした。
幻想的だし、なにより狐の字の一部が三日月になっているのもいいなと思った。
こういう静謐な作品、好きです。
憎しみと強い想いと、勇気。
ファンタジーは設定を理解するまで時間がかかるけど
これはすんなり入っていけました。
小夜と野火と小春丸。
それぞれが孤独の中に見た暖かい光は、まぶしかっただろうな。
自分を守るため、きつく結んでいた紐が緩んでいく。
その変化が本当にうれしかったです。
上橋菜穂子さんの時代劇の妖怪モノ。
と言ってもおどろおどろしい雰囲気は無く、最後は胸にジンワリ幸福感と切なさが広がって行くような、素敵な本です。
上橋さんは、きっと温かくて優しい方なんだろうなぁと想像してしまいました。
和風ファンタジー。 森のはずれに婆と二人で暮らす少女・小夜。 祖母はよその土地から来て、お産の手伝いが上手いため信頼されてはいたが、村の中には住めなかったのだ。 そのほうが小夜にとっても良かった。 聞き耳の才があり、人が考えていることが聞こえてしまうため、人が多い所は苦手だったのだ。 ある日、追われている狐を助けて、ふところに抱えたまま犬に追われ、森の奥で少年に出会う。 その狐は実は霊... 続きを読む »
児童書と思って侮る事なかれ。
私たちの心の中のどこかにありそうな調和された世界で、
著者が紡ぎだす日本語で美しい物語が展開される。
この著者の長編が気になるけれども、手を出す勇気がなかったので
読んだんだけれども。
同じ動機の人におすすめ。
人の心が聞こえる少女は、ある日犬に追われる霊狐の子狐を助ける。
やがて少女は隣国間の争いに巻き込まれる孤独でけなげな愛の物語。
ジャンルは児童文学だけど、やや大人向けの作品ですね。
霊狐や呪術とかなんてファンタジーだし。
でも少女の純粋さと、自分の命も省みずに少女を助けようとする子狐の真っ直ぐな思いが、とてもとても心が温まります。
純粋な愛の気持ちを感じたい方にオススメの作品です。
例えば。もののけ姫だったり、バジリスクだったり。
似たような何かを思い浮かべることをできるんだけど。どれとも違って。
呪術。という、不思議な力をもった人と、霊狐という妖怪に似たものと。そういう、普通の人からずれたモノたちが交差して、紡いでいく感情というのが確かにあって。優しい気持ちになる。
恨みは何もうまない。逆らえない絶対の権力も存在する。でも、どうありたいかで変えられるものもある。
YA世代の方が、初めて上橋さんの作品に触れるなら、この作品が一番入りやすいのではないでしょうか。
これもとても素敵な作品です。もちろん大人の方にもお薦め。
飛び抜けて印象深いところがあるようには感じないのに、作品自体はずば抜けているといった印象を持った。山あり谷ありではなく、なだらかな坂道を上がっていくと、どこよりも高い所に着いた感じ。
上橋さんの本はまだ2冊しか読んでいないが、どちらも素晴らしかった。他の作品も読みたいし、この本もいずれ読み返す。
誰もが心に抱いてる懐かしさを刺激される作品。野火や小夜が笑うと幸せそうなのにどこか切なくて…知らぬ間に静かに涙をこぼしてしまう。彼らが選んだ道を、最後まで見守りたい。
日本を土台としたいいファンタジーでした。
でも、特に激しく共感したのは解説の金原瑞人さん。そこには連綿たる外国から日本に至るまでのファンタジーの流れを大まかに説明してあって、その通り!と思ってしまいました。私にとって日本の壮大なファンタジーの先触れは荻原規子さんなので。とにかく、ファンタジー作家さん盛り上がって欲しいです。
この本は、以前知人から借りた伊坂作品と一緒に押し付けら……薦められて借りたもので、タイトルは言わずもがな、著者の名ですら全く知らなかったのですが、寧ろ本の世界が開けるチャンスとして読んでみました。
宮部作品の影響からか、最近は現代風ものよりも時代風ものに親しみを覚える傾向があるようで、後者っぽい本作も自然と物語の世界に入っていけました。
言ってしまえば恋愛物になるのかもしれませんが、なんかこういう純愛っていいなぁと感じる作品でした。そういえば宮部作品の恋愛要素にも似たような風を感じているかも(?)
民話とか童話のようなイメージ。
切なさもあるんだけどあったかい気持ちになります。
少女と狐子の小さな出会いがたくさんの人や国をめぐる争いに
巻き込まれて翻弄する王道なストーリーです。
上橋さんの情景描写がすごく好き。
上橋菜穂子さん、前々から気にはなってたのですが、意を決して購入(古本屋)。児童文学を書く作家さんで、たくさん賞を取っていますね。
呪者の血を引く小夜と使い魔である野火の二人を中心に、戦いに否応なしに巻き込まれていく人々の姿を描いています。テーマは「呪い」です。児童文学とは思えない、落ち着いた文体と厚みのあるストーリーで、大人が読んでもまったく違和感がないですね。
使い魔である野火の真っ直ぐさがかっこいいです。ひねくれた作品がどちらかといえば好きな私ですが、野火と小夜の二人の純粋さに心を打たれました。
児童文学となっているけれど、大人でも十分に楽しめる作品。
寧ろ児童向けと言う幼さは感じられず、真摯な作品だと思う。
登場人物の多さ、それぞれの立場、物語の行く末、
色々なものが詰まっているが...
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

