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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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ほかならぬ学校の先生に憎まれた者、脱走した者、たびたび罰せられた者が、のちのち我々の国民の宝を富ます者となるのである。しかし内心の反抗のうちに自らをすり減らしてしまう者も少なくない
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なぜ彼は最も感じやすい危険な少年時代に毎日夜中まで勉強しなければならなかったのか。
― 145ページ -
ハイルナーは黙っていていて、眼をあけなかった。彼は心の中の、善良で優しい部分はことごとく、友だちの方へ笑いかけていたのだが、彼は今は無愛想で孤独なものの役割になれていたため、少なくともしばらくはその仮面をひっかぶっていたのである。ハンスは譲らなかった。
「是非そうしてくれなくちゃ、ハイルナー。……君さえよかったら、僕たちはまた仲よしになって、他の者たちに、彼らは僕たちには不必要だってことを示してやるんだ」
このとき、ハイルナーは彼の手を握り返して、眼を開いた。
みんなの感想・レビュー・書評
(415レビュー)
ひとまず読後すぐの感想。ひとつ、自然描写が自分の少年時代の景色を鮮やかに蘇らすほどに現実感を伴っていて脱帽。なんなんだ、この描写は!これは文章なんだよ。でも読めば景色が浮かんでくる。恐ろしい。文章って恐ろしい。ただ、文章の恐ろしさとともにその可能性に溢れてる。
ふたつ。少年たちの世界とはどのようなものか。そして、青年期とはなにか。つまり、若者の生きる社会と、それを内包する大人の世界との接点が批判的かつ、現実的に描かれていて、子どもという存在に接する私たちに「こども、若者とその社会」の問題を考えることを突きつけてくる。いや、突きつけてる訳じゃないんだろうけど、結果考えざるを得なくなる、その関係を視野にいれざるをえないほどに、子どもと若者を描いている。
でも、二つ目の観点はおれが社会学の出自だからだろなぁ。文学部だったらまた全然違う観点で捉えるのだと思ふ。
詰め込み教育イクナイ。人に惑わされるのイクナイ。 年少期に必要な経験が足りず、思春期に刺激が強すぎる経験となり価値観が逆転してしまう。 人生の落とし穴にはまった話。 今まで読んだ小説の中でもなかなかバッドストーリー。 一生懸命勉強して 名門神学校へ入学する。 これは小さな町ではひとつのニュースになるぐらいすごいこと。 ウキウキで入学するが色んな人キャラのひとがいて、最初はがり勉... 続きを読む »
生きる世界の筋道が見えはじめるのと同時に、そこから外れたがる自我も芽生える。多感ゆえに翻弄され、自分を持て余す。そんな時期が誰しもにあって、車輪の下敷きにならなかった者だけが大人になる。その完成度は二の次だとしても。
ヘルマンヘッセの著作の中でも最も知られた作品。物語を感じるだけでなく、作者目線で読み解いてゆく事が大切な小説。ミッション系スクールに通っていた頃読んだので、私の人生に少なからず影響を及ぼした一冊であったと思います。
絶対に子どものころに読んだことがあるはずなのですが。どんな話だったかなあと思い借りて読んでみました。
それにしてもヘッセ本人の自叙伝的作品と解説に書いてありましたが母親が居ると居ないでヘッセとハンスの未来がこんなにへだたれてしまったのかと悲しく思いました。思えば自分と同い年の子どもしか存在しない学校生活と言うのはなかなか特殊な環境だよなあと思いました。もっと自由に社会人も子どもも一緒になって同じレベルの人間が学べる場があっても面白いのになあなどと関係の無いことをつらつら考えました。
豊かな自然の描写は素晴らしく、生きいきとして
鮮やかに頭の中に情景が広がる。
そのなかで閉じこもって勉強を続けなければなかった少年は
犠牲にしたものとうまく折り合いがつけられない。
やっぱり子どもは子どもらしく育たなければいけないのだ。
そのときにしか感じられないもの、得られないものがある。
作者の体験を通した警鐘でもあるんだろう。
少年の成長とともに揺れ動く心がとても丁寧に表現され
感情移入しやすかったしよく理解できた。
高校生の時に出会えてよかった。この時ばかりは読書感想文なる強制労働に感謝した。名門と呼ばれる高校に進学したが、学ぶ意味を見失っていた自分と過剰に重ね合わせて、辛かった。自分の人生を真面目に考えさせてくれた、素晴らしい本。
世界史にも出てくる名著。
だんだん追い込まれていく少年の姿が印象的であった。
自分も受験勉強ではこの少年と同じような気持ちになったので、共感すべきところもあった。
自伝的とも言われているが、少年の多感な時期の雰囲気がちりばめられた一冊。
周囲の期待に応えようとエリートコースへ入った少年でしたが、その純粋無垢な心ゆえに周りの大人達に少年は踏みにじられ、転落していきます。一つの作品で、優越感に浸る功名心、罪悪感、空虚感な憂鬱、開放感、死への憧れ、激しく燃える恋心、自嘲、陶酔と、めくるめく感情が味わえます。ヘルマン・ヘッセの自然と心の細微な描写力がため息が出るほど素晴らしいです!そして、植物の名前をここまで具に述べられるとは、彼は自然を心から愛していたに違いありません。
勉強しまくって神学校に入るけどいろいろ思春期特有のいろいろがあってやめて実家に帰って性に目覚めて死ぬみたいなストーリー。ヘッセの自伝的小説だけど、解説に拠るといろいろと異なる部分も多いらしい。印象的だったのは主人公が故郷に帰ってからの「リンゴの果汁絞り」のシーン、町の住人全員が富貴貧賤にかかわらず大地の恵みを味わう牧歌的なイベントが瑞々しく描かれている。また、職人の日曜日の姿も印象が強い、小道ではなく国道を選ぶのが市民の選択だという道の描写など、なかなか面白かった。概してストーリー以外の部分のほうが楽しめた。
「生は死よりも強く、信仰は疑いより強いから」p50-51
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