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優しい関係 (新潮文庫 サ 2-7) 116人が登録 ★3.55
この作品からのみんなの引用
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たやすく幸福になれるということは、考えてみれば、恐るべきことだ。幸福というものは、非常に束縛的なもので、神経衰弱と同様、それからのがれることはできない。ひどく厭なことが重なり、身をもがいて抵抗し、自己を防衛し、ある考えにとりつかれている最中、突然、幸福が額にぶつかる、小石のように、太陽の閃光のように。そして人は生きていることの喜びでいっぱいになって、うしろへつれもどされるままに身をまかせるのである。
― 127ページ -
私たちがなぜそんなに満足だったか、私は知っている。それは私たちの午前の仕事が完全に無益だったからである。やがてまた一週間が過ぎるだろう。日々が、そして雑草のいばらが自動車の上にはいのぼるだろう。そして私たちはロールスを使用することはけっしてないのだ。それなのに、私たちはつぎの日曜日にはまたおなじことを繰り返すだろう。私たちは子供の快楽を再発見したのだった。最も強烈で、最も無償の、最も深い快楽を。
― 65ページ -
彼は私を愛していると言い、結婚を申しこんだ。私は、もちろん、「いいわ」と言った、快楽はいつでも私にどんなことでも言わせるから。
― 54ページ
みんなの感想・レビュー・書評
(27レビュー)
ハリウッドを舞台に、魅力的な恋人を持つ中年女性が拾ってしまった美しい青年。轢きかけたルイスを数日介抱したことで、ドロシーに愛を抱いた彼は、彼女を悲しませる人を殺していく。やがてその美しさからハリウッドで成功を収めていくルイスだが、ポールと結婚しても尚ドロシーからは離れないのでした。
なんて粗筋はどうでもいい。相変わらずとにかく文章が美しすぎる。面白かった。
1つの決められた道を進むと倦怠が来て、別の道がちらちらと見えて、常に満足しない気分をもつ女性のゆらゆらした気持ちを描いてる。
この本のドロシーは、繊細な心の側面を完璧に守ってくれるひとりのヒッピー少年と、社会的生活や性的楽しみなどを完璧に与えてくれる成熟した男性の二人と関係を保つ。そして物語の最後は楽しげ。
二面性というか心のなかにくすぶる繊細な微細な「満たされなさ」を上手に描いているのかなと思う。
フランス人の恋愛感覚だから描けたもの。新しい関係であるし、許しあった優しい関係がそこにあった。愛って本当はこれ位軽くて、これ位優しいものかもしれない。読み終わった後に、朝吹登美子が何故、「優しい」関係と訳したのか解る気がする。
初めてサガンを読みました。
とっても、大らかで温かい本だったと思います。
主人公のドロシーがとても素敵です。
男性もたくさん出てきます。
どの人もたいてい美男子と表現されており、
それだけですでに好感がもてますが笑、
みな愛すべき人物たちです。
ドロシーの人生に対する愛情が所々で表現されていて、
それだけで十分、私は幸福を感じることができるのでした。
7作目。
サガンもこういう作品を書くんですね。
私の好きな心理描写よりも、どちらかといえばミステリーやサスペンス色が濃くて、
そういう意味では早く続きが読みたくなる作品ではありますが、
好きか嫌いかを問われると難しいなぁ。
全作品「熱い恋」でも感じましたが
邦題が原題とかなりニュアンスが違うような気がして
非常に残念。
絶対的中性の存在として描かれる青年と、若いとは決して言えないが、恋愛を一通り経験してきた主人公の女性とそのフィアンセの三角関係をモチーフに描かれる人々の距離、幸せの尺度。3人の様々な幸せの形はお互いに干渉し合い物語を彩って行く。
青年のあり得ない設定が有りがちなモチーフを際立たせ物語を動かす鍵になっている。何か起こる度、そうあって欲しいだろう女性の願望を書き上げようとしているのかしら、と想像したりした。短絡的に恋愛小説とは決して言えず、人と人の距離感のようなものを描きたかっただろうと推察せざるを得なかった作品。
たとえ異性と距離がゼロになっても結ばれてはならない関係、青春で片付けられない大人の関係、設定の要素と物語のフラグの立ち方など計算されていてなぜか推理小説の様。しかし、その中でも距離感を描く要素や作者の恋愛観の様なものが素敵に思われました。
*ブログ感想あり*
http://blog.livedoor.jp/marine0312/archives/51575422.html
相変わらず読みやすく、優雅で、ちょっと楽しくちょっと哀しい恋愛物語
ルイスが「NANA」のシンのイメージ。すきです。
「人生は素敵」と繰り返す、主人公ドロシーも好き。
初めて読んだサガンの小説です。
タイトルに惹かれて買いました。
(サガンにとって「優しい」ってどんな優しさなんだろうという疑問から)
よかったです。
サガンの小説は恋の悲しさも表しているけれど、この小説は妙な明るさといったらいいのか、
そういうものがあって、読んでいて心地よかったです。
男女の、純愛のようなそうでもないような話だけれども、どーしても入れさせてください。
コレに出てくる美青年の常識的でない思考での女性への純愛は、あたしがやおいの登場人物に求めるものに近い気がするので。
「LE GARDE DE COEUR」魂の護衛
サガンといえば『悲しみよこんにちは』
でも、こっちがすき。
彼女と彼と、彼。
中年男女と青年のはなしなんだけどね・x・
図書館て゜借りました。
恋愛本。女性視点。ドロシーの一人称。
天使のように美形の青年、ルイス。LSD中毒でおかしくなったいたところを、車で通ったポール、ドロシーカップルの前に踊り出て、骨折...
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