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この作品からのみんなの引用
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綺麗なものだけ見ていたいから、自分を穢した。
綺麗なものに到達するために茨の道を選択した。
綺麗なものがほしいから、悪と悪と悪に染まった。
ずるい。
そんな簡単に幸福にさせないぞ。
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「のめりこんでしまうと、ろくなことにならないようですね。好きなら好きなままでいればいいのに。嫌いなら嫌いなままでいればいいのに」一ノ瀬さんは理解不能といった感じで両手を広げた。だけど僕には……良くわかる。まるで信じてないが、それでも自分には小説しかなくて、だからどんなに打ちのめされても小説を読んだり小説にいどんだりして、でもやはり小説は満たしてくれず、手を貸してくれず、救ってくれない。その不幸なサイクル、良くわかる。
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嫌なことを忘れたければ酒を飲めばいい。娯楽を満喫したければ映画を見ればいい。気分を高めたり沈めたりしたければ音楽を聞けばいい。すべてがほしければ小説を読めばいい。
みんなの感想・レビュー・書評
(52レビュー)
読了。佐藤友哉の作品は、なんだかんだいって、つい読んじゃう・・・・
今回もそんな感じで・・・実は好きなんじゃないか?!とか思いながらも、いやいや、こういう作風は受け付けないのだよ。と・・・せめぎ合う。
本書もだれか一人のために物語を書く「片説家」と「小説家」、そしてその間から顔を出す「やみ」をめぐり、主人公がうろうろする小説。
小説を愛する雰囲気をひしひしと感じた。
結末はなんだかきれいにとはいかないまでも、それなりに収まった感じで、「なんだかようわからんな?」という感じ。
ただ、不完全燃焼ではなく、これはこれでいいのかなー。と不思議な読後感はいつものことで。たぶんそういうところが好きなのかもしれない…
死にかけの作家・佐藤友哉渾身の一撃。
クリスマス・テロルでやっちまった佐藤が講談社を離れて純文学向けに書いた今作は相変わらずオチが破たんしてはいるけど、図書館を抜け出すくらいまでは良かった。
ええっと、タイトルが面白かったんで手に取ってみました。
そしたら三島由紀夫賞受賞してびっくり。
内容の方も、どんだけすごいのかと期待しすぎてしまいました。
最初に期待しすぎちゃだめですね。
物書きに、小説家と片説家とやみの3種類があるのは面白いです。
作品内の蘊蓄で、作者自身がすごい読書家さんなのも伺えます。
でもちょーっと好みではなかったかな?
勢いのある作風でしたが、後半のとりとめのない話になってくるとついていけなくなりました・・・。
なんのために小説を読むのかと聞かれると上手く説明できないのだなぁ。
『言語』とは魔法なのだと思う。
そんなにダイレクトに人間の五感に訴えられるのなら
小説どころか今使ってる言葉すらいらないのでは。
図書館に幽閉、というのが村上春樹の「ふしぎな図書館」を連想する。
新しい小説の可能性って何だろう。
感想がまとまりません。今の職場が出てくるよ。笑
僕は「片説家」。「小説家」と違って、純粋に「特定の個人に向けて物語を書く」仕事だ。そこにあるのは、創作とはいえないリクエストとマーケティングだけ。いや、正確には「片説家」だった。四年間この仕事をしてきたが、今さっき解雇されたのだ。27歳の誕生日だというのに…。あてもなく過ごしていたところへ、「私のために小説を書いて欲しい」という女性が現れた。奇しくも、失踪しているという彼女の妹は、かつて僕のいた会社が、片説の原稿を渡した相手だという―。
あらすじ抜粋
特定の個人に向けて物語を書く「片説家」を解雇された僕。その僕に小説を書いて欲しいという配川ゆかりと、その行方不明となっている妹、配川つたえ。京王プラザホテル地下にある図書館とバックベアード。日本文学、そして1000の小説とは何なのか。
小説について考えさせられる。設定や物語の進行は意味不明だが、読みやすい。でも最後には何だかよくわからない感じが残った。
鏡家サーガでしか佐藤友哉を知らなかったので印象がガラリと変わってしまいました。普段は割とマイナスめな文章ばかりで、特にクリスマステロルとは真反対って感じでした。
言葉は残るのです。
本人は絶対に嫌がるのでしょうが遂に「本格」に足を踏み入れた作品。もしくはこれさえも「確信犯」なのか。まぁいずれにせよ小説としてやはり素晴らしいとは思います。ストレィトに読みたい方はやっぱりこれなのかなぁ。三島由紀夫賞受賞作品。なるほど。
小説に関わる3つの存在「片説家」「小説家」「ヤミ」の間で繰り広げられるストーリーの中で、小説とは何かを自問していくメタ小説。
言葉は残り、バックベアードによって循環させられる。
これが作者のメッセージであり、小説に対する願いと共に小説を書き続けることへの希望なのだろう。
きっと文化も同じ事だろう。
この人の一番いいところはタイトルセンスだと思う。バックベアードなつかしすぎる(笑) これだけの枚数を費やして結局「四の五の言わずに小説書くんだYo!!」的な、ありきたりな結論に終始したわけだけど、全体的に楽しんで読めたし読後感はなかなかよかった。一ノ瀬探偵が個人的にツボった。 今回暴力やグロの描写がほとんどないので、その点では読みやすい。ただ文体は「読者のことを考える」とか云々言っている... 続きを読む »
一人の依頼者のために組織だって小説を書く「片説家」の主人公が小説家として再生する。
小説という形をとっているものの、これは作者による小説賛歌。
しかしそれを書いた人が小説だと言えば、もう既に小説なのだ。
紛れもなく。
良くも悪くも佐藤友哉らしい作品。
もっとごちゃごちゃして、読後感も気持ちの悪いものならば偉大な奇書になれたのに、中途半端に纒まってしまった感がある。
<b>人間は、自分に才能がないことにかならず気づく。自分が天才じゃないことにかならず気づく。でも、そのときに屈服するな。あきらめるな。逃げるな。つらくても可能性がゼロでもふんばれ。笑うやつがいても無視しろ。なぜならそいつも才能がないからだ。わかったか? 約束できるか?</b><br>
(P.182)<br>
<b> 綺麗なものだけを見ていたいから、自分を穢した。<br>
綺麗なものに到達するために、茨の道を選択した。<br>
綺麗なものがほしいから、悪と悪と悪に染まった。<br>
ずるい。<br>
そんな簡単に幸福にさせないぞ。</b><br>
(P.199)
帯に
なんたら賞受賞って書いてありましたが
鏡家サーガとかのほうが自分は好きでした
とりあえず読みやすくはありますが
内容はそんなに面白いと思えませんでした
H20.12.18読了
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

