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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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自分のことを考えていると、そこに隙が出る。これはあらゆる武道の伝書に書かれています。「隙」というのは「そこに相手の剣を招く」ような無防備な侵入経路を意味すると同時に、侵入を可能にするタイムラグのことも指します。自分のことを考えると隙ができる。隙ができて斬られたら、それは「自殺」である。
― 171ページ -
私たちはパフォーマンスを上げようとするとき、遠い彼方にわれわれの度量衡では推し量ることのできない卓絶した境位がある、それを目指すという構えをとります。自分の「遅れ」を痛感するときに、私たちはすぐれた仕事をなし、自分が何かを達成したと思い上がるとたちまち不調になる。この特性を勘定に入れて、さまざまな人間的資質の開発プログラムを本邦では「道」として体系化している。
― 161ページ -
私たちが学ぶのは学ぶとどんないいことがあるかが確実に予見されているからではありません。学ぶことによって、学ぶ前にはそのようなものがこの世に存在することさえ知らなかったいいことが事後的に私たちの知に登録されてゆくのです。
みんなの感想・レビュー・書評
(368レビュー)
震災から一年経たないうちに読めて良かった。
ひとことで著者の言いたい「日本人の特性」を纏めると、丸山眞男のいうところの「きょろきょろ」に落ち着くのではないかと思う。相対性と客観性による自己規定。日本語リテラシーの特殊性。
これを批判的に読むには、ちょっとまだ自分は無知すぎる。
日本人は国家的な危機に瀕したときに、私たちは何のためにこの国を作ったのかという問いには立ち返らない。どのような国を作り上げようとしているのかというビジョンははじめから存在せず、他国との相対的な位置関係そのものが自らのアイデンティティのよりどころとなっている。戦争も他国が攻撃から自国を守るため、誰がみても合理的な決断とは言えない特攻隊も「そうせざるをえなかった」ため、憲法も他国から与えられたもの、あ... 続きを読む »
日本人である自分を、客観的に見る機会となった。また、歴史を勉強することは、自分の存在を見つめなおす機会になるという気にもなった。勉強できていないが・・・。ブログも面白い。
若い頃読んだルース・ベネディクトやイザヤ・ベンダサンを思い出したが、辺境で生まれた日本人の生き方を示唆している。日本語が漢字と仮名のハイブリッド言語というのもおもしろく、それに鍛えられたリテラシーで漫画が興隆したというのもおもしろい。
『機の思想』がぐっときた。少しニュアンスは違うがこの前言われた『連句的生き方』とも近しい感覚。
自分が辺境人らしいことも、辺境人らしからぬことも感じた。
でも、こうやって客観的に日本人という存在を俯瞰してみると新たな世界が見えてくる。
何と悲しく哀れな内容だろうか。 ブックレビューの司会者達が絶賛していたのと、タイトルが気に入ったので手に取ってみたが・・・。 この著者である内田さん自身が隣の芝生にあこがれて、どっぷりと辺境人に浸っているようだ。 その自分を映し見てナルシスティックになって書かれた本のように思う。 読み進めば読み進むほど、きょろきょろしている内容に驚かされてしまう。 世界のどの国を見... 続きを読む »
なぜ日本人が日本人なのか?という命題ついて、筆者の思うところについてつらつら書かれた本です。
こういう新しい発想なり思想なり思考法にふれるたびに、喜びを感じる自分自身、ここに書かれている日本人的な日本人ということになります。
中国が世界の中心という中華思想の座標を裏返し、東アジアの辺境に位置しているが故の日本のアイデンティティについて語る。日本文化論や日本人論について数多に云われている結論と大きな違いはなく、むしろ良く云われる日本人気質ーー謙虚・迎合・曖昧・武士道・和 、等々ーーを、この「辺境論」で裏付けている印象だ。自分たち(=辺境人)の彼方にある世界の中心には絶対的な超越者が存在し、それを目指す努力は怠らないが、けっしてその超越者自身にはなろうとしない。そういうスキームで文化や歴史の説明を試みている。国民性という大きな視野でも、「こんな人、いるいる」的な日常感性からも、納得できる論理に仕立てていて、いろんな事を考えさせられながら読み終えた。
こんにゃく問答。なぜかわからないことを学ぶことで意味づけをしていく。
学ぶことの意味や有用性についてまだ知らない状態で、それにもかかわらず、これを学ぶことがいずれ生き伸びる上で死活的に重要な役割を果たすことがあるだろうと先駆け的に確信することから始まる。
日本語は、読むときに脳の二つの機能を同時並行的に使う。
アメリカの国益に貢献するのが、日米の親しさであり、それが日本の国益を担保する。
ちょっと考えてみれば、ちゃんちゃらオカシイことなのに、悪意はなくてもそう思ってしまうのが日本人。
それが再三問題だって先賢たちが言ってるのに、皆すぐ忘れるから何度も繰り返し伝えることがこの本の目的らしい。せっかくTPP 騒ぎの前に発刊してたのに。
他国、他社、他人とのあいだでの位置づけでしか、アイデンティティーを説明できない悲しい性。世界標準に倣うことは出来ても、それを自ら創りだすことはできない。…ということに気付くこともないっていうのが「辺境人」である日本人らしい。ここまでが本書の前半。
後半はこの日本人の特性の活かし方を、逆に開き直って論じてくれるらしい。今日買おうとした大前研一の本とは全然違うアプローチなのだろう、きっと。
続きはまた明日読も。
素晴らしい!
名作と言わざるを得ない1冊.
我々は辺境人である.
何が我々日本人を変強靭たらしめているのか.
あまりにも鋭い指摘.
養老孟司氏も絶賛する1冊なだけあって議論に隙がない!!
二度読んでようやく理解できた感。
でも、一度わかってしまえば、あとは大体同じようなことを言ってるってことがわかりました。
その中でも、「機」の思想はやや難しかった。けど、要するに、辺境人は物事の有用性を先駆的に知る能力を持っているってことらしい。たしかに言われてみれば、なるほど。
それも含めて、辺境人の学びの効率はいいって話は非常に納得できる点がありました。「他人の受け売りだから、自分の言葉で語ることができない」っていう指摘は、私自身に向けられている言葉のような気がしました。
最後に、読んで実感しました、私は典型的な「日本人」なのだなと。(笑)
エッセイのような読みやすさ。
ならぬものはならぬものです、というのは大事なありようではないかなあ、と常々思っていましたが、それもこういう「辺境の日本」人的発想かもね。
ここから各々自分...
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