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この作品からのみんなの引用
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巡洋艦以上には、どの艦にも礼拝室がある。祈禱式はそこでおこなわれ、小さな駆逐艦のような場合は、甲板でそれがおこなわれた。やがて各艦とも、キリストの降誕を祝い、かつこの艦隊に神の加護があるよう三十一発の祝砲を発射した。たちまちこの世界的な大艦隊は、黒色火薬の発射煙のためにすっぽりつつまれ、風がないため煙はうごかず、このため砲員の目から視界をすっかりうばってしまった。
― 293ページ -
「兵理というものはみずから会得すべきもので、筆舌をもって先人や先輩から教わるものではない」
(真之)
会得する方法
「あらゆる戦史を読んで研究せよ、読めるかぎりの兵書を読むべきである、
その上でみずから原理を抽象せよ、兵理というものは個々に研究して個々が会得するしか仕方がないものだ」
「教科書は個々が作る以外にない」
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「参謀は、状況把握のために必要とあれば敵の堡塁まで乗りこんでゆけ。机上の空案のために無益の死を遂げる人間のことを考えてみろ」
― 113ページ
みんなの感想・レビュー・書評
(117レビュー)
2012年1月5日読み始め 2012年1月8日読了
203高地から黒溝台会戦までのお話です。
203高地のあたりは完全に児玉主役です。児玉は小さい男で怒りっぽかったり子供のようだったり、魅力的。高橋英樹もよかったけど、実在に近い俳優でも見てみたかったかも。
ロジェストヴェンスキーの苦労の航海もしっかり描かれてます。日英同盟でイギリスがロシアの船に石炭を積ませなかったり、本国から指示待ち2ヶ月とか気の毒すぎます。本人も問題ありだけど…
水師営の会見あたりは、ロシア軍部の問題も描かれてておもしろかったです。ステッセルが戦後、軍法会議で死刑になりそうになったとかのエピソードもありました。
どこまでが正確な時代考証に基づいた史実なのか解らないが、近代の話だけあってもの凄い情報量。国家が重きをなした時代、胆力、偶然のめぐり合わせ、味方同士の相互補完性、あるいは非協調性、保守指向と冒険指向、すべての要素が作用している。爾霊山の句で表された圧倒的な悲しみと畏敬の念。凄すぎます。旅順攻撃中止とともに、直前まで殺し合っていた両軍の兵士が一緒に喜び合ったというのも大変に印象的。誰も戦争を喜びません。
旅順が堕ちた!
この本の中では、戦争は淡々と描かれ、あまり悲惨な感じではなく、戦争に向かう熱気など肯定的な感じが多い。
でも、バルチック艦隊で人がどんどん狂っていく様など、さらりと書いてあるけど、考えると恐ろしい。国家のために自分の命を簡単に捨ててしまう姿も恐ろしい。こういう状況では、人間は蜂(大きな体の一部)になるんだな、とつくづく実感する。
しかし、長い・・・。
戦争ものが好みではないわたしが読み始めたことを若干後悔しつつ、それでも読み進められているということは、やはり司馬さんの力はすごいのかな・・・?
二◯三高地攻略、旅順艦隊全滅、バルチック艦隊回航(マダガスカルまで)、ステッセル降伏、永沼挺身隊。日露戦記は面白いのだが、記述に司馬遼臭さが増して鼻についてくる。
やっと、やっと203高地陥落し、旅順を攻略…。児玉さんが伊地知に叱責し、胸がすく思いでした;;日本軍にもロシア軍にも有能から無能、あらゆる人間が時に状況を狂わせ、時に動かし、偶然と運命が絡まり合い混戦は続く。希望峰を越えて進軍するバルチック艦隊にあわせ、欧州事情も絡まり、歴史は初の局面に向かっていきます。そして最後の騎士道を持ち合わせた戦争であるとの記述に、その後の大戦の残虐さが想像でき…少なからずぞっとしました。
二〇三高地の攻防と水師営の会見について知りたくて読書。
有名な場面が次々と登場する5巻。単なる通史を超えて、壮大な物語となっている。二〇三高地が陥落させるまでの乃木希典と児玉源太郎とのやり取りが面白い。4、5巻を読むと旅順の印章が大きく変わると思う。今までと全く違った旅順が見えてくるように。
開城談判が決まった夜の両軍の兵士の様子が印象的(p301~)。よい戦争なんて存在しないと改めて考えさせられる一節である。
読書時間:約1時間55分
本書はお借りました。有り難うございます。
おすすめ度:90点
旅順攻略をしたことから日露戦争の英雄とされている乃木希典が、実は全くの無能であったことがよくわかる。
乃木軍のあまりの無策さから、児玉源太郎が一時的に秘密裡に指揮をとったことで、二〇三高地の奪還を成し得ることができた。
むしろ、乃木の、鉄壁を正面から攻るというその無能さによって、日本軍はおびただしい血を流しつづけてしまっているのである。
それにしても、名も無き兵士たちの、その純粋なまでの日本人にとっての武士道、ロシア人にとっての騎士道の精神が身に染みる。
日露戦争メイン、というかその最中の話なのだが……。
おびただしい血を流し続ける戦争の様子が静かで力強い筆で書かれている。
旅順要塞の攻防戦の一方で、ロシア大艦隊は東洋へと出航。
日本近海に出現し...
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