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みんなの感想・レビュー・書評
(24レビュー)私にとって藤沢周平は秘蔵のワインのようなモノ。新作が望めない今何ヶ月かに1度、読むのを惜しみつつそっと手に取る。前に読んだのが今年2月のことだからもう随分になる。読友さんに激奨しているうちに又味わいたくなり貯蔵庫から1本抜き取る。感想を書くのが難しい作家である。司馬遼太郎のようにお勉強になるわけではない。絶品、芳醇、円熟、抒情、季節の移ろい。思い浮かぶ言葉はどの作も同じ。唯只、藤沢作品が理解できる日本人であることに感謝するのみ。藤沢版 真昼の決闘とも称される表題作が秀逸。相対するふたりの息遣いが聞こえる。
会社の上司から藤沢さんの作品を薦められて、初めて読んだ藤沢作品がこの「麦屋町昼下がり」。近所の市立図書館で、たまたま目についたという理由だけで借りました。それまで時代小説は読んだことがなかったので、あまり期待せずに読み始めましたが、おもしろくてその日のうちに読んでしまいました。その後、二冊目の「蝉しぐれ」で完全に藤沢さんのファンに。私にとって、思い出深い一冊です。
表題作他四編の短編。夫婦の愛情、男女の仄かな想いを忍ばせた、痛快な武家物だった。特に、女房と死に別れて酒に溺れた男が一念発起して仕組まれた汚名を漱ぐ「三の丸広場下城どき」は主人公もどこか憎めず、ストーリーも読み終わってすっきりした。すごく読みやすくて、クセも少ない、時代物初めての人にもオススメ。
どれもラストの一文がいいんだよなあ、と偉そうに言ってみる。表題作はもちろんだけど、空気読めよ!と叫びたそうな主人公がどうにも可笑しみがあって好きなので「山姥橋夜五ツ」を推しておきます。
男の闘いを鮮烈に描いた表題作を含む四作からなる短編集。
面子や藩の秘事のために刀を手にし闘う男たち。
その男たちの姿を巧みに描写し,胸に訴える。
様々な士道物が集められており,楽しめる。
四作目は男の妻を主人公に少し変わった作風に仕上げている。
どの作品も余韻を持たせる終わり方が素晴らしい。
個人的には「三ノ丸広場下城どき」,「山姥橋夜五ツ」が良かった。
5月29日読了。藤沢周平の時代小説の短編を4編収録。私にとっては久しぶりの藤沢作品だが、美しく格調高いが平易でとても読みやすく、面白い。日本的な、淡い男女の思慕の情に、クライマックスでふっと血の匂いが漂う。とりわけこの短編集では、権力者の欲望に巻き込まれる市井の人、というシチュエーションが多いか。
四篇収録。1.麦屋町昼下がり2.三ノ丸広場下城どき3.山姥橋夜五ツ4.榎屋敷宵の春月武士やその妻が矜持を守るため、闘いに臨む。気持ちの揺らぎ、張り詰める緊張感、そしてついに訪れる闘いのとき。淡々と叙情的に描いた味わい深い作品でした。
俊才剣士・片桐敬助に惚れました(*´д`*)
この本は表題他、3篇を収めた作品集です。
いずれの話にも登場するのは、類稀な剣技を誇る剣士です。
対峙した相手と死闘を演じる剣士たちの様子は、まるで
眼前で闘いが繰り広げられているかのような錯覚を覚えるほど
鮮烈に描かれ、読み終えた後に軽い高揚感に包まれました。
一押しの物語は表題の『麦屋町昼下がり』です。
人っ子一人いない町中の静まりかえった昼下がり。
対峙する男と男の張り詰めた緊迫感。
剣と剣がぶつかり合う躍動感。
どれをとっても興奮ですが、そんなことはどうでもよく
一言、剣士・片桐敬助がカッコイイのです。
私が物語の登場人物になれたなら、間違いなく
敬助の追っかけをします。
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