工学部・水柿助教授の逡巡: The Hesitation of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫 も 3-8)
- 幻冬舎 (2007年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344410398
作品紹介・あらすじ
水柿君は、N大学工学部助教授のままミステリィ作家になった。なんとなく小説を書き始めたら、すぐに書き上がり、それをミステリィ好きの妻・須摩子さんに見せたが、評価は芳しくなかった。しかし出版社に送ってみたら、なんと本になって、その上、売れた!時間があれば小説を書き続け、幾星霜、いまではすっかり小説家らしくなったが…。
感想・レビュー・書評
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エッセイ風小説?第二弾。
前回は小説を書こうと思う前の日常だったけれど、今回はついに小説を書いて小説家デビュー。
こんなきっかけで小説を書いたのかとか、投稿する出版社を決める基準はこんなのだったのかとか、水柿助教授のマイペースさにビックリ!
大好きなS&Mシリーズが世に出るところは読んでいてとてもワクワクした。
相変わらず言い回しが面白く、ユーモアたっぷりなお話だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
水柿助教授=森博嗣先生。
そう思いながら読むと、今まで読んできた先生の小説がまた違って見えてくるのかもしれない。
人は必要以上に余計な事を気にし過ぎているのだな。 -
水柿助教授シリーズ2巻。
小説風エッセイなのか、エッセイ風小説なのか、自伝的小説なのか。本人曰くフィクションらしい。
読んでいて度々思ったのだが、森博嗣はやはり読者にあえて間違った方向に想像させる文を作るのが巧い。
この小説でもそういう表現が何度か出てくるのだけれど、反応を簡単に先読みされてしまった。 -
なーんだ、奥様が密室ものを書いて書いてってせがんだからあんなに何作も密室ものを書きそろえたのか。本人が言うとおり意外と粘着質。そうでなければ研究も小説も書けないか。
「このときの須磨子さんの顔を、水柿君は心の糧にしている。男という者はこういった些細な引っかかりに手をかけ足をかけ、険しい岸壁に挑むのである……、なあんてね(笑)」
つまんない男。醒めた。モリヒロ熱から解脱。なあんてね(笑) -
3
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工学部・水柿助教授の日常の続編。今回は遂に水柿くんが小説家になる話。相変わらず含蓄があるんだかないんだかわからない話が真面目にも不真面目にも綴られている。ミステリ作家になったという事もあり今作はミステリの話題多め。須摩子さんとのやり取りが相変わらずほのぼのしていて微笑ましい。
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水柿シリーズ第2弾。著者の自伝のようなもの。著者が小説家になるまでの経緯が記されている。水柿くんのユニークな考え方や、須磨子さんのレスポンスがとてもシュールで笑える。