世の中の意見が〈私〉と違うとき読む本: 自分らしく考える (幻冬舎新書 か 1-4)

著者 :
  • 幻冬舎
3.19
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本棚登録 : 163
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982048

作品紹介・あらすじ

事件が起こるたびに、メディアで飛び交う様々な意見。専門家は、コメンテーターは、政治家は、世論調査は、こう言うけれど、本当にそうなのか?情報の洪水を嫌でも浴びせられる現代社会で、自分の意見を持ち、ふりまわされずに生きていく第一歩は、「少数派になるのを恐れない」「わからないときには判断を保留する」「変節を恐れない」ことだ。世の中で意見が分かれる悩ましい問題を題材に、自分なりの正解の導き方をアドバイスする思考のトレーニング。

感想・レビュー・書評

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  • 304

  • ○精神科医の香山氏の作品。
    ○自身の考えるSNSやテレビなどとの向き合い方を中心に、「考えること」について考察した作品。
    ○著者の医師としての分析は面白い。

  • 何事も中庸である、と。

    生きて行く中で、二択だけの選択肢しかなければ、確かに楽だろうな。
    そして、現代の日本人もyes or noの二択型人間が増加していることは体感する。

    政治、経済、スポーツなど諸所に触れているが、巻末の医療についての章は答えのない問いだな。

    延命治療の是非。

    タイトルについて記されているのは前半のみで、後半は著者のそれこそ「私」について書かれている。

  • タイトルと内容が違うように感じた。

  • 2014年の56冊目です。
    香山リカという名前がペンネームだと初めて知りました。
    でもその名前を使うことで自分を使い分けているということでした。確かに香山リカという名前で病院に勤めていたらそこの精神科は大変なことになっているでしょうね。ある意味勤務医として仕事をするためには必要な使い分けなのかもしれません。
    自分の存在意義を確認するのが難しい社会になって、「私」とはなんなのかという主題を考えざる得ないということです。私はこう思う。という私とは他者によって形成された存在であるという考え方ある事は認識できていましたが、改めて”私”はなんなのか何に従って行動し発言し決めるのかということだが、その時私が決めたことが、普遍的に絶対変わらない判断だとは言えない。状況や環境が変われば私は私の判断は変わるのもで、軽々に、私とはこうであると決めつける必要はないと結論付けていると感じました。臓器提供の意思表示は、いつどんな状態で”私”がした判断なのか?これからも変わらないのか”私”は。

  • 自分らしく考えるには?

    →家庭の中にではなく、外部に自分なりの足場を作ることを考える
    自分の意見をはっきり持つことの第一歩は、決めたことも決めたことを変えることも恐れないこと

  • 周囲が出してくる正論、白か黒かはっきりしろという圧力、そういうものに対して抱く違和感を感じたら読むべき本だと思います。白であっても黒であっても、どちらも正しく間違っていて、本当ははっきりしないほうが良いこともあるということを言ってくださっただけで、私は救われました。

  • 読書レポート:世の中の意見が<私>と違うとき読む本 | デジたろうとピアノ http://digitaropiano.luna.ddns.vc/digitaropiano/?p=3383

  • 図書館で目について借りた本。
    タイトルだけをみてイメージした内容とはかけ離れた内容かな。

    色々な分野に分けて書かれているので、読みやすいが、本全体としての結論も分散されている気がする。

    結論としては、最後の方に書かれていることにつきるだろう。
    「少数派になることを恐れない」「わからない時は保留にする」「変節を恐れない」
    少数派になることを恐れない。というのは、できそうで日本人には難しいのではないかと思ってしまう。

    読んでいて「本当の私」って、なんだろー?と、ふと思った。
    たとえば、甘えたい私を知らない人に対して「本当の私を知らない」と思うのだとすれば、それは、自分がその人に対して甘えたい私を見せていないから。にほかならない。
    それって、自業自得というか、自己演出なのかなーって、最近考えたりする。
    「本当の私」って、自己啓発などで探すものではなく、自分をしっかり見つめて、自分をわかることなんじゃないのかなー?過去から現在で生きているトータルのことが「本当の私」。
    (本の中身とずれたことを書いてしまったが。。。)

    最終章の著者の実体験は、ああそうだよね。ととても共感できた。
    この本の中で、一番、わかりやすかったというか、そうだよね。と思ったのが最後かも。

  • 各章が独立していて、別々の内容になっていて、最初は戸惑った。
    タイトルから期待して読むと、肩すかしにあってしまうが、著者の意見が分かりやすい上、納得できる部分が多かった。
    <私>についての考察は、哲学的でもある一方、精神科医の視点もあり興味深い。
    それぞれについて、また別々の一冊としても面白いかなとも思ったが、そうすると逆に広がり過ぎて分かりにくくなってしまうかも。そういう意味では自分でさらに調べ、考察するのも良い。

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著者プロフィール

たくましいリベラルとして、右傾化する政治状況から現代社会の病理まで、メスをふるう行動派知識人。1960年生まれ。精神科医。立教大学現代心理学部教授。『若者の法則』『ぷちナショナリズム症候群 若者たちのニッポン主義』『生きてるだけでいいんです。』『弱者はもう救われないのか』『「悩み」の正体』『リベラルじゃダメですか?』ほか、著書多数。

「2017年 『憲法の裏側 明日の日本は……』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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