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みんなの感想・レビュー・書評
(9レビュー)
立ち読みで済ませようとしたが、渡辺淳一「失楽園」の書評を読んで本屋で吹き出しそうになり、家で読まねばと購入した。本選びの際にかなり参考にさせてもらっている。新しい世界に導いてくれた岡野氏と豊崎女史に感謝。
この本をきっかけに読んだもの:
泉鏡花「春昼」「歌行燈」「高野聖」/ 中勘助「銀の匙」/ 内田百けん「冥途」/ 小川未明「赤い蝋燭と人魚」/ 谷崎潤一郎「細雪」
いつか是非とも読みたいもの:
夏目漱石「それから」/ 堀辰雄「風立ちぬ」/ 織田作之助「夫婦善哉」/ 川端康成「雪国」/ 中島敦「山月記」
いつかできれば読みたいもの:
尾崎紅葉「金色夜叉」/ 井伏鱒二「山椒魚」/ 林芙美子「放浪記」/ 深沢一郎「楢山節考」/ 村上龍「限りなく透明に近いブルー」/ 村上春樹「ノルウェイの森」
百年分のベストセラーをまとめて一気読みというムチャな企画。ムチャだけど、成功している。パチパチ拍手!一つ一つの作品についての批評だけではなく、「売れた」という共通点だけで並んだまとまりが映し出す時代の顔色もうかがえて楽しい。
読むことについて言えば、岡野・豊崎の二人の鋭く暖かくおもねらない読みに感心することしきり。
作品について言えば、時の試練の重みに居住まいを正したくなる。
もちろん、単なる後出しジャンケンなら誰にでもできるけど、そんな薄っぺらな二人ではない。
ただ、一人の読書人として、これを読んで安心し読んでもいないのに読んだつもりになっている自分がイヤになる。斉藤美奈子のベストセラー一気読みを読んでもそんな気分にはならないんですが。
岡野宏文と豊崎由美が20世紀+αのベストセラー本を斬りまくる対談形式の書評集。二人のかけあいがテンポ良くて面白く、好き嫌いで評価してたりする作品があるのも笑わす(そういう作品にはちゃんとフォローをいれている)。
自分の考えや好みと違うところもあったけど、どういう所を評価するのかしないのか、ちゃんとした読み手の話は勉強になる。
対談形式の本。
古今のベストセラーに激しく突っ込みを入れ、まっすぐ読むだけでは見えない別の見方を示してくれる。
私が個人的に好きな『智恵子抄』にも繰り返しが多くてくどいと一蹴。
思わずムッとしてしまった。
もっと愛のある突っ込み方はないものか。
ほめるやつはほめるんだけど、けなすやり方が批評じゃなくて批判で(自分であとがきに書いてたけど)、その言葉遣いが「キモイ」「ウザイ」「殺す」って公の場につかうものじゃなくて、それが違和感になって、たぶん論理的につめて考え批評しているところもあるだろうに、その作品のアラよりもこの本を書いたおふたりの品格が気になっちゃうのだ。しゃべり方悪いと損するわよ、と小さいころの私に言った母の言葉が思い出されるよ。
20世紀文学を読みつくす。
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