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みんなの感想・レビュー・書評
(21レビュー)
2回目です。
表題作と「それゆえに愛は戻る」の2編が収録されています。
売れない青年画家・イーベンが冬の公園で出会った少女・ジェニー。
彼女は彼の前に現れるたびに、数年を経たかのように成長していきます。
2人のあいだには出会ったときから愛が芽生えていましたが、どうやらジェニーは過去からやってきたようなのです…
初めて本書を手に取ったのは、恩田陸さんの『ライオンハート』を読んだから。
時代を超えて巡り合う運命の男女を描いた『ライオンハート』が本書へのオマージュだと知り、読んでみたのです。
物語の冒頭から漂う喪失の気配は、読者の心にざわめきと切なさを絶え間なく伝えてきます。
そして読後も、さわさわと微かにしかし確かに、読者の中に響き続けるのです。
再びこの本を読むときがくる、という予感がします。
2作の短編集。
「ジェニーの肖像」は恩田陸の「ライオンハート」の元となった小説。
正直あまり理解が追いついてないとは思うけど、
ジェニーの肖像は良かったな。
冴えない画家とどこからともなく表れ、
画家と短時間過ごした後にいなくなる少女とのラブストーリー。
画家からは会いにいけないもどかしさと、会ったときの幸せと。
自分の中に覚えがある言葉にできない想いを言葉にしていて、
感心しつつ共感しつつ一気に読み終えてしまった。
もう一作はあまり気に入らなかった。
妻に先立たれて子供二人と暮らしている男性と、
海で出会った不思議な女性のお話。
ジェニーの肖像に比べるとファンタジー感に欠ける気がした。
似たような話だったから慣れや飽きがあったのかもしれない。
この小説を咀嚼して再構築したものがライオンハートだと思うと、恩田陸の凄さに驚く。
裏表紙にファンタジーとあるのでそのようにカテゴライズさせてもらった。
「それゆえに愛は戻る」とともに芸術家が己の才能と力量に苦悩する物語。現れる少女、女性は芸術の女神か。
淡々としたノスタルジックな作品。
「ジェニーの肖像」も併録の「それゆえに愛は戻る」も喪失で終わってしまう。
個人的には「それゆえに愛は戻る」がお気に入り。冒頭の詩がとても美しい。
言わずと知れたロマンティックSFファンタジーの名作。先日来、ちょこちょこと読み始めているタイムトラベル本だけれど、恩田陸さんも梶尾真治さんも絶賛していたので読んでみた。(誤訳の宝庫と言われる偕成社文庫版を避けて、創元推理文庫版を選択。) さすがと言いたいところだけれど、あまりにも他の方の前宣伝を聞きすぎていたせいか、感動はいま一つ。確かに、詩人と言われるネイサンの美文は、なかなか読ませるのだけれど、、、うまく物語の中に入り込んでいけなかった。 同時に収録されている『それゆえに愛は戻る』は、冗長と思われる文体が退屈。ロマンティックを狙うにしても、間延びした印象がする。もう少してきぱきとメリハリのある展開が好みなので、これは肌に合わなかった。
裏表紙のレビュー
1938年、冬のニューヨーク。貧しい青年画家イーベンは、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。数日後に再会した時、彼女ジェニーはなぜか、数年を経たかのように成長していた。そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる。
◇感想◇
イーベンが徐々に気づく「ジェニーの謎」とジェニーの「成長」。2人の距離が次第に近くなっていく。それは、距離も気持ちも、そして時間も・・・。
最後の結末が見えているのに…。
2人の想いが、とっても切ないです。
でも、純粋な気持ちになれる1冊でした。
つかの間の恋。
いつかくる別れを、淡々と受け入れているような関係が切ない。
大好きな人がいて、相手とめったに会えないとする。でも愛する人がいれば、一人の時間に眺める世界も普段とは違って見えるだろう。そしていつか失ってしまっても、心を通わせた思い出は消えない どんなに喪失感に苦しんでも、その記憶はかけがえのない宝物だ。
二回読んで好きになった作品。
「それゆえに愛は戻る」もとても好きです。
翻訳された作品だからか、ストレートな言葉がそのままで
それも素敵だと思いました。
ファンタジィ・・・か。アンダートーンが淋しく切ない。女性が時の流れの外にいるって設定の本って意外とあるんだな。山田太一の「飛ぶ夢を…」もそうだった。9 Jan 2007
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