“捨てる”勉強法 (PHPビジネス新書)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569795621

感想・レビュー・書評

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  • いつもの和田氏の論評と変わらない一冊であった。

  • 和田秀樹の30代の社会人向けの勉強法についての本である。
    1)勉強が必要な時代背景
     ・大人の学力を測る国際的なPIAAC調査の実施が始まった。
     ・グローバルな世界ではTOEICやTOEFLに代表されるグローバルに通用する基準や資格が必要となる。
     ・勉強にはセーフティネット的な意味合いがある。ペーパーテストもその点で重要となる。

    2)勉強を始める時の注意点や心構え
     ・勉強には目標が必要。明確な目標(アウトプット)を明確にして取り組むこと。
     ・目標設定に他者からの評価があるならば、その人が期待するものを考えて、目標を立てる。
     ・先のことは考えすぎない。そこそこ10年先のことにする。
     ・やらないことを決める。やることに優先順位をつける。
     ・物事を始めるには、セーフティネットが必要。一念発起して退職してから勉強するのではなく、少しづつ始められるところから着手する。
     ・自分の劣っている部分ではなく、得意を伸ばすための勉強をする。その方が、勉強がやりやすいし、得られる効果が大きい。
     ・失敗を分析して学ぶのではなく、成功を分析して学ぶ。失敗から学ぶことで失敗しなくはなるが、それだけでは成功には繋がらない。

    3)勉強方法
     ・知識があるとは、「知識の入力」+「知識をもとにした推論(思考)」+「実行・成果」の要素がある。
     ・知識の入力として記憶方法が重要。誰かに話すことで、単なる意味記憶からエピソード記憶となり忘れにくくなる。また語呂合わせも有効。
     ・記憶のためには、復習を行うこと、アウトプットを行うが重要。記憶の研究から、9時間後と1ヶ月後に復習するのが効果的。
     ・推論には、単一のもの見方だけでなく、複眼的な思考を行う。そのためには日頃から、批判的に本を読んだり、話を聞いたりする。
     ・勉強方法を試行錯誤しながら、自分にあった方法を模索する。結果が得られなくても、あきらめないこと。試みたことによる副産物は何かしらある。
     ・スモールステップで進める。目標も小さな目標を立てる。また、勉強を維持するために設けるご褒美も小さいものから。
     ・物事を行う時の所用時間を把握して、計画を立てて勉強管理する。所要時間から、隙間時間も有効に使う。
     ・勉強計画は、時間でなくて、量をもとに立てる。また締め切りは小刻みに。
     ・適度な休息と睡眠をしっかりとって、効率的に勉強を進める。無理な徹夜や長時間勉強は効率を悪くする。

     

  • 知識社会の勝者になるために。まずはセーフティーネット。欠点よりも得意分野を。一年ワンテーマ400時間捻出。ご褒美効果。ホームランより打数を増やせ。201406

  • 今から勉強しようという人にいい内容かな?勉強し始めていて、ある程度順調な人にはそんなに有用じゃないかもしれません。

  • 受験を乗り切るためのHow to本を書くイメージが強かったが、著者の人間的な面が見えて読んでいて気持ちよかった。勉強法について肉食とセロトニンの関係は説得力があって参考になった。多方面で活躍する著者の10分と15分の使い分けも参考になった。

  • 捨てる 勉強法

     やらないことを決めたり、時間を管理したりして、より効率よく勉強する方法。
    ●夜のテレビは54分で消す。
    目的もなく、ただ何となく見る事は無駄な時間を過ごしていると同じ。
    もし、目的があってみるならば、54分に制限をし、そのまま天気予報など見続けるのはNG。

  • 100人にひとりの勝ち組目指す。
    抜きん出た存在になるためには取り柄を探し、そこを伸ばす。短所を減らしても市場価値は上がらない。
    ペーパーテストはセーフティネット。

    成功したければやってみること。絶対の成功論はない。ダメだったら違う方法を。

    記憶力は低下するのではない。年を取ると復習しなくなるだけ。
    月に一度、週末は復習に充てる勇気。
    勉強は肉体労働。耳声体フルに使う。
    情報活用は情報整理時間と検索時間の短いひとの勝ち。
    早起きして勉強、あとは気持ちが楽。
    打席に立つこと。

  • 今後の勉強法や仕事に活かせる学びが得られた本でした。

    まずは明確な獲得目標を設定すること。どんな本にも書いてあることだけに、重要性を再確認。

    優先順位付けが苦手な私には、なんでもやろうとするのは失敗するという言葉は耳が痛い。ただ、優先順位付けにあたって、まずはやらないことを決めるとらよいことを学んだので実践してみる。

    振り返ると、タイトルと内容が合ってない印象もあるwやらないことを決めるってのはタイトル通りですが。若手ビジネスマンは読むと学びが多いかも。良書です。

    それと、最近読んだ「ビジネス速読仕事術」と同じで、ストーリーで記憶すると良いって話が書いてありました。

  • 【読書その45】様々な分野に手当たり次第に手を出すのではなく、「捨てること」に着目し、将来を見据え、優先順位をつけて勉強する方法を紹介した和田秀樹氏の本。
    時間には限りがある。その中で時間をいかに効率的に使うか。効率的に使うには、基準となる「ものさし」が必要。
    それは著者が言う、「注目すべきは欠点よりも得意分野」である。ドラッカーの本を読んでいても出てくる、この「自分の強みとは何か」という問い。自分の強みを活かし、伸ばすために、そこに重点的に勉強をすることが自分の価値を高めることができる。
    勉強する際に、自分の将来の明確なビジョン、具体的な獲得目標を設定をすることが重要。読書についても同様のことが言える。毎年1年に100冊という目標を立てているが、それが全てではない。なんとなく本を読むのではなく、しっかりと問題意識をもって読書をしたい。

  • 士業にとって勉強は仕入れそのものです。
    資格をとってからいかに学び、いかにアウトプットしていくかがとても重要となります。
    この本の著者、和田秀樹さんは精神科医でありながら、和田式勉強法で知られるベストセラー作家。受験勉強ノウハウでお世話になった人も多いはず。
    この本は、30代のビジネスパーソンにターゲットを絞り、ビジネス戦国時代ともいえる今を勝ち抜く勉強スキルについて紹介されています。
    僕自身も30代も終盤に差し掛かり、明らかに20代の頃のやり方とは違います。
    30代前半くらいから、記憶力や瞬発力のようなものに限界を感じて、それなりに工夫してやってきています。自分自身の頭には限界があるので、メモを工夫するとか、図解してみるとか…そんな単純な話なのですが。
    思えば新入社員のころって恥も外聞もなく、なんでも先輩に聞けたのに、今ではなかなか人にも聞けず、インターネットなどでこっそり調べたりしています。この本によると検索して自分で調べることも勉強法としてはいいみたいです。
    タイトルにもあるように30代ではある程度、ターゲットを絞って勉強して、強みを発揮することも大事です。もちろん、20代である程度広い範囲での知識を得ておく必要があるのでしょうが。
    この本は、プロ野球のピッチャーが、速球主体の本格派から、ベテランになってから技巧派に変わっていくように、年齢に応じて仕事や勉強のスタイルも変えていきたいと願う30代の社会人にはお勧めの本です。

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著者プロフィール

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたり高齢者医療の現場に携わっている。
主な著書に、『80代から認知症はフツー』(興陽館)、『病気の壁』(興陽館)、『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)、『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『老いの品格』(PHP)などがある。

「2024年 『死ぬまでひとり暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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