カットバック 警視庁FC2

著者 :
  • 毎日新聞出版
3.16
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本棚登録 : 254
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108346

作品紹介・あらすじ

大人気の警察映画「危険なバディー」のロケがスタート。FC室のメンバーは、交通整理や俳優の警護などに当たるが、ロケ現場から死体役の役者が撮影用衣装を着たまま死体で発見される。
早速、捜査本部が設置。幹部は、被害者が衣装を身に着け、凶器のナイフが小道具に似ている点に注目。また、主演女優の桐原美里が殺人現場に一人で立っていた姿が目撃され、男女の怨恨(えんこん)の線で犯人を考えていた捜査幹部は色めきたつ。楠木はヒロイン役の桐原美里を調べるよう指示されるが……。

感想・レビュー・書評

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  • 帯に「戸高」なんて書かれてるもんだから、これは読まずにはいられないと早速手に取った。FCの作品の第2作目だったのね(1作目は読んでない…)。映画撮影現場で死体となる俳優が死体となって発見され、FC室は捜査一課、大森署と協力して真相を追う。あの方が去った後の大森署が舞台となっていて、あの方もその幼馴染の部長さんも出てはこなかったけれど、ファンサービスたっぷりといった感じ。でも空気は楠木さんをメインに「マル暴甘糟」を思い出させるユルさ。お偉方も鼻の下伸ばした風で。映画の方もあのシリーズ物風だなあと思わせるものもあり。緊張感があまりない今野作品も嫌いでない、気楽に読めて楽しめました。また、どこかで戸高が出てくることを期待。

    • chie0305さん
      こんな本が出てるの知りませんでした。スピンオフ?戸高のファンなので、読んでみます!
      こんな本が出てるの知りませんでした。スピンオフ?戸高のファンなので、読んでみます!
      2018/07/05
  • <則>
    またもや今野敏太郎氏お得意の,題名がこの本の内容とどういう関わりなのか謎っ,と云うか読者が自分でよく考えてね,の一冊。
    ”カットバック” というと僕の場合真っ先に思い浮かぶのはサーフィンなのだが,もちろんサーフィンとは全然関係ない。カットバックの一般的な意味はなんだろう。でも,もういちいち面倒なのでググったりはしないw。

    何かというと「もう帰りたい」とばかり言っていて全然やる気のない(ように見える)楠木に物語を語らせているのは結構目ずらしい書き方だと思う。今野敏長炭物語のスタイルってのは何種類もあるなぁ。

    あらためて奥付の初でを見てビックリ。本作は毎日新聞に連載されていたのだ。僕は何故だか新聞連載と聴くと畏れ多くて萎縮してしまう。何故だ⁈ 特別に思い当たる節は無い。きっと新聞と云うメディアを信頼していた事があったからだろう。今はもうマスコミと呼ばれるメディアは全部ダメ(何がどうダメなのかは語ると長いのでまた別の機会にでも。すまぬ。)なのでそろそろこの新聞アレルギーみたいのも直すとしよう。

  • 警視庁FCでありつつ隠蔽捜査のスピンオフってことで
    ニヤニヤしながら読んでました。

    前作に比べて楠木くんの神通力というのか、
    彼の発想から事態が転がっていく感じが薄れてて
    ちょっと残念でした。
    裏を返せばそれが警察官としての成長なのかもしれないけど。
    やる気ないのにそう受け取ってもらえない様は相変わらずで面白かったです。

  • 隠蔽捜査シリーズ番外編って感じ。舞台は竜崎署長の後任で美人キャリア署長率いる大森署内の捜査本部と撮影現場。戸高刑事が相変わらずの型破りの捜査で登場する。遊び心満載のストーリー♪面白くてサクサク読めた

  • 警視庁FC班シリーズ。

    大人気シリーズ刑事ドラマ「危険なバディー」が映画化されることになり、FC班の出番となりますが、大森署管内での撮影初日、殺人事件が発生し、FC班も捜査に加わる羽目に。

    相変わらず、やる気があるんだかないんだかの楠木がいい味出してます。
    大森署の新しい署長もユニークで、戸高刑事は相も変わらずで、なんだか大森署が懐かしく、ストーリーもテンポよくて楽しく読めました。

  • 面白かったけど、もっと面白いと思って読んでしまった。映像化できそうないわゆる脚本のような小説。戸高の戸高らしさがもっと欲しかったなあ。FC室2作目だったようで、1作目読んどけば楠木のつかみどころのなさが気にならなかったかもという感じ。面白かったけど、戸高、戸高が読みたいんですよ。面白かったけど。

  • ――――――――――――――――――――
    人気刑事映画のロケ現場で出た本物の死体。
    夢と現のはざまに消えた犯人を追え!
    ――――――――――――――――――――
    .
    警視庁地域総務課の楠木肇(くすき・はじめ)は、
    普段はほとんどやる気のない男。
    .
    しかし、事件となると意外な才能を発揮する。
    .
    楠木が所属する特命班「FC(Film Commission)室」には、
    地域総務課、組対四課、交通課から個性的な面々が集まっている。
    .
    FC室が警護する人気刑事映画のロケ現場で、
    潜入捜査官役の俳優が脚本通りの場所で殺された。
    .
    新署長率いる大森署、捜査一課も合流し捜査を始める警察。
    なんとしても撮影を続行したい俳優やロケ隊。
    .
    「現場」で命を削る者たちがせめぎ合う中、犯人を捕えることができるのか。
    .
    .
    ――人気シリーズ「隠蔽捜査」の戸高刑事も登場!

  • 警視庁FCシリーズ、2作目。

    シリーズ1作目がとにかくくだらない結末だったという記憶しかない代物だったので、微妙に避けていたんですが、隠蔽捜査シリーズの戸高刑事も登場することを知って、つい手に取ってしまいました。結果的には、隠蔽捜査シリーズ、かつ大森署メンバーのファンである私にとっては、なかなか楽しく読めました。竜崎目線ではない、戸高さんや貝沼副署長を読むのは新鮮だったかも。竜崎の後釜の新署長も良き。天然美人キャリア署長でいて、たまに鋭い一面も見せて、意外と悪くないキャラかもしれない。正直、本来の主人公の楠木がやる気のない警察官でいまいち魅力の乏しいキャラであるので、このまま大森署メンバー総出でシリーズを乗っ取ってもいいよ、なんて思ったり。
    ロケに使われている映画が某横浜の危険な刑事二人組を意識しているのも、最初は期待したけど、あまりにも露骨過ぎて途中胃もたれを起こしそうだった。「関係ないね」側の方のファンでもあるのでね、、、モデルにするならするでもうちょっと好感度よく描いてくれないものかと。まぁ、結果はオーライだったんですけど。
    コラボ的には面白かったし、警察官としてやる気のない主人公でありながらも、フィルムコミッションの仕事に関しては意外ときちんと理解していたりと、見直した面もあるので、まぁ、1作目よりは随分と楽しく読めました。

  • FC(フィルムコミッション)シリーズ第2弾。

    前作があまりにも駄作過ぎたので、このシリーズは読まないかなと思いましたが、舞台が大森署と聞いて読みました。
    なんと、竜崎去りし後の大森署管内での映画撮影での殺人事件なので、なじみの面々が登場して今野ファンとしては楽しめました。
    特に、大森署員たちだけでなく、他のシリーズにも登場する池谷管理官や田端課長も美人女優にはだらしないようすもあったり、いつもの雰囲気と違ったコメディタッチで面白かったです。
    もちろん事件自体は今一なのですが、楠木の公務員気質も鮮明で、他のシリーズ(例えば湾岸署など)も舞台にして続けてもいいような気がしました。

  • 初めて今野敏の警察ではなく殺人の流れにフォーカスした本を読んだ。
    興味深く感じたと同時に、なぜ3人の俳優は彼女を庇おうとしたのか、それがどうしても最後で分からなかった。読後の今でも、うずうずしてすっきりしない。誰かわかる人がいたら教えてほしい。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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