最悪のはじまり (世にも不幸なできごと 1)

  • 草思社
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本棚登録 : 413
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794210708

作品紹介・あらすじ

ハッピーエンドの物語がお好みの方には、本書はおすすめできない。ドキドキはらはらが苦手という方も、おやめになるのが身のためだ。なぜなら本書は、ビーチで遊ぶ三姉弟妹に、世にも恐ろしい知らせが届けられると、あとはみじめでイバラ、不幸のオンパレードだからだ。知恵と勇気で悪の魔の手と立ち向かう子供たち。しかし、ああ、なんたること!その結末は…申し上げるまい。ただしもちろん、ハッピーエンドは、なしだ。アメリカをはじめ、世界中でハリー・ポッターと並ぶ超人気シリーズ。頁をめくる手を止められないことまちがいなしのベストセラー、ついに日本上陸。

感想・レビュー・書評

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  • 子ども時代に読んだ本を再読。
    冒頭から懐かしさを感じ、一気読みした。

    この物語は作者が冒頭で注意するように、決してハッピーエンドにはならない。主人公たち3姉弟妹には多くの不快な出来事が押し寄せてくる。両親の死、不快な養父、不潔な住処…、想像するだけで可哀想である。
    しかし、そんな中でも長女のヴァイオレットは発明を、長男のクラウスは本から知恵を、次女のサニーは自慢の歯を使って困難に立ち向かう。
    一冊で綺麗にまとまっていたし、地の文も読みやすい。今後の3人の運命が気になる作品だった。
    映画化もされ、原作も完結済のため、手を出しやすい作品。

  • 帯紙に書かれているとおり、まさしく
    「不幸と不運、てんこもり!」
    冒頭でハッピーエンドはないと予め作者から予告されているのに、3姉兄妹の幸せを願わずにはいられない。何度も降りかかる不幸と不運にハラハラドキドキしながら、時には「なんで作者は姉兄妹こんな仕打ちをするんだ!」と思わずにはいられない。(予め忠告されているので文句を言えないのは承知だけれども!)

    3姉兄妹があまりに可哀想でこれ以上見てられない!でも続きが読みたい!!

  • 読み終わっちゃったよ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜さみし〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  • おもしろい!!ドラマ見たから頭に情景浮かんでたのしい

  • 3姉弟の始まりの物語。
    家は燃えるし、両親も燃えるし、最悪の出だし。
    初手から詰んでる。

    児童書とは思えない内容。
    突然出てくる軽快な語り口の作者、これは好き嫌いが分かれると思う。
    ミスターポーは咳き込むし話を聞かない。

  • <A Series of Unfortunate Events #1 : THE BAD BEGINNING>
      
    挿画/北砂ヒツジ
    装丁者/原真澄

  • 高校のときに途中まで読み進めたシリーズを初めから読んで完結を目指すことにした。

    この本、図書館の蔵書検索の情報欄には小学校3~4年生向けと書かれていたが、うちの高校のメイン本棚に並んでいたぞ。高校のレベルが知れる。ラノベコーナーが充実しているような学校図書館であった。

    さて、この物語はかしこく愛らしい三兄弟が、両親の死をきっかけに遠縁の親戚の世話になることとなるが、その親戚から虐待を受ける話。
    めちゃくちゃしんどい設定だけど、地の文が軽い語り口なのと兄弟が前向きなのとで緩和されている。

    大人になって読み返しても面白いんだけど、親となった今では子どもがしんどい目にあっているのはけっこう辛い。

  • 荒川図書館図書館員の太鼓ボンで興味。

  • 子どものころから好き。これはヤバイ、ほんとにすき。

  • 本好きの人とバッドエンドの小説の話をしてたときに、「児童文学だけど」って勧められたのがこれ。
    「フランダースの犬」並みに「ぜんぜん救われない子どもの話」。
    作者が冒頭や文中で、ハッピーエンドが好みの読者にはこれを読むのを勧めない、って何度となく警告してる。
    現実の世の中は不条理なことだらけ、っていうことで、「いたいけな子どもたち」が不幸まみれになる物語を書いたらしいけど、ほんとに不幸まみれの、ぜんぜん救いのないストーリーだった。

    主人公の子どもたち、っていうのは3姉弟妹。
    長女は発明好きの14歳(美少女!)。
    真ん中の長男は本好きの賢いメガネ男子、12歳。
    いちばん下の次女は噛むのが好きな赤ちゃん。

    3人はおおきな屋敷にお金持ちの両親としあわせに暮らしてたけど、ある日、3人が遊びにでかけてるあいだに自宅が全焼して両親も死んじゃって孤児になる。
    そこからが不幸のはじまり。
    莫大な財産を相続したけど、長女が二十歳になるまでは財産に手をつけれないので、とりあえず財産を管理してくれる銀行家が3人をひきとってくれる。
    でも、すぐに「遠縁」の伯爵が3人をひきとるんだけど、この伯爵が子どもたちの財産をねらう凶悪な男。

    ものすごい不潔なボロ家に住んでて、子どもたちにはベッドひとつしかない部屋しか与えない。
    そのうえ、まいにちいろいろ子どもにはムリすぎる仕事をさせてて。
    そのうち、伯爵は14歳の長女と「合法的」に結婚する方法をおもいつく。
    夫になれば妻である長女の財産を自由にできるので、そうしたら子どもたちは殺してしまうつもり。

    その策略にきづいた子どもたちが、なんとかそれを防ごうとするけど、周りのオトナたちはだれひとり頼りにならなくて、結局「結婚」をさせられちゃう。

    だけど。

    子どもたちはもっと賢くて、じぶんでじぶんたちを救う。
    伯爵の罪があきらかになって逮捕されることになり、子どもたちはとてもいい人にひきとられることになって、「めでたしめでたし」。

    っていうラストだったんだけど。
    フツーの児童小説なら、そこで終わり、だろうけど、この物語はぜったいにはっぴーえんどにはならないの。
    その先に、ものすごいバッドエンドなラストが用意されてて、子どもたちは不幸な境遇からぜんぜん抜け出せない。

    全13巻あるらしいから、まだ1巻はタイトルどおり、「最悪のはじまり」にしかならない。

    ひゃー。
    この1巻目だけで、ものすごい不幸まみれなので、読んでてこころがつかれるんだよね。
    子どもたちがかわいそう、っていうより、子どもたちをぜんぜん救えないオトナたちの不甲斐なさにものすごいイライラしてくるから。

    子どもの人権がまるでない時代の話を読んでると、児童福祉法みたいなものって、ものすごいだいじなものだとおもう。

    でも、この話がおもしろいのは、長女と長男がものすごい聡明で、悪人のオトナにやられっぱなしでいないとこ。
    子どもたちが賢くなければ、あっというまに財産を奪われて、みんな殺されちゃって、そのことが犯罪として世にあきらかになることもなく、それでおしまい、っていう、「世間に知られることなく葬られた不幸な話」になっちゃうんだとおもうけど。

    赤ちゃん含めた3人のキャラクターがものすごい魅力的なの。
    映画化されたらしいけど(見てみたいー)、「オトナ顔負けの知恵をしぼれる利発な子」って、ハリウッドが大好きな子ども像、だもんねー。

    それと、ものすごい悪人のオラフ伯爵も、吐き気がするほどの虐待を子どもたちにするんだけど、「なんかヘンなキャラクター性」があって。
    じぶんの家のいろんなとこに、「目」のマークをつけたりしてる。
    こういう設定、って、なんかおもしろい。

    それと、この小説はしょっちゅう「作者」が出てきて、いろいろ物語に口を挟んでるの。
    この作者のつっこみ、も、いろいろおもしろい。

    甘ったるいお説教タイプの児童書はぜったい書きたくなかった、っていう作者。
    わたしも、たてまえは子ども目線の物語なのに、そこに押し付けがましく描かれている世界観が道徳マニアなオトナ目線、みたいな児童向けストーリーが大嫌いなので、この物語はほんとにおもしろかった。
    一気に読んじゃった。

    でもー。
    ほんとに、ものすごいこころがモヤモヤしてイライラしてつらくなってくるぐらいの不幸な境遇なので(再度言うけど、周りの善人側にいるはずのオトナたちの不甲斐なさが極悪キャラのオトナより最悪)、わたしはこれをずっと読みつづけるのはしんどいかも。

    ネットでいろいろみたら、亡くなったはずの両親は実は……、なんていう展開らしいので、そこらへんのナゾは知りたいけど。
    うちの近くの書店にはなくて、ブックオフでこの本を見つけたんだけど、4巻目までしかなかったしねー。
    13巻完読するかどうかは、ちょっと未定。
    図書館にあれば読んでみるかも。
    だけど、うちのほうの図書館、びっくりするぐらい、なーんにもない図書館、だからねー。

    そうそう。
    この物語の魅力のひとつに、長男が本好きなので、本にありつけたときのシーンがステキ。
    1巻目では、ひきとられた極悪伯爵の家の隣のおばさんちに、ものすごいステキな図書室があって、そこに出入りさせてもらえるのね。
    自宅に読書スペースがある図書室がある、って、それだけでものすごいわくわくする。

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著者プロフィール

アメリカの作家、脚本家。本名はダニエル・ハンドラー。レモニー・スニケットの名前で発表した「世にも不幸なできごと」シリーズで知られる。この作品は映画化もされた。ほかに『くらやみ こわいよ』など。

「2019年 『イライラくんと こえだちゃん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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