トラベッド (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
3.41
  • (4)
  • (8)
  • (11)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 101
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (68ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834002027

作品紹介・あらすじ

ヒロの妹のアイちゃんは、1歳になったばかりの赤ちゃんです。おかあさんは、アイちゃんにかかりっきりで、ヒロのことをかまってくれません。ヒロはいらいらして「こわいトラだぞ おひげぴんぴんの らんぼうトラだぞ アイちゃんなんて、たべられちゃえっ」と、アイちゃんのベッドにトラの絵を描いてしまいました。するとその晩、「ウォーッ」といううなり声が……。国際アンデルセン賞受賞作家・角野栄子さんの楽しい絵童話です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • トラがちょっとこわかった。赤ちゃんにいちごジャムをぬって食べるなんてびっくりした。ふつうの食べものと食べものじゃないものの組み合わせってすごい。それでトラがこわくなっちゃった。でも、おれはだいじょうぶ。もう大きいし、チャンバラでやっつけられると思う。もし食べられたら、トラのおなかをなぐって出てくる。
    おれに妹がいたら、やっぱりやきもちやいちゃう。でも、もしトラが出てきたら、本気でトラをたおす。
    ぼくの家では、お母さんじゃなくてお父さんがねちゃうから、お母さんがねちゃう家もあるんだなということがわかった。(小3)

  • ヒロちゃんには1才の妹アイちゃんがいて、両親になかなか甘えられない。「アイちゃんのせいだ」。そこでヒロちゃんは、アイちゃんのベッドに、こわいトラの絵をいたずらがきして……。

    両親に甘えられず、なかなかかまってもらえないお姉ちゃんの寂しさが描かれた作品。甘えられないのを妹のせいにしてちょっとにくんだりもするが、最後には妹を抱きしめるところがいい。満足。

    トラが動き出すところはハラハラして引き込まれるし、お母さんに教えてもらったおまじないでトラを眠らせるアイデアも楽しかった。

    「全部のページに絵がほしい」でも「長いお話がいい」という4才9か月の息子に選び読んだ本。レストランの待ち時間に読み、料理がきても「読んで」、次の料理がきても「最後まで読んで」と言われ、結局最後まで一気に読んだ。特にトラが動き出す場面から夢中になって、楽しんでいたように思う。

    「だって、あたし、おかあさんにおはなしがあるんだもの。おねえちゃんのおはなしなんだもの。あかちゃんには、わからないおはなしなんだもの」

  • 3.5

  • 来年の干支にちなんで、寅

  • スズキコージさんの絵は好き嫌いが分かれる気がする。
    個人的には好きだけど、この話を読んでほしい低学年の女の子は怖がって手にとってくれなさそう。

  • 妹に両親をとられたみたいでさびいお姉ちゃんの様子がほほえましいです。

  • 赤ちゃんがいるので
    甘えられないお姉ちゃんが
    妹のベビーベッドに虎の絵を描いちゃう話

  • スズキコージさんの絵が衝撃的だけれど、内容はお母さんを妹にとられちゃってちょっとさみしいって話。お姉ちゃんの気持ちが、よく伝わってくる。久々にお母さんを独占できたときの気持ちは懐かしく共感できた。
    ベビーベッドに書いたいたずらがきが、本物のトラになり、襲われた妹を助けようとお姉ちゃんは必死になる。でもそれは夢だった。

  • 【12/24】学図。季節の本(トラ)展示1/8~。(女の子)(きょうだい-妹)(父、母)(かぞく)(ねこ)(おまじない)(家具-ベッド)

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

角野栄子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×