注文をまちがえる料理店

著者 :
  • あさ出版
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本棚登録 : 476
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866670294

作品紹介・あらすじ

まちがえることを受け入れてまちがえることを一緒に楽しむ「認知症を抱える人」が接客をする不思議であたたかいレストランのものがたり。

感想・レビュー・書評

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  • 数年前にニュースで「注文をまちがえる料理店」のことを聞いたことがあった。
    認知症を抱える人たちがホールスタッフとして働くレストラン。

    まちがえることを受け入れて
    まちがえることを一緒に楽しむ

    斬新なアイデアで、私も行ってみたいなと思った。
    認知症に限らず、病気や障害があっても役割があるということの大切さが再認識できた。
    できることを見守る、まちがえても受け入れる、そんな寛容な世の中になったらいいと思う。

  • あ、間違った。

    タイトルの印象から思わず『宮沢賢治』関連の本かと思って借りたが、賢治は一切出て来ず。(笑

    内容は
    認知症の人に働く場を与えたくて開いたレストランでのエピソード集。「だから、注文間違えちゃうこともあるけど大目にみてね♪」がタイトルの由来。

    以前『世界の果てまでイッテQ』の番組内で、
    女優業にも手を出し始めたイモトに内村さんが
    「イモト!お前の居場所はここだからっ♪カン違いすんなよ」と一喝したシーンを思い出した。
    あの時
    (イモト、居場所があっていいよなぁ~)なんて羨ましく思ったものだが、
    認知症の人達にとっても、どれだけ嬉しい事であっただろうか。
    働く場を与えられて、お給料をもらって♪

    広い心と温かい目をもって、訪れてくれるお客様も素敵♪

  • こんな素敵なストーリーがあったなんて!
    マスコミで話題になったと書いてあったが、この本に出合うまで、全く知らなかった自分を恥じた。
    しかもこの本が紹介されていたのは、『デジタル社会のマーケティング』という大学の教科書としても使われそうな、超固くて真面目な本。”デジタル社会”というテーマとは、まるで関係ないことのように思うのだが。
    デジタル社会にあっても、ある意味普遍的と言える、人の心に訴えるマーケティングというものに共通するものがあるのだろう。
    ピアノを間違えながらも、ご夫婦で演奏される場面は、涙がとまらなかった。難しい演出はいらない。感動はシンプルな中にこそあるのだと。

  • 注文を間違えるというコストと思われるところを
    少しワクワクというメリットに変えてしまうところが良い。
    あとは、筆者の巻き込んでプロジェクトを進めていくバイタリティーもすごい。
    本の構成もおもしろい。

  • 読みやすいし、なんかほっこりする
    ただ、実際介護をされている家族や介護士さんにとってはやっぱり大変なことで・・・
    一部分だけのほっこり感なんだろう
    介護してる母は「もう一度子育てしてるみたいなものよw面白いw」とは言ってるけど、体力的にも大変だろう・・・

  • 私も「ヘルプマーク拡げ隊」をやってみたい!

  • 認知症の人たちが配膳をするレストラン。
    だから「注文をまちがえる料理店」。
    正確には、注文をまちがえるかもしれない料理店だろう。(必ずまちがえるわけではないから)
    私はとても素敵なアイデアだと思った。
    もちろん認知症の程度によるけれど、認知症があっても周りのサポートがあれば働くことは可能だし、働くことによって人の役に立ち、彼らの活力になると思う。
    また、お客さんの方も認知症について知ることができ、その垣根が低くなると思う。
    認知症の人が輝いていれば、自分は絶対に認知症になりたくないといった気持からくる嫌悪は多少薄らぐのではないだろうか。
    認知症の人々だって、好んで認知症になったわけではない。
    だから余計に、嫌悪したり、偏見を持ったりしてはいけない。
    それだけではなく、注文をまちがえる(かもしれない)料理店では、いつもと違う時間が流れていたようだ。
    そのような場所に身を置くことで、普段の慌ただしい生活や、自己責任をことさら強調する風潮のある昨今の世間から一歩遠ざかって、新たな価値観に気付くこともあるだろう。
    自分が出来るように他の人も出来るわけではなく、様々な時間軸で、様々な能力があるということに気付くことは大切だと思う。
    世知辛い世の中でオアシスとなりそうな料理店。
    是非続けてほしいと思う。

  • 長いこと放置していた少し前のビッグ・イシューで紹介されていた。なぜかすごく気になって、読んでみた。

    「注文をまちがえる料理店」とは、「認知症の方がホールスタッフをするレストラン」。
    間違えちゃうかもしれない、でも同じ人間同士、その人らしい姿で、社会の一員として、役割を果たし合いながら共にある感じ。そんな場として「注文をまちがえる料理店」を作るという企画の全貌をまとめた本。それを発想するまでの経緯や、プロジェクトで大事にしたこと、準備中のあれやこれや、開催中に実際にあったじーんとくるエピソード、今後の展望、等。

    ちなみにそのレストランは2017年ごろにイベント形式で複数回営業を行ったもので、常設店がどこかにあるわけではないようだ。

    こういうことは、偽善だとか不謹慎だとか、批判しようと思えばいくらでも突っ込みどころは挙げられる。けど、やっぱりそれよりこの素敵な(ネーミングが特に秀逸)思いつきを、なんやかんやありつつも実現したことに対する敬意を表したい。発起人自身、「これこそ正義だ!」と信じて疑わずに猛進したというよりは、いろいろ葛藤しながら、多くの立場の人と議論を重ねて進めていったそうだ。その過程は、実践した人にしか語れないことだ。
    道義的にこの企画の是非をあれこれ言う前に、まずはこの人たちのおかげでこの世界は「これをやったことのある世界」なんだ、ということを噛み締めたい、そんな気持ちになった。


    自分用にしかならないが、心に残ったキーワードメモ。
    ・COOL JAPANより、WARM JAPAN。
    ・寛容な気分にさせる仕掛け。
    ・レストランのプロと介護のプロのせめぎあい。
    ・認知症の○○さんではなく、○○さんが認知症。
    ・当事者の姿が、世の中を変えていく。

  • 年齢関係なくたくさんの人に読んでほしいと思った!!

  • 2023/12/1
    村田製作所さん情報より、てへぺろ♪

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著者プロフィール

「注文をまちがえる料理店」発起人。
普段はテレビ局ディレクター。2013年に心臓疾患を抱えたのをきっかけに、“番組を作らないディレクター”として生きることを決意。「失うものがあれば、得るものもある」。大手広告代理店への9か月間の企業留学などを経て、150万ダウンロードを突破したスマホアプリの企画開発や「注文をまちがえる料理店」などを手掛ける。「あいつの仕事ってなんだっけ」と周りから言われるようになったが、「こちらが教えてもらいたいくらいです……」といつもドキドキしている。香川県生まれ、埼玉育ちのアラフォー。好物は、ハンバーグとカレー。

「2017年 『注文をまちがえる料理店のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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