- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877284800
感想・レビュー・書評
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「人間は自己表現したい生き物」という表現がずーっと頭でまわっている。
相変わらずさらっと心にものすごい釘を打ってくる。
文緒さんに打たれた釘、数知れず。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
山本文緒氏が、まだいわゆる“売れっ子作家”の兆しも見せていなかった頃(言い過ぎ?でもご本人も本書の中で繰り返しそうぼやいているのだ。)に書かれたエッセイ。タイトルから想像するほど恋愛どっぷりというわけでもない。日常のこと、人生のこと、仕事のこと、などなど。私は山本文緒という人はうじうじ型で卑屈で(言い過ぎ?でもご本人も本書の中で繰り返しそうこぼしているのだ。)どちらかと言えば厭世的なのだと思っていた。しかしこのエッセイを読むと、どうやら他人をめったに否定しない人のようだ。そういう人もいる、そういう考え方もある、と認めてくれる。世の中に否定したくなることばかりの私は、ちょっとだけ反省した。
「ブラック・ティー」 -
1997年9月読了。
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このエッセイは1993年に単行本で出版されたもので、
だから、やっぱりちょっと、今とは違う。
携帯の登場って、いろいろ変えてしまったみたいだ。
まぁ、でも、変わらないもののほうが多そうだ。
とくに人が悩む事象は、20年前も20年後も変わらんのだろう。 -
若さとちょっぴりひねくれた感じ。若々しさゆえの熱っぽさ、毒づいた感じがよかった。
角田光代さんの解説「クラスメートのような感じ」、「普通であること」という言葉に納得。 -
・待つのは苦手だけれど「時間を稼ぐ」「様子をみる」という
処世術が身についてきた。
・エイズ検査を受けて人生を考え直す。
・泣けてきたら我慢せず量目から思い切り涙を流せば鼻水が出ない!
・限られた人生の中で一冊でも多くの本を読むよりも
同じ本を何度も何度も読む方が好き。
・自分の手の届く範囲でしか生きていないのは
恥ずかしいことでも悲しいことでも何でもない。
・結婚を迷っているなら相手を養ってあげようと
思えるかどうかを考えてみる。
共感できる話も多いけれどいちゃいちゃカップルについては意義あり!笑 -
(メモ:高等部1年のときに読了。)
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著者の小説が高校生ぐらいのときに好きだったのでなんとなく読んでみた。自分を変わっているとか言う割りに、普通の価値観を妙に意識していて、面白い部分となんとなく腹が立つ部分があった。
女王様的なキャラにお供する家来が目障りで嫌いだとか、さばけた女が嫌いだとかはちょっと暴言なのでは・・・と思ったけど、「やばい失恋」とか「悪霊ケッコンガンボー」などは結構秀逸だった。
普通を目指す刺激的な人・・・?それが魅力なんだろうか。 -
この本最近別の出版社で新しく出てるんですねー。
つまり一度絶版になったって事なのかな?分かんないけど。
でもいずれにせよまたニーズがあるって事だよね。
恋だけがテーマではなくて、一番共感したのは"古い壺を磨き続ける"という項で、
つまりは同じ本を何度も読んじゃうか、新しいものにバンバン進んでいくか、という話。
私はもちろん再読派ですが(この本も何度目か不明)、人生限りがあると思うと、
がつがつ進んでいく必要もあるのかなー・・・と。
ちょっと迷います。(2009.7.29.)