みんなのレビューページ
みんなの感想・レビュー・書評
(14レビュー)紛うことなき傑作です。 登場するのは、小津の『東京物語』に出てくるような、どこにでもいる普通の人々。そんな登場人物たちが、身近な人間の死(命日)を経験することによって、今まで自分の中にあった違和感や願望に正面から向かい合い、新たな自分を見い出していきます。 しかも、全く関係のないそれぞれのドラマが絶妙にクロスし合い、最後は一つに収斂していく…。その紡ぎ方のうまさといったらないです! ... 続きを読む »
漫画にはこんな表現もできるのか…と驚きました。
ロバート・アルトマンの作品や『マグノリア』のような(とどのレビューでも書かれているし、私もそう思いました)群像劇の漫画で、小津安二郎の命日を核としてCF制作会社の男性、やり手の広告ディレクター、人気のストリッパー、消防士などが複雑に絡み合い、感動的なひとつの物語として収束して行きます。
二度続けて読みましたが、一度目では分からなかったシーンのつながりや、さりげない伏線の意味、登場人物の心理などがより明確になりました。カットバックを多用していたり、説明的な台詞を排除していたりで、何度も読んで初めて面白さが分かるタイプの漫画です。
面白い・うまい・大好き
記号的なイラスト、強弱の無い線で描かれるキャラクターはとても漫画的で愉快。その中に人の性格や生き方がギュッとつまっている。
テンポの良い言葉回し・巧みな演出・画面・愉快なキャラクター・重厚なひとの物語・・・が相まってすごくいい感じ。
最後の大ゴマで各物語や人々がまとまって昇華された感じ。ぐっと来る。大好き。
短編ドラマが、少しずつそれぞれが重なっていく、あの繋がっていく感じが体感できます。人の人生が同時に廻っているということで、時間のたつ早さや、自分の人生のことも考えさせられてしまいました。
絵は、読み進めていくうちにすんなりと入り込めて、味がじんわり染み出てきます。くせになる旨さです。ぜひ一度味わってみてください。
ストーリーの構成が複雑。人間関係も次々絡み合うので複雑、けど多分ひとりはお気に入りの人物が出てくると思う。死んじゃってる人間が中心にいる。けど本当は、彼の周囲で必死に生を営む、名も無い人々を慈しむような作品。ちっぽけな人間への愛があればこそ、こういう作品が描けるのでは、と思った。
![第3回 ブクログ大賞[2012]](/ad/1201/award_booklog200_65.gif)

