悪魔の沼 デラックス・エディション [DVD]

監督 : トビー・フーパー 
出演 : ネヴィル・ブランド  メル・ファーラー  スチュアート・ホイットマン  マリリン・バーンズ  ウィリアム・フィンレイ 
  • デックスエンタテインメント
3.00
  • (0)
  • (4)
  • (12)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 33
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571169961663

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 酒場経営しつつ客をワニに食わせていたアリゲーター・マンについては仄聞したことあり。
    なおかつ、トビー・フーパーがそれをモデルに映画化していることも、黒沢清の本で見知っていた。
    とはいえ、「悪魔のいけにえ」に続く第2作でハリウッドに打って出た重要作だということまでは知らなかった。

    が、「悪魔のいけにえ」にあった魅力が、わざとズラされている。
    まずはオールロケから、オールセットへ。
    沼だからスモークもうもう、モーテルだからカーテンを閉めて外からのライティングは真っ赤や真緑、極端な明暗、という箱庭感。
    また音楽も、女を監禁していることを隠蔽するためにラジオの音を始終でっかくしている上に、耳障りな電子音楽や叫び声がかぶさって、実に実に不愉快。いい意味で。
    作り方が違うのだろう。
    「サイコ」の舞台建てで「ジョーズ」も絡めちゃおうみたいな?
    (→のちにタイ・ウェスト「X エックス」に繋がる)

    でも、一番違うのはやはり、殺人鬼が「可愛くない」ことか。
    レザーフェイスことババ・ソーヤーのキュートぶりが中心にあったからこそ、「悪魔のいけにえ」はほくほくした気分で鑑賞できた。
    が、本作のジャッドじいさん、とにかく汚らしい。単に不潔っぽい。言動もオドオドしていてどうやら知能が?
    あれ、文字にしてみるとレザーフェイスと似てるな。
    でも根本的に絵面がヤな感じなのだ。いい意味で。
    汚らしくした佐藤浩市みたいなジジイが右往左往したり激昂したりするのは、嫌悪感高し。
    彼の武器は最初は鍬だが、次からは悪魔が持っていそうな大鎌。これが実にキモいのだ。いい意味で。

    また被害者となる数名……もと娼婦、夫婦と娘、近所のニヤけた若者、また娼婦、もと娼婦の親、保安官、たちもそれぞれが変人っぽくて、いい気持になれる演者ゼロ。
    辛うじて可愛げがあるのが娘だが、ずっと軒下に隠れて叫んでいるばかりで、どうなん。
    そしてじいさんが大鎌ふりかざして少女に襲いかかる絵面、これはひどい。いい意味で。
    その母に袋をかぶせてタコ殴りにする流れがあったのも合わせて、黒沢清「降霊」におけるタブー(タコ殴り)に近い描写だと感じた。
    先程レザーフェイスのようなアイコニックさがないと書いたが、不快感においてはレザーフェイスの兄ヒッチハイカーのパートが延々続いているような印象だった。

    檻の中の猿からは「キュア/CURE」を連想。
    犬かわいい。
    ワニ安っぽい。
    てか、ワニ、要る?

    見所はなくはないが、さすがに「悪魔のいけにえ」の前には、かすむ。

  • テキサスの小さな町。クララ(ロバータ・コリンズ)は、ミス・ハッティ(キャロリン・ジョーンズ)の淫売宿を追い出されて、スターライト・ホテルに部屋をとる。
    崩れかかった建物のそばにある沼にはアフリカ産の鰐(クロコダイル)が棲息していた。クララが淫売宿から来たと知ると、ホテルの主人ジャッド(ネヴィル・ブランド)は怒り出し鋤で殺して死体を沼になげ入れる。鰐は大きな顎をあけ死体に食いつく。
    世界的大ヒットを記録した『悪魔のいけにえ』の監督、鬼才:トビー・フーパー。
    彼は、監督第2作目となった本作も、実在した連続殺人鬼をインスパイアしたホラー映画を制作する。
    今回インスパイアした実在の連続殺人鬼は、アメリカのテキサス州に住むジョー・ボールなる人物だ。
    彼は、エレメンドルフという町で酒場を営んでいたが、その酒場のウエイトレスたちが次々と失踪する事件が発生。
    彼女たちを毒牙にかけたのがボールであり、その内の何人かの遺体を酒場の敷地内の沼で飼っていたワニに食べさせていたという異常な事件を起こした。
    のちに彼は、「アリゲーター・マン」「エレメンドルフの殺戮者」などと呼ばれるようになった・・・・。
    「悪魔のいけにえ」に比べるとジャッドたちイカれたキャラクターに強烈さはないが、霧が立ちこめた沼地のホテルのコワイ雰囲気や手あたり次第にセクシーな女や淫らな男を屠殺するジャッドの狂気や女好きなバックなどサブキャラクターの魅力や内容の残酷さと陽気なカントリーミュージックの対比、イヤな感じの田舎スラッシャーホラー映画。

  • 悪魔の沼
    ギャオ
    トビーフーパー作品だけど初見かも知れない…
    映像が70年台だなぁ〜
    いきなり何この展開…
    もうまともなストーリーとかほぼない感じ。宿の主人は破茶滅茶…
    家出娘の父親は草刈り鎌とワニのダブルパンチでスゴい死に方やったなぁ〜しかし理由もへったくれも脈絡もなく何でもかんでもじゃんじゃん殺していくなぁ〜笑笑笑笑。「悪魔のいけにえ」と同じ監督とは思い難い…笑笑

  • 制作年:1976年
    監 督:トビー・フーパー
    主 演:ネヴィル・ブランド、メル・ファーラー、マリリン・バーンズ、ウィリアム・フィンレイ
    時 間:91分
    音 声:英:モノラル、英(解説):ドルビーステレオ


    テキサスの小さな町。
    クララは、ミス・ハッティの淫売宿を追い出されて、スターライト・ホテルに部屋をとる。
    崩れかかった建物のそばにある沼にはアフリカ産の鰐が棲息していた。
    クララが淫売宿から来たと知ると、ホテルの主人ジャッドは怒り出し鋤で殺して死体を沼になげ入れる。
    鰐は大きな顎をあけ死体に食いつく。
    ロイとフェイの夫婦が、娘アンジーをつれてやってくる。
    ペットの犬を鰐に食われたショックでアンジーは半狂乱となり、部屋に運び入れ落ち着かせる。
    ハーヴェイとリビー父娘が、娘のクララを捜し求めてやってくる。
    ジャッドはクララが来たことを否認し淫売宿に行って見ろと示唆する。
    ハーヴェイは警察に行き、保安官ドワイト・マーティンの案内で、ミス・ハッティの淫売宿にゆくが、ここでも否認される。
    疲れたハーヴェイは1人ホテルに戻る。
    動顛していたロイはショットガンで鰐を射殺しようとする。
    ジャッドは、「やめてくれ」という頼みをきいてくれぬと知ると、大鎌をロイの首すじにぶち込む。
    ベランダの手すりをぶちやぶったロイの身体は鰐によって沼に引きづられてゆく。
    バス・ルームにいたフェイを襲って縛りあげ、それを見たアンジーを大鎌を持って追い廻す。
    アンジーは縁の下に逃げこむ。
    彼女の助けを求める声を聞いたハーヴェイが、耳をすましていると、ジャッドの大鎌が首にくい込む。
    ぐいぐい力を入れるジャッドとのたうつハーヴェイ。
    彼の死体も沼のなかに投げ入れられる。
    土地の若者バックが恋人リネットを連れてやってき、部屋にひきこもり、愛撫を始める。
    が、フェイのたてる音にムードをこわされたバック。
    外に出て見ると少女の叫び声を聞きつけ、出所を調べていると、ジャッドに沼につきおとされる。
    リネットは大鎌を手にしたジャッドに追われるがからくも逃げきる。
    ホテルに戻ったリビーは縛られているフェイを自由にしてやる。
    ジャッドは鰐を縁の下に入れ、フェイを追い重傷を負わせる。
    逃げまわったアンジーは金網をのぼる。
    彼女を落そうと金網をゆらすジャッドを瀕死のフェイが沼につき落す。
    アンジーは無事たすかる。

  • <私的ホラー映画祭63>
    次々と人を腹の中に収めていくクロコダイルはいいが、ふと疑問に思う。数えただけでも6人ほどの人間と犬を食べて、果たしてそれ以上、食べれるのか、と。夕方に、赤いモヤをたいたのはいいが、はやり、昼と夜の暗転があった方が良かったのではないか。やはり、『悪魔のいけにえ』は超えなかったと思う

    というか、ペンションの脇に池があり、そこにアフリカ産のクロコダイルが、腹を空かせて待っている、とかはダメでしょ、やっちゃ笑。

    しかし、ビリヤードをやるミニスか女子の脚をとるキャメラワークや、ムルナウの『ノスフェラトゥ』よろしく、草刈り大鎌を凶器に使ったのは、安心した。

    【ストーリー】
    テキサスの小さな町。クララ(ロバータ・コリンズ)は、ミス・ハッティ(キャロリン・ジョーンズ)の淫売宿を追い出されて、スターライト・ホテルに部屋をとる。崩れかかった建物のそばにある沼にはアフリカ産の鰐(クロコダイル)が棲息していた。クララが淫売宿から来たと知ると、ホテルの主人ジャッド(ネヴィル・ブランド)は怒り出し鋤で殺して死体を沼になげ入れる。鰐は大きな顎をあけ死体に食いつく。ロイ(ウィリアム・フィンリー)とフェイ(マリリン・バーンズ)の夫婦が、娘アンジー(カイル・リチャーズ)をつれてやってくる。ペットの犬を鰐に食われたショックでアンジーは半狂乱となり、部屋に運び入れ落ち着かせる。ハーヴェイ(メル・フィーラー)とリビー(クリスティン・シンクレア)父娘が、娘のクララを捜し求めてやってくる。ジャッドはクララが来たことを否認し淫売宿に行って見ろと示唆する。ハーヴェイは警察に行き、保安官ドワイト・マーティン(スチュアート・ホイットマン)の案内で、ミス・ハッティの淫売宿にゆくが、ここでも否認される。疲れたハーヴェイは1人ホテルに戻る。動顛していたロイはショットガンで鰐を射殺しようとする。ジャッドは、「やめてくれ」という頼みをきいてくれぬと知ると、大鎌をロイの首すじにぶち込む。ベランダの手すりをぶちやぶったロイの身体は鰐によって沼に引きづられてゆく。バス・ルームにいたフェイを襲って縛りあげ、それを見たアンジーを大鎌を持って追い廻す。アンジーは縁の下に逃げこむ。彼女の助けを求める声を聞いたハーヴェイが、耳をすましていると、ジャッドの大鎌が首にくい込む。ぐいぐい力を入れるジャッドとのたうつハーヴェイ。彼の死体も沼のなかに投げ入れられる。土地の若者バック(ロバート・イングランド)が恋人リネットを連れてやってき、部屋にひきこもり、愛撫を始める。が、フェイのたてる音にムードをこわされたバック。外に出て見ると少女の叫び声を聞きつけ、出所を調べていると、ジャッドに沼につきおとされる。リネットは大鎌を手にしたジャッドに追われるがからくも逃げきる。ホテルに戻ったリビーは縛られているフェイを自由にしてやる。ジャッドは鰐を縁の下に入れ、フェイを追い重傷を負わせる。逃げまわったアンジーは金網をのぼる。彼女を落そうと金網をゆらすジャッドを瀕死のフェイが沼につき落す。アンジーは無事たすかる。

    ホテルを訪れた客をつぎつぎに残虐な方法で殺害し、ペットの鰐に食わしていた男の話。製作はマーディ・ラスタム、監督は「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー、脚本はアルヴィン・L・ファスト、マーディ・ラスタム、撮影はロバート・カラミコ、音楽はトビー・フーパー、ウェイン・ベルが各々担当。出演はネヴィル・ブランド、メル・ファーラー、スチュアート・ホイットマン、マリリン・バーンズ、ウィリアム・フィンレイなど。

  • EATEN ALIVE!!

  • カリスマの欠片もないモーテルの殺し屋! なんでワニがいるのかしら、という本人の弁には「wwW ? ?? ?? ww」みたいになりますけど、田舎町系ホラーはいつもミステリーです。ピーター・フォンダみたいな旦那がいきなりトチ狂って度肝抜かれるし、バーの場面は無意味だし、子どもは延々と床下に隠れてしまい、終盤に展開させるには賞味期限が切れてるという。しかし殺し時の素晴らしい音も含め、無茶な展開と飛ばしまくりなカメラも込みで壮大なノイズを浴びることはできます! うまく演出してきたワニですが、肝心の最後にハリボテ感丸出し。

  • トビー・フーパーといえば、あの神がかり的な名作「悪魔のいけにえ」のほかは、正直、その後は興行成績的にはパッとしない監督なんですが(でも、「いけにえ2」と「ツールボックス・マーダー」はよかった)、この作品はいかにもチープなセットで、しかも主役はワニという、普通だったら大失敗しそうなテーマを実に面白く撮っている。

    でも、いちばんの功労者はあの子役(のちのパリス・ヒルトンのおばさん)だろう。とにかく、この女の子の叫び声というか泣き声が真に迫っていて、この叫び声だけでご飯が三杯くらい食べられます。ほかの女性たちも実によく叫んでいて、「ホラーって、やっぱりスクリームも大事だなぁ」って思いますね。

    それにしても、あの鎌、でかいよなぁ。

全8件中 1 - 8件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×