Summer and the City: (A Carrie Diaries Book)

著者 : CandaceBushnell

• Harper Collins USA (2011年4月25日発売)

感想・レビュー・書評

[pineappledreamさんの感想 · 2013年3月18日]

前作「The Carrie Diaries」は良くも悪くも、とかくありがちな高校生活の話なので読んでいて段々単調に思えてきたのですが、続編「Summer and the City」は舞台がNYに移り「SATC」の原点を彷彿とさせる内容になってきたので面白くなりました。

「Summer and the City」は、高校卒業したばかりのキャリーがサマンサ・ミランダ・シャーロット達と出会う経緯が明らかになっているのでSATCファンならば読んでおいて損はないでしょう。

漠然としたキャリーの夢が、年上のボーイフレンドやNYでのライターワークショップがきっかけで少しずつ具体的になってはいくのですが、所詮はティーンの考えることなので周りに感化されやすいというか、ツメが甘いというか、実際にどうしたらそうなれるのか深く考えたりもしないし、そのために決定的な行動を起こすわけでもなく淡々と話が進行していくので、それが物語として一味足りないように思えました。
恋愛だけで頭がいっぱいのティーン向けノベルなので、キャリア云々だとかそこまで踏み込む必要はないと判断されたのでしょう。
全てをバランスよくこなそうとする、オトナ女子向け小説の主人公とは違うのでしょうね。