Slaughterhouse-Five (Modern Library 100 Best Novels)

著者 :
  • Dell
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本棚登録 : 67
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780440180296

感想・レビュー・書評

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  • lovely words he uses..

  • Vonnegut流の反戦小説。

  • 『ものすごくうるさくてあり得ないほど近い』にこの小説のオマージュがあると聞き、初めてのヴォネガット。大人のファンタジーという雰囲気が似合う世界。簡潔なのに詩のようでおかしみのある文体。四次元的な鳥瞰で、二等兵ビリーの人生が第二次大戦、ドレスデン空爆、戦後の暮らし、トラファマドール星人との遭遇と、絶え間なく時空を超えつつ語られる。

    語りもいきなり冒頭と結末の文を予告する。でも、最後が"Poo-tee-weet?"(鳥のさえずり)で終わることが分かっていても、実際にその文に行き着いたとき、さえずりが自分の中にどう響くかは読んでみて始めて分かる。人生を俯瞰する能力を得るというのは、こんな感覚なのかなと思えます。

    読了したらすぐ冒頭を読んでみてください。私が何を言っているのかが、分かると思います。『ものすごく〜』とともに、こんな小説があったのかと思わせてくれた二作。

  • 一応タイムトラベル物

    笑いながら時間について考えてしまう本

  • 【概要・粗筋】
    ビリー・ピグリムは自らの人生のあらゆる瞬間に行くことができるタイムトラベラー。幼少時代の自分から第二次世界大戦中にドイツ人の捕虜となった自分、妻に先立たれ結婚を控えた娘に世話をしてもらっている中年の自分、そして自分の死の瞬間ですら行くことができる。第二次世界大戦中最大規模の空爆であるドレスデン爆撃を題材にした空想的(反)戦争小説。

    【感想】
    ビリーはタイムトラベラーなのだが(地の文でもトラベルという単語が使われている)、ただ時系列をバラバラに回想しているだけのようにも思える。なぜなら、ドラえもんに出てくるタイムマシーンのような装置が出てくるわけでもないし、ビリーの現在がいつなのか、すなわち起点がどこにあるのかもよくわからない。もっとも、自分の死の瞬間にもタイムトラベルができると書かれているので、通常の意味での回想とも異なるが。

    英文は非常に簡単で、TOEIC600点以上であれば難なく読める。内容は決してつまらないわけではないが、つかみ所のなく、不思議な小説だった。

    ☆x3.5

  • 昨年亡くなったVonnegutの代表作の一つ。


    第2次世界大戦中、捕虜としてドレスデンの空襲を体験したVonnegutが、「戦争を描いた」作品。

    恐ろしく悲しくて辛い話なのだけれど、Vonnegutはそれを飄々とユーモラスに語ります。

    主人公Billy Pilgrimは、著者と同じように第2次世界大戦中にドイツ軍の捕虜となり、ドレスデンで史上最悪の空襲を経験して、無事帰国します。
    本人によればBillyは時間の旅人であり、よって小説の中でも戦時中に、戦前に、戦後に、彼の意識は行ったり来たりします。
    また、Tralfamadore星人に誘拐されて、そこで彼らの考え方を学んだといいます。


    こう書くと、読んでない人はどんなくだらないSFかと思うかもしれないけど、違うんだよ…。

    こういう形でしか小説にできなかった。
    でも書かずにはいられなかった。

    そういう切実さがひしひしと感じられます。


    死にまつわる文の後に必ず添えられる"So it goes"とか、ロトの妻の話とか、serenity prayerとか、カラマーゾフとか、取り出して語りたい部分はたくさんあるのだけれど、どれも短くまとめられないので割愛。


    200ページちょっとの短い小説なんですが、なんだかまだ気持ちが小説の中にいて、次の本に移れません。

  • 初Vonnegut。
    これはハマる。

    人は何の為に生きてるのかとか
    自分の人生って実は大きな力でことごとく決められてるんじゃないかとか

    小さいころから考えてきたことが
    ここまでドカンと物語にされてるとは。

    Vonnegut最高!!

  • All this happened, more or less. The war parts, anyway, are pretty much true.
    感想:http://tomtomcom.blog73.fc2.com/blog-entry-437.html

  • 高校のころヴォネガットが大好きで、翻訳ではあきたらず、って感じで初めて読んだペーパーバック。

  • So it goes.

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