Extremely Loud and Incredibly Close: A Novel

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  • Mariner Books (2006年4月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・洋書 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780618711659

Extremely Loud and Incredibly Close: A Novelの感想・レビュー・書評

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  • DVDを見る前に原作が読みたくて。

    911で父親を亡くした男の子が主人公の話だけれど、「911のお話」ではなく、「story of coping」。
    911以外の日にも、今も昔も、沢山の人が同じように、大切な人をなくして悼み暮らしてきた。「911」というラベルで忘れがちになる、日常に溢れた哀しみの姿。
    そして哀しむ「失った側」だけでなく、その人のことを愛する周囲の人の心情も細やかに読み取れる内容になっていて、彼らにどう接していけばいいのか悩む「失った側」の人の苦悩もまた描かれていて。
    喪失から立ち直れるのか、そもそも立ち直るってどういうことなのか、哀しみを忘れることはなくても哀しめることを大事に思うにいたるまでにどんな思いを通過するのか・・・この先も大事にしたいと思える人が増えていく人生の中で、そんな問いかけがじわりと心に沁みます。

    unsaid i love youがいたるところに溢れていて、heartbreaking, yet beautiful。もっとextremely loudly and incredibly closelyに伝えればよかった、という思いは、用意できなかった別れの数だけあるんだろうね(大事な人を失う心の用意なんて、 どれだけ時間があってもできなさそうだけど)。
    911当時NYに住んでいた自分は、あのビルの倒壊以来、意識的に想いを伝えるようにしてきたけれど、それでもきっと、思うだろうな。もっと近くもっと身体中から、愛やありがとうを叫べばよかったなって。
    題名はそういう意味ではないのかもしれないけれど、私はそう感じた。"It's always necessary." だよね。

    入ってくる情報に反応してくるくると飛び回る子供の思考が、visual readingの手法で上手く表現されている。文字が重なって真っ黒になってしまったページには、内容が読めないのに涙が流れた。
    You can't love anything more than something you miss、という思いから、its better to lose than never to have hadと、主人公の考え方が変わって行く過程も琴線にふれた。母の愛にも。
    overall、とても印象的な作品でした。映画を観るまえに読んでよかった。

  • 9歳の主人公が9.11で失った父親の謎をとくためにニューヨークを駆け巡る物語。
    語り口調や雰囲気がThe Curious Incident of the Dog in the Night-Timeに似ている部分があると思った。面白くてクスッとくるけど、どのキャラクターも身近な人のロスや死を経験し、立ち直ろうとしている。主人公が子供というのが人間本来の死に対しての感情がリアルに描かれていると思った。若干大人びた子だなとは思ったが…。最後の時間が逆回りになる描写もどことなく「告白」と通じる部分があると思った(映画版しか観ていないので、原作はなんとも言えないですが)
    家族愛とトラウマを純粋に、ハートフルに描いた一冊。

  • ちょっと前にトム・ハンクスが父親役を演じてた映画の原作。9.11で亡くなってしまった父親が持っていたらしい鍵を見つけた、9歳の息子オスカー。その鍵が入っていた封筒に書かれた"Black"という言葉を頼りに、オスカーは鍵が何を開く為の鍵なのか‐そしてそれがわかれば父親に近づけるのではないかと信じ‐N.Yの街を手がかりを捜して回ることにする…。

    と、そこまでのあらすじは読む前からなんとなくは知ってたけど、読んでみたら、父親と息子の話という単純なものではなく、もっと深い家族の話でした。少年オスカーが主人公なんだけど、彼の父方の祖父母の波乱万丈の人生の物語が大半を占めるといってもいいような。最初は語り部の入れ替わりがわかりづらくて、言ってることも意味をなさないような感じだったけど、それがだんだんと順を追ってわかるようになってくる仕組み。そして各登場人物の生い立ちや過去も姿を現します。でも本の終わり方は、オスカーにとっても祖父母にとっても、もっと希望に満ちた終わり方をしてくれるものだと期待してたけど、思ったほどそうでもなくてちょっとガッカリ…でもそれが人生なんだよ、と言っているような気もする。最後の最後まで、父親が死んでいない姿を想像するオスカーの描写を読んで、「オスカーには本の最後には笑顔で父親の死を乗り越えてもらいたかったけど、本当に愛していた人の死というのはそんなに短期間で乗り越えられるものではないんだな」と思ったし、残された者が悲しみとどう向き合うか…という姿を描いたこの本は、読んでて泣きそうになる箇所もあるし、読み終わった後に達成感を感じるというわけではないけど、読んでみてよかった本だと思う。


    この本は赤ペンで文法や単語の間違いに丸がしてあるようになってたり、いろんな写真があったり、カラーペンの落書きなんかもカラーで載ってたりして、従来の本とは違って視覚的に楽しめるようになってるのが面白いと思った。次のページに進むごとに文字の大きさが小さくなって、行間も詰まって、最後には行と行が重なって文字が潰れて読めない…なんて嗜好の箇所もあったりして。新鮮。今回は図書館で借りたけど、kindleで読んだら画面上はどうなるんだろ??

  • 良い本だったが、さすがに英語で小説の技巧をこらした文章はわかりにくかった。半分読んで映画を観て最後まで読み切れず。

  • A story of 4 generations in a family about the process that things did not make sense at all makes sense gradually.
    Not a happy ending I would say but necessay ending, which is filled up with lots of losses and mourning.
    One of those books that I would reread over and over again - heartsinking but something real about life. Highly recommended.

  • 「ものすごくうるさくて ありえないほど近い」

    ものすごく面白く、ありえないほど難しい作品。ビジュアル・リーディングというらしいが、写真やメモなどが随所に散りばめられている。

    911の同時多発テロで父をなくした、オスカー少年の喪失と再生の物語。
    父の最期の様子を想像する日々の中、偶然父の部屋で鍵入りの「ブラック」と書かれた封筒を見つけたことから、NY中のブラックさんに何の鍵か知らないか探しまわる。

    これが大筋だが、随所に祖母や祖父の話が織り込まれ、誰と誰が話しているのか戸惑ってしまい、読みにくいことこの上ないが、それを超える魅力がある。

    後半に進むにつれ、いろんな謎や人物の行動の理由が解き明かされていき、やっと話がつながる。同じアパートに偶然いたブラック老人が、少年のブラックさん探しにずっと付き合ったあと、突然去っていった理由も。

    ブラック老人がすごく魅力的で、この悲しい作品に安らぎを与えてくれる。知り合いや新聞で読んだ人物をみな「1行メモ」(例:ミック・ジャガー=金、アラファト=戦争、モンロー=SEX)にしいるが、少年が去っていった老人を探しに部屋に入った際、「オスカー=息子」というメモを見つける場面では、泣きそうになりました。

  • 話題の映画の原作なので。なぜ原書かというと邦訳版の半額なので。ストーリーはとても面白かった。ただし途中に挿入されているの主人公の祖父母のエピソードは意味不明。まあ祖父母も少年と同じような作業が必要だったのだろうと思うけれど。トラウマからの回復の物語。少年の成長の物語。喪の作業。3.11にも通じるものがある。ありえない体験をしたすべての人に通じるものがある。

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