The Gift of the Magi (Aladdin Picture Books)

著者 :
  • Aladdin
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・洋書 (26ページ)
  • / ISBN・EAN: 9780689817014

感想・レビュー・書評

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  • 「マギの贈り物」は、O.ヘンリが亡くなる4年前に書いたというクリスマスストーリー。

    (マギというのはイエスの生誕のさいにやってきた東方の三博士のこと。クリスチャンの人たちにとっては常識なのかもしれないけれど、本書に、マギがクリスマスの贈りものを発明したと書かれていて、そういうことだったのか!と初めて気付かされた)

    この物語はたくさんいろんな装幀で出版されているけれど、本書は古書店で見つけたとき迷わず手に取った。

    挿画はLisabeth Zwergerによる。ただ、書影は画像にあるものしかなかったが、カバーぜんたいがバラ色とピンクで、中央に髪の長い女性Dellaの絵があり、タイトルと著者名、挿画家名が金色の文字で書かれている。ためいきがでるほど美しい本だーー

    翌日はクリスマス。Dellaは夫のJimにクリスマスプレゼントを買うためのお金が、1ドル87セントしかない。

    やむなくDellaは、自分の長い髪を売ってお金にかえてしまう。Jimは祖父と父が使っていた金の懐中時計を大切にしていた。そこで彼女は、それをつなぎとめるプラチナの鎖を買うことに決める。

    ところがJimはJimで、Dellaが欲しがっていた鼈甲の櫛を贈るため、自分の金時計を売ってしまっていたことが判明。

    相手にとってたいせつなものを飾る物を買うために、お互いがたいせつにしていたものを犠牲にした結果、それぞれの贈り物の使い道がなくなってしまう。

    こんな失敗談なのに、読後なんども、この失敗が残したものの豊かさを思い出して、そのつど心があたたかくなった。

    (また、ちょうど思想家バタイユの贈与に関して読んでいたため、こんな贈与のかたちもあるのだと感慨にふけった。
    気前のよさを誇示するポトラッチにも似ているけど、相手を胸が痛くなるほどに想いやっている点でちがう。)

    もちろん、バタイユの言うような極限の贈与は不可能かもしれない、それに物語のなかにしか存在しない贈与かもしれない。

    けれども極限的で抽象的な思考は、具体的な出来事を前にしては歯が立たない。こいうことがありました。とただ示すことの説得力といったら!

    ああこれが物語の力だったな、フィクションの力だったな、とあらためて思い出されたしだい。

  • 購入済み

    o.henryの「賢者の贈り物」
    イラスト「Lisbeth Zwerger 」

  • これは、面白かった。

  • 邦題「賢者の贈り物」
    ひと目ぼれして購入した、思い入れのある一冊です。

  • ほんとは日本語版がすきです

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