- Amazon.co.jp ・洋書 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9781901983418
感想・レビュー・書評
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30試合の棋譜でチェスを学ぶ本。言わずと知れた名著、だと思う。掲載する棋譜が1990年以降の本が中心であることがこの本の、1局ごとにその試合で学べることが箇条書きにされていることがGambit社のこの手の本の特徴。著者はイギリスのGMで世界ランキングトップ10も経験している上、チェス書籍の超有名執筆者。
「チェスはOpeningではない」、よく聞く言葉だが、私がそれを一番最初に感じたのはこの本を読んだときである。もちろん、Openingで目指すことが決まる側面はある。しかし、準備したOpeningを手順や形だけ覚えても、試合での結果にはつながらない。重要なのは、チェスの考え方の基本を試合の中で活かすことだ。そのためには、一般理論を知った上で、試合の中に応用しなければならない。この本は、実際の試合に応用したものから一般理論を探る。決して分厚い本ではないが、中身は"分厚い"。それでも、読者は飽きることなく読了できるだろう。選ばれた試合が、一般論の探求のために選ばれた試合ではなく、いわゆる名局をGM・Dr. John Nunnの目で分析していくのである。私はこの本で初めてOpening以外のチェスを学んだと言ってよい。なお、「チェスはOpeningではない」とは言え、この本でQueen's Gambitを指し始めたのも事実である(21局目であるYermolinsky vs Christiansen, 1999がきっかけ)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実戦によってチェスの試合はなんたるかを解説した本。
載ってる棋譜は90年以降がほとんど。
毎局毎局テーマがあってそれにそって解説されている。
全30局と各テーマを扱うには少なめだけど、一つ一つのテーマの概略はつかめるはず。
niy