だれでもない庭 ― エンデが遺した物語集 ―

制作 : ロマン ホッケ 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 170
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000012973

作品紹介・あらすじ

ミヒャエル・エンデが亡くなったあと、長年の担当編集者であり、友人でもあったロマン・ホッケが、短編小説、戯曲、長編小説の断片、バレエの脚本、詩、なぞなぞ、手紙など広範囲の遺稿のなかから厳選した四十数編を収録した本。『モモ』から『はてしない物語』への橋渡しが読み取れる表題作のほか、「牡丹灯篭」から影響を受けたと思われる戯曲「宿」など、初めて出会う作品でいっぱいである。未完の作品も収められており、未完であるがゆえにエンデの創作過程をみることができ、これがまた興味深い。エンデワールドの集大成。

感想・レビュー・書評

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  • 読んでよかったんだろうか。
    エンデ自身が出して欲しくなかったものなだけに、罪悪感もなくはない。
    そして続きが気になる。
    ただ、創作過程を少し覗けたことに感謝。

  • ミヒャエル・エンデの遺稿集。書きかけの物語や、メモの類など。
    「モモ」「はてしない物語」「鏡のなかの鏡」等、完成された作品群は、技巧を意識せず没頭することができる。一方、本書のように作成途上の状態を見ると、完成に至るまでの工夫や著者の思想が明らかに見えてくる。素描を見て初めて絵画の技巧に気づくようなものだろう。書きかけの物語も、続きが読みたいという気持ちにさせられる。
    残念な点として、時々誤植(脱字)があった。本によっては気にしないのだが、こういう本の場合は一字一句味わう姿勢で向き合っているためか引っかかってしまう。

  • 『モモ』や『はてしない物語』の作者であるミヒャエル・エンデの遺稿集。ということである程度の量はあれど未完のものや、短いメモや詩や、書簡を編集者が編んだものなので、エンデの作品というよりエンデご本人とか作品のバックボーンとかに興味があれば面白い、という本。完成して世に出された作品はそれだけポンと出来たのではなく、いろいろな試行錯誤だとか繰り返しの上に成り立っていたのだなぁというのが垣間見られて興味深かったです。

  • 4-00-001297-5 379p 2002・4・24 1刷

  • 未完の長編。
    三婦人のなぞなぞ
    手帳に。

  • 「 神の実在が証明できれば、神はいなくなる」

    僕がエンデの書いた書物をろくに読んでいないのに(なにせモモの内容すらも忘れかけている)、エンデに対して好感を持っているのは、エンデの思想と自分の思考で、重なるところが大きいからだろう。

    神秘主義的と言ってしまえばそれまでなのだけど、その神秘へのスタンス、立ち位置、距離の取り方が、我ながらエンデとかなり近い気がする。それゆえに、エンデの好むものと自分の好むものも、かなり似通っているのかもしれない。たとえばそれはシャガールだとか。

     この本はそんなエンデの短篇集、いや短篇集にすらなれなかった未発表の小説や言葉を並べたもので、完全な作品の体裁をしているものは少なくない。それにもかかわらず、ある意味彼の完成された作品よりも愛しく思えてしまうのは、おそらく未発表であるがゆえに整えられておらず、そのぶんだけ自分と共振するところがあったからなのだろうと思う。

  • 人間って不思議。
    卒論を書くのに読んだ本。

  • 「はてしない物語」の要素が詰まった未完の作品(未完なだけに、もどかしさもあるけれど…。)など、とにかく貴重。エンデの作品を読んできた人ならかなり楽しめると思う。

  • あと、これと、

  • 分類=エンデ。02年4月。(参考)ミヒャエル・エンデ館→http://www.fsinet.or.jp/~necoco/ende.htm

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