ツチヤ教授の哲学講義

著者 :
  • 岩波書店
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感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000013994

感想・レビュー・書評

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  • 昔は哲学好きだったけど、ざっと読む分にはよくわからんなー。わかりやすいのか??

  • 哲学って結局何を学んで、どういう研究をする学問なんだろう…と、いうのが積年の謎だったけど、それが少しだけわかった気がしました(○´∀`о。゚

    特にヴィトゲンシュタインの言語ゲームの概念はすごい‼
    この本の途中まで読んでて、哲学の分野で、意味のある成果(仕事、貢献)って結局なんなんだろう?? 哲学って研究する意味あるんだろうか??という疑問がむくむく湧いてきたけど、なるほど、言語ゲームは偉大な成果だ‼と思った‼これだけ一つの分野(しかもずば抜けて歴史が長い分野)に影響を及ぼす研究成果ってすごいですよ‼

    きっと土屋先生の本(講義)の構成も、土屋先生の示したい結論が納得できるよう良く練られているのだと思います。他の哲学の本も読んで比較した方が良さそう。

    大学の講義を文書化したものなので、わかりやすい反面、ちょっと冗長な感じがしたのが、少し残念でした。

  • 高校で習った哲学は哲学の歴史であって哲学ではなかった。と今気づけてよかった。信じやすいので高校の教科書はすぐ納得しちゃったが、筋道立てて考えるとはのエッセンスに溢れてた。コツはいるし難しそうだ。だけど私も哲学者になりたい。

  • 哲学はどんなものか 納得するかどつか

    〈根本を疑いだしたらキリがない、今の私には哲学をじっくり学ぶ余裕がない。大学入りたてで学ぶのは心のゆとり問題からも適している

    宗教:合理的根拠がなくても信じる、何を重視するか
    哲学:疑って吟味して知識を獲得する、問題があってそれを解決する。哲学は宗教ではないから独断的に主張するだけではダメで、誰にも納得出来るような根拠を示して主張しなくてはいけない。文学と違って誰が考えても納得出来る答えじゃないといけない。

    人間は一体どうすれば自分のためになるのかということも分からないで生きている
    欲望を満たして生きていくのは生まれた時からのプログラム通りに動くのと同じ

    ほとんどの場合、なぜかという問に答えることは永久にできない


    謙虚な態度

  • 哲学とは何かというのをゆっくりと語りながら述べていく本。
    面白い本だけどそもそも自分が哲学と相性が悪かった。
    哲学的な問題は好きだけど、哲学的な解法は好きではない。理論的ではなく統計的なアプローチで望みたくなるし。
    自分は言語ゲームが得意ではないな。
    後半のウィトゲンシュタインの話は良かった。作者もこの立場を支持しててわかりやすい
    最後の語りは良いけどそこ以外は面白くはなかった。

    哲学とは考える学問、考えることによって形而上学的な感覚・経験を超えた知識を得ようとする学問。
    哲学的な問題はすべて言葉に対する誤解が元で生じている
    哲学的な問題は解決できなく、解消するべきである。言語そのものの構造から言って解決できない仕組みになっている。

    哲学とは頭の中で考えて、言葉と言葉の関係や論理的な関係とかを分析することしかできない。哲学的問題に関して理解を深める
    人間は放って置くと解決できない哲学的な問題を作り出してしまう。そしてそれに回答があると思ってしまう。
    問題が無意味と明らかにするのが哲学の仕事。

  • ほとんどの哲学の問題は言葉の使い方の問題であり、言葉の問題を除いた哲学の問題は解決できない問題だ、ということを語るのが哲学なのだ

  • 哲学的問題、たとえば「生きることにどんな意味があるか」、などは胡散臭い。どこかに解決があるような問題ではない。形而上学を探求すれば真理がある、という錯覚を明らかにする。う〜む、なかなか難しいな。でも、なんとなく分かるような気もする。

  •  難解な哲学をかなり細かく咀嚼して解説してくれる良書。「なぜ美しいか」との問いに「美が宿っているからだ」と答えるプラトンのイデア論は真理であるのか、デカルトの「われ思う、ゆえにわれあり」で説いた「われ思う」こそ疑えない真理であるというのは正しいのか。いずれにも土屋先生は否定的な考えを持つ。では、ウィトゲンシュタインの主張するように、哲学的問題は言語ゲームの一つでしかないのか。土屋先生は、哲学が無意味だということを明らかにするのも哲学の仕事だと言う。問いが堂々巡りになっている気もするが、勉強した上で自分なりに「哲学とは何か」を考えたい。

  • 講義を聴いているみたいで読みやすい。この筆者のエッセイとちがってまじめに哲学のことを説明しようとしているところが面白いかな。

  • 人間、言葉でしか考えられない、ということ。

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著者プロフィール

1944年岡山県玉野市生まれ。玉野市立宇野幼稚園、宇野小学校、宇野中学校と、とんとん拍子に宇野地区きっての名門校を進み、中学2年生のとき岡山市立丸の内中学校に転校。岡山操山高校を経て、官僚を目指して東京大学文科一類に入学。2年後、方針転換して文学部哲学科に進学して大学院博士課程中退。東大助手を務めた後、お茶の水女子大学に着任。35年にわたって哲学を教え、現在、お茶の水女子大学名誉教授。 哲学のかたわら、五十歳のときユーモアエッセイ集『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)を出版したのを皮切りに、『妻と罰』『ツチヤの貧格』(文春文庫)、『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)など多数のユーモアエッセイ集と、『ツチヤ教授の哲学講義』『ツチヤ教授の哲学入門――なぜ人間は八本足か』(文春文庫)など少数の哲学書を発表、いずれも好評のうちに絶賛在庫中。他に『幸・不幸の分かれ道――考え違いとユーモア』(東京書籍)、『われ悩む、ゆえにわれあり―― ツチヤ教授の人生相談』(PHP)などを矢継ぎ早に発表し、在庫に花を添えている。週刊文春とPHPに連載中。

「2013年 『哲学者にならない方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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