ソシュールを読む (岩波セミナーブックス 2)

著者 : 丸山圭三郎

• 岩波書店 (1983年6月20日発売)

感想・レビュー・書評

[ぽさんの感想 · 2022年7月10日]

めちゃめちゃわかりやすい、まさにソシュールの言う恣意性をシニフィアンとシニフィエの結びつきのみとして捉えていたので反省した。

[りゃりまさんの感想 · 2015年1月26日]

正直、内容が難解のため、易しい例え話によってしか内容の理解がほぼ追いつかなかった。しかし、面白いであろうことは何となく思わされた。
第9章のみ気楽に読めた。
ソシュールの年譜はさっと眺めるだけでも面白い。
索引が巻末についていたのはありがたかった。

[たにちゅーさんの感想 · 2014年12月31日]

Mon, 29 Sep 2008

丸山圭三郎は日本のソシュール研究の第一人者（だとおもう．）
記号論の端っこを研究するものとして，ソシュールについてシッカリしたものをよんでないのは，私として恥ずべきことだったわけだけど．

３年前くらいに買って，読みさしになっていたのを読みました．
本自体が「～を読む」な訳ですが，ソシュールの思想そのものを解説する本というよりかは丸山圭三郎自身の「読み」
が入っている本であるというところが特徴的です．
ソシュールに対しては，本人自身の著作が残っていないせいもあり，誤読が多く（書いてないんだから仕方ないんだけど・・・），
特に一時フランスでは「とりあえず，ソシュールを批判するのがハヤリ」みたいな風潮があったせいで，根も葉もない批判があったらしい．

それらの批判に対し，すでにソシュールはそれらを考慮に入れているという辺りの記述が目立った．
私も学位論文の頃は比較的安易にそれにのっかっていたところもあったの反省しきりである．
ソシュールを含め記号論の一貫した主張はやはりプラトン以後のイデアの世界を主に捉える世界観の否定にあるのだろう．
ソシュールはそれをラングとして，言葉と事象の一対一対応から，言葉の間の差異構造に着目した．
ピアジェはシェマシステムを通して構成主義的な認識論を構築したのと通底する所がある．
あまり，ソシュールの話をするときに取り上げられないが，「ランガーシュ」とというキーワードがある．
ランガージュはラングを生み出すことのできる人間の能力のことで，丸山はハッキリとこれを「シンボル化能力」と呼んでいる．
記号創発研究が明らかにすべきはこのランガーシュの計算論なのであろう．


ソシュールについてはやはり解説書レベルでもどうも揺らぎがあり，よく分からない面もあるが，この本はなかなか信用出来る気がした．

ちなみに，これ口語ちっくににかかれているので「何かなー？」と思ったら，実は，＜市民講座＞の録音を元に原稿に起こしたものらしい．
・・・・こんな難しい話，市民講座で通じるのか・・・？大学院級でしょ．

[kaizenさんの感想 · 2012年3月18日]

一般言語学講義を半分くらい読んだところで，一旦読むのを中断しました。

いろいろ難しいことを書いているので、自分が本当に理解しているのか、
ほかの人の意見を参考にするために本書を読みました。

一般言語学講義に挫折したら，本書を勧めます。

[shelfdenoveさんの感想 · 2011年5月7日]

間違いなく非常に優れた解説と批評の書。☆MAX

[美希さんの感想 · 2010年3月7日]

わかりやすいです。

要点しっかし絞られてる感じしたし。おすすめ。

[platon-kohmeiさんの感想 · 2009年12月3日]

ソシュールだけでなく，現代思想の初歩を多少なりとも知っていないと読みにくいです．しかしながら，すべてを知ろうとせずともソシュールのエッセンスは感じ取ることができると思います．

[ＥＺＭさんの感想 · 2009年5月22日]

5/22
『ソシュールの思想』の丸山による講座の書籍化。
「一般言語学講義」やソシュールの思想についてある程度おさえたいなら、こちら。
日本語の例示もあって、「一般〜」の内容を理解しやすい。

[chiro51さんの感想 · 2008年10月7日]

読了

[紅灯さんの感想 · 2007年12月16日]

学生の頃、ソシュールの理論を初めて知ったときの衝撃は今も忘れません。この本も何度も読んだなあ。入門書として最適