国家とアイデンティティを問う (岩波ブックレット NO. 772)

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  • Amazon.co.jp ・本 (61ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000094726

作品紹介・あらすじ

グローバル化のもと、国籍、戸籍、言語といった国家のメンバーシップをめぐる境界がアイデンティティをめぐってどのような政治力学を形成するのか。国民国家が様々にもたらす排除と包摂をテーマに、現代日本に生きる二人の「外国人」政治学者と気鋭の哲学者が、それぞれの視座からナショナリズムに切り込む白熱の議論。

感想・レビュー・書評

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  • 萱野さんの言語についての話辺りから内容に近づけたかも!対話を続けていく重要性を漠然と感じたのと、良い意味で国家ってものが個人的にますます曖昧なものなりそうだなぁ・・・。

  • う~ん、萱野さん、司会ができていないっていうか力不足だな。C.ダグラス・ラミス氏、姜尚中氏の発言には考えさせられるものがあったが。

  • 部読み

    グローバリゼーションによって国境の壁が低くなったと言われています。そうした中で、これまで国民の同一性を支えてきた様々な枠組みは確かに揺らいでいます。とはいえそこから直ちに、国民というものがなくなって行き、世界がフラット化していくと単純に考えることはできません。逆に、グローバリゼーションというのは、どの国籍をもっているか、ということを圧倒的に非対称な形で現象させるものでもあるわけです。そうした事態があるからこそ、ラミスさんが最期に語ってくださった、国籍にともなう責任の問題が厳しく問われなくてはならないのでしょう。

    これちょっとむずい

  • 萱野稔人「国家とは、集団的な意思決定をおこない、それを法というかたちで社会のなかに貫徹していこうとする組織体のこと」p5

    「ネーションなきナショナリズム」p14

    「血統主義」の日本と「出生地主義」のフランス p56

  • 国家イコール国民と考えがちですが、決してそうではない。国家というのは政治的な1つの機関。
    本来、国家というのはネーションという上の国民というものが外側に向けてひとつにまとまった共同体であり、内側において普遍性を持っている。
    沖縄での同化政策は成功した。毎年、沖縄に行く観光客は500万人で沖縄の人工の約3倍。
    1999年に国旗国歌法ができたときに、これを進めたのが自民党の野中さん。なぜ彼がそれにOKを出したかというと、今後、日本語の話せない民族が日本に来ても日本国籍さえ持っていればうまくいくようにするため。

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著者プロフィール

1936年サンフランシスコ生まれ。カリフォルニア大学バークレー本校卒業。政治学者。1980~2000年まで津田塾大学教授。現在は沖縄を拠点とし、沖縄キリスト教学院大学で客員教授をつとめている。著書に『ラディカル・デモクラシー―可能性の政治学』(岩波書店)、『要石:沖縄と憲法9条』(晶文社)、『戦争するってどんなこと?』『憲法は、政府に対する命令である。』(平凡社)などがある。

「2017年 『世界がもし100人の村だったら お金篇 たった1人の大金持ちと50人の貧しい村人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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