リンドグレーンと少女サラ――秘密の往復書簡

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  • 岩波書店 (2015年3月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000220859

リンドグレーンと少女サラ――秘密の往復書簡の感想・レビュー・書評

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  • 『長くつ下のピッピ』や『やかまし村の子どもたち』などの作品でスウェーデンの豊かな自然に囲まれて伸びやかに育つ子どもたちを描き、世界中の子どもたちを魅了したアストリッド・リンドグレーンと、一読者だった当時12歳の女の子との、20年以上に及ぶ往復書簡集です。感受性豊かで傷つきやすい10代の少女サラからの手紙に、世界的に有名なリンドグレーンが誠実に手紙を返しています。それは父親から虐待を受け、孤独と不安の中にあるサラの苛立ちや迷いが、自分自身の若い頃と重なって放っておけなかったからでしょうか。手紙の中で、サラの人生の可能性が花開くのと見届けたいと綴られ、無謀なサラの思いに寄り添い、励まし、共感を与えています。今は50代後半になっているサラが、この往復書簡を公開するに至る思いも「本当に最後の手紙」と題して書かれています。私たちはこの本を読むことで、リンドグレーンの作品の根底に流れている生きとし生けるものへ向けられる暖かい眼差し、子どもの本を書く作家として子どもたちの幸せを願う気持ちを、確信を持って受け取ることが出来ます。リンドグレーンがこの世を去って10年後の2012年に出版された本が、石井登志子さんの訳によって日本の私たちの元に届けられたことを喜びたいと思います。

  • 長くつ下のピッピのリンドグレーンが、色々と問題を抱えた10代の少女サラと何年にも渡り文通を続けていたことがわかり、その全往復書簡をそのまま公刊したもの。リンドグレーンの死後にサラから送られた短い最後の手紙、そして、公刊にあたり、サラが綴った手紙が深い感動をもたらします。

  • 12歳の少女サラがシンドグレーン(52歳)に手紙を書く。リンドグレーンが原作の映画に出演したかった。40歳も年の違う二人は、ここからリンドグレーンが亡くなるまで80通以上の手紙を交わします。
    女優になりたかったサラ(確かにカワイイ)。ティーンエイジャーらしい希望と悩み、両親との葛藤、先生への恋心。刹那に綴るサラと、真摯に向き合うリンドグレーン。
    サラの喫煙を気遣うリンドグレーンの親心(?)。
    単なる作家とファンの文通を超えたやりとりに、羨ましさを感じます。

  • どうしてこの少女だったのか? 多くの手紙の中からリンドグレーンが返事を書き、気にかけ、長年の文通にまで至ったのがなぜ彼女だったのか?
    時々わかるような気がし、でも時々わからない。

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アストリッド・リンドグレーンの作品

リンドグレーンと少女サラ――秘密の往復書簡はこんな本です

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リンドグレーンと少女サラ――秘密の往復書簡の作品紹介

『長くつ下のピッピ』を生んだ児童文学作家リンドグレーンが、たったひとり文通を続けた相手は、問題を抱えた思春期の少女サラでした。心の内面を打ち明ける少女に、作家は愛情と信頼を寄せ、共感やユーモアに満ちた言葉で、はげまし続けたのです。いま、時を経て、ふたりの八〇通以上の手紙が、一冊の本になりました。子どもから大人まで、すべてのひとに贈る、ある友情の記録。

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