ジャパンクールと江戸文化

著者 :
  • 岩波書店
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本棚登録 : 28
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000234382

作品紹介・あらすじ

いま世界を席捲しているジャパンクールの強さの原点は「江戸文化」にあるのではないか。「江戸文化」をジャパンクールの視点から捉えなおし、いまもなお変化と創造を続けるその可能性を浮き彫りにしてゆく。

感想・レビュー・書評

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  • アニメと歌舞伎がいっしょに論じられている。
    ちょっと変わった趣向の本かな。

  • 「クールジャパン」と呼ばれ日本文化が注目されるようになったけれども、日本の伝統文化として代表されるような歌舞伎・お茶・お花・侍などは、日本人のほとんどにとって、それが本当に今の日本を象徴するものとは心底で思っておらず、異文化のように感じている…この指摘はまったくその通りだと思った。
    「伝統」や「芸術」といったハイカルチャーな意識を捨て、もっと気楽なエンターテインメントとして楽しんではどうか、というのが著者の考え。
    また、「モノづくりからモノ語りづくりへ」と称して、日本のポップカルチャーと伝統文化を融合させてはどうか/コンテンツをフリー化して制作者と生活者を直接結ぶ新たなビジネスモデルを構築してはどうかなど、大賛成したい提案がいくつかある。
    日本のソフトパワーの原点として、粋な江戸時代の生活についても触れており、勉強になった。そこそこの稼ぎで生活を楽しむ心の豊かさがあった日本に、もう一度なったらいいな。
    そして、「趣味や文化、表現を通して、世界がつながりあえるなら、もっと世界の人々は幸せになれるかもしれない」という一文に感銘を受けた。そのとおりだなあ。

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著者プロフィール

京都市出身。1978年、京都工芸繊維大学大学院修士課程修了。2001年、同学術博士。米国イリノイ大学客員准教授、甲南大学教授を経て1997年より関西学院大学社会学部教授。現在は公益財団法人山階鳥類研究所長。『パソコン少年のコスモロジー―情報の文化人類学』(筑摩書房)、『人間・動物・機械―テクアニミズム』(角川ワンテーマ21)、『ジャパンクールと江戸文化』『情報人類学の射程―フィールドから情報社会を読み解く』『江戸<メディア表象>論 イメージとしての<江戸>を問う』(いずれも岩波書店)など。

「2019年 『鳥と人間の文化誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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